19 / 102
「俺たちの活動開始んげき。」
「イベント前にトラブルは付き物?」
しおりを挟む
そう...俺たちは、イベント前のステージ発表順番を決める抽選会で、とあるトラブルに衝突していた。
俺たちが巻き込まれたトラブルは、桜宮さんと冬月さんが、過去に一緒に活動していたバンド仲間である先輩方が、主な原因である。
今はまだ、しっかりと話はしてくれなかったが、いつものようにサークル棟の練習部屋で、みんなが揃うのを待っていたとき、焦った様子で練習部屋の扉を開けた虎雅さんが、震える声でこう言ったんだ。
「みんな...は、まだそろってないんだな...。少し大切な話があるんだ。今いるのは、翔真と優だけか...。仕方ない...二人しかいないけど、先に話しておくな。...実はさっきイベントの抽選会があったんだけど、俺たちのバンドは参加出来ない可能性が、非常に高くなってしまったんだ。本当にごめん。でもまだ出られないと決まった訳ではないから、俺が本番までに、何とか参加出来るように掛け合ってみるから...最後までしっかり練習して欲しいんだ。頼む。」
こう言った桜宮さんに対して、冬月さんが何か思いあたる節があったのか、はっとした顔をして、目の前の桜宮さんに声を荒げて話しかけた。
「...もしかして、あいつら??俺たちが、バンドからいなくなって新しくバントを作ったから、それが気にくわなくて...『とにかく、翔真...。七緒と奏也がもうじき来るから...。この話はまた後で。な??』...分かった。」
こう言って、二人が会話を止めた直後に、部屋のドアが勢いよく開き、中に入ってきたのは、ペロペロキャンディーを舐めながらやってきた奏也に苦笑いを浮かべた七緒であった。
二人は、さっきまで行われていた会話の事は全く知らないため、陽気な声で練習を始めようと言った。
そんな七緒に虎雅は薄く微笑むと頷いて、七緒の隣でアメを食べ続けている奏也に笑顔でげんこつを落としていた。
俺は、練習には全く身が入らなくて...。
だってそうだろ???
さっきの桜宮さんの言っていたことが本当なら、冬月さんと桜宮さんが過去にいたバンドで、何かがあったってことなんだから...。
俺は、この時まだ知らなかった。
このイベントに、俺たちのグループが参加出来ない本当の理由を...。
いや...知ることが出来なかったんだ。
知ろうとしている俺たちから桜宮さんが、必死に隠そうとしていたのだから...。
俺たちが巻き込まれたトラブルは、桜宮さんと冬月さんが、過去に一緒に活動していたバンド仲間である先輩方が、主な原因である。
今はまだ、しっかりと話はしてくれなかったが、いつものようにサークル棟の練習部屋で、みんなが揃うのを待っていたとき、焦った様子で練習部屋の扉を開けた虎雅さんが、震える声でこう言ったんだ。
「みんな...は、まだそろってないんだな...。少し大切な話があるんだ。今いるのは、翔真と優だけか...。仕方ない...二人しかいないけど、先に話しておくな。...実はさっきイベントの抽選会があったんだけど、俺たちのバンドは参加出来ない可能性が、非常に高くなってしまったんだ。本当にごめん。でもまだ出られないと決まった訳ではないから、俺が本番までに、何とか参加出来るように掛け合ってみるから...最後までしっかり練習して欲しいんだ。頼む。」
こう言った桜宮さんに対して、冬月さんが何か思いあたる節があったのか、はっとした顔をして、目の前の桜宮さんに声を荒げて話しかけた。
「...もしかして、あいつら??俺たちが、バンドからいなくなって新しくバントを作ったから、それが気にくわなくて...『とにかく、翔真...。七緒と奏也がもうじき来るから...。この話はまた後で。な??』...分かった。」
こう言って、二人が会話を止めた直後に、部屋のドアが勢いよく開き、中に入ってきたのは、ペロペロキャンディーを舐めながらやってきた奏也に苦笑いを浮かべた七緒であった。
二人は、さっきまで行われていた会話の事は全く知らないため、陽気な声で練習を始めようと言った。
そんな七緒に虎雅は薄く微笑むと頷いて、七緒の隣でアメを食べ続けている奏也に笑顔でげんこつを落としていた。
俺は、練習には全く身が入らなくて...。
だってそうだろ???
さっきの桜宮さんの言っていたことが本当なら、冬月さんと桜宮さんが過去にいたバンドで、何かがあったってことなんだから...。
俺は、この時まだ知らなかった。
このイベントに、俺たちのグループが参加出来ない本当の理由を...。
いや...知ることが出来なかったんだ。
知ろうとしている俺たちから桜宮さんが、必死に隠そうとしていたのだから...。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる