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第5章「乙四の謎解き開始???」
「まさかの俺たち...お友達???...からの緊急事態発生!?」
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目の前で赤面している七緒と、その横でケラケラ笑っている奏也は、吉波の言った言葉に対して、目を点にしていた。
それはその場にいた月並みのメンバーも同じ事だったようで、一瞬時が止まったように空気の流れがなくなった。
少しの間の後...奏也が嬉しそうに、こう言い出したのだった。
「ほんと!???...やったね!!!これなら大学卒業するまでに、友達百人出来ちゃうかもね!!!」
「この馬鹿...。小学一年生でもないし...ましてや、最近の小学生をお前は知っているのか!???最近の小学生は、大人と同じようにスマホを使いこなすんだぞ???しかも、もしかしたら友達百人作る、あの謎の曲さえ知らない可能性もあるんだぞ!???(汗)...じゃなくて、俺が言いたかったのは、吉波さん正気ですか??って事で...。いいですか、吉波さん???奏也は言っておきますけど、もの凄ぉ~く手間がかかりますよ???その例として...奏也は甘い物が、成人男性一日の平均摂取量きっちり三倍はとらないと、途端に泣き出して真夜中の二時過ぎとかに、平気な様子で電話掛けてくるんですよ!???『おい...それ本当なのか!???...七緒、お前よくこれまでそんな地獄のような日々と向き合うことが出来たな...。真面目に尊敬するぞ...!!』...いや、まあ...その代償としてはなんですけど、奏也のおかげで広告収入適度に稼げていたし、結果オーライですよ。(笑)『あー、なるほど...。七緒もやっぱりぶちギレてはいたんだな。正常判断できてて安心した...。(...でも、許可取らずに、奏也のスイーツ動画をネットに出して...道徳的に大丈夫なのか???(汗))』」
奏也の衝撃的な告白により、翔真が軽く同情の色を見せていた。
まぁ...確かに俺も、一週間連続で真夜中コーリングされたら、普通にぶちギレると思うし...。
七緒の心の広さは、壮大な草原のようだとも思えたが、その後、七緒の何気ない発言により、七緒は、奏也の行動に、相当な不満を抱えていたことが、俺は容易に理解できたのだった。
そんな俺の考えとは裏腹に、吉波はどこか嬉しそうな声色でこう言ったのだった。
「俺は...君たちと出会えて良かったよ...。でも、友達になってもらったばかりで、こんな事言うのもどうかと思うけど...あと三十秒もしないうちに、警察が俺の部屋に駆け込んでくるんだ...。折角、仲良くなれた君たちに、迷惑なんて掛けたくない...。だから俺は警察と、しっかりと話し合って、自らの罪を償ってから、君たちに改めて会いに行く事にするよ...。必ず...!!!だから、最後にわがままを言わせて欲しい。君達の名前を教えて欲しいんだ。...君達は、バンドなんだろ???」
吉波の言葉に、俺は咄嗟にこう叫んでいた。
「...もちろんですよ!!!...きっちりケリつけて、今度は俺たちと一緒に音楽をやって下さい。...俺たちは....『月並み』です!!...これからこの名前を頑張って世間に売ります。あなたのごたごたが終わればきっと...!!!」
俺がこう言ったのを最後に、小さくでもはっきりと...吉波さんは
「ありがとう。...月並みのみんな。」
と言って、この会話に終止符を打ったのだった。
あとで思ったが、きっと吉波さんは特定の人に対して、声を飛ばす機械を使って、どこか遠くで俺たちと会話をしていたのだろう。
だから、会話が途切れた時と...警察が吉波さんの部屋のドアを開いた瞬間は、ほぼ同時だったのではないのかと...。
俺たちは、暫く無言のあと...何をするでもなく、ただぼーっと、すっかり暗闇と化してしまった窓の外を眺めていた。
そんな静寂を盛大に壊したのは...
「.....ぎゃーーーーーーー!!!!!!!慌てふためくひらめき工房!!!たっ、虎雅さんまずくないですか!???...確か清大(せいだい(※清賢名大学の略称))のセキュリティーって、世界で最もえげつないんじゃなかったでしたっけ???(汗)『...あっ!!!!!そうだけど、どうした??その前に、お前どこからツッコめば....って、マジだわ...。...大学が閉まるのは、午後10時以降....今は、10時...2分前...うん...うん......うん???...みんな。.......走れ!!!!!....走らなければ、もれなく今日は、大学でお化けと一緒に化け化けパーティーだ....!!!!!(恐)』....やっぱりですか!????...翔真さんは...うわっ...絶賛、凍り付いていらっしゃる....。『...って、マジかよ!!!どこまで世話が焼けるんだよ!!!!コンチキ翔真が!!!』...虎雅さん!!今は、上手いこと言ってる場合じゃないですよ...!!!」
俺は七緒の声にやっと自分を取り戻し、ふと自分のスマホを確認すると...なんと時刻は、この清大のセキュリティーが完全に作動する2分前...。
俺は、必死に自らの頭をフル回転させ、これから自分たちに起こる可能性のある最悪のシナリオを作成すると、周りにいる月並みのメンバーに向かって、大声で大学から走って出るように伝えたのだった。
そんな俺の声に、翔真は大学にある怖い噂話を思い出し、あっという間に固まってしまっていた...。
俺は、仕方なく翔真を担ぎ上げると、他のメンバーと一緒に、急いでピアノの部屋から出て、建物の出口を目指して一目散に走り出した。
「...虎雅さん、大丈夫ですか???(汗)...翔真さん担ぎながら、薄暗い階段を駆け下りるのは危険な気が...。」
俺にこう言ってきたのは、俺の少し前を走る優だった...。
優は、少し息を切らしながら、階段を必死で駆け下りていた。
そんな優に俺は、額にかきだした汗を少し気にしながら、こう返したのだった。
「俺の心配をしてくれるのは嬉しいが...お前は奏也の心配をしてやってくれ。奏也は、見た目とは正反対なほど、体力が皆無に等しいんだ...。あんな容姿をしているから、足は速いのかと思っていたが...人は見た目では分からないな...。あいつのシャトルランの記録は...驚くなかれ、まさかの10回だ...。『10回...!????...どうしたら10回なんて...。逆に天才なんじゃ...。』...分かったら、お前よりも先を走っている奏也の様子を見てきてくれ。『...確かにそれは心配ですね。』」
俺がこう言うと、優は目を丸くしていたが、分かったという顔をすると、少し走る速度を上げて、自分たちの先にいる奏也の元へと向かった。
果たして月並みのみんなは...地域学部棟から...無事に、大学外に出ることは出来るのだろうか???
それはその場にいた月並みのメンバーも同じ事だったようで、一瞬時が止まったように空気の流れがなくなった。
少しの間の後...奏也が嬉しそうに、こう言い出したのだった。
「ほんと!???...やったね!!!これなら大学卒業するまでに、友達百人出来ちゃうかもね!!!」
「この馬鹿...。小学一年生でもないし...ましてや、最近の小学生をお前は知っているのか!???最近の小学生は、大人と同じようにスマホを使いこなすんだぞ???しかも、もしかしたら友達百人作る、あの謎の曲さえ知らない可能性もあるんだぞ!???(汗)...じゃなくて、俺が言いたかったのは、吉波さん正気ですか??って事で...。いいですか、吉波さん???奏也は言っておきますけど、もの凄ぉ~く手間がかかりますよ???その例として...奏也は甘い物が、成人男性一日の平均摂取量きっちり三倍はとらないと、途端に泣き出して真夜中の二時過ぎとかに、平気な様子で電話掛けてくるんですよ!???『おい...それ本当なのか!???...七緒、お前よくこれまでそんな地獄のような日々と向き合うことが出来たな...。真面目に尊敬するぞ...!!』...いや、まあ...その代償としてはなんですけど、奏也のおかげで広告収入適度に稼げていたし、結果オーライですよ。(笑)『あー、なるほど...。七緒もやっぱりぶちギレてはいたんだな。正常判断できてて安心した...。(...でも、許可取らずに、奏也のスイーツ動画をネットに出して...道徳的に大丈夫なのか???(汗))』」
奏也の衝撃的な告白により、翔真が軽く同情の色を見せていた。
まぁ...確かに俺も、一週間連続で真夜中コーリングされたら、普通にぶちギレると思うし...。
七緒の心の広さは、壮大な草原のようだとも思えたが、その後、七緒の何気ない発言により、七緒は、奏也の行動に、相当な不満を抱えていたことが、俺は容易に理解できたのだった。
そんな俺の考えとは裏腹に、吉波はどこか嬉しそうな声色でこう言ったのだった。
「俺は...君たちと出会えて良かったよ...。でも、友達になってもらったばかりで、こんな事言うのもどうかと思うけど...あと三十秒もしないうちに、警察が俺の部屋に駆け込んでくるんだ...。折角、仲良くなれた君たちに、迷惑なんて掛けたくない...。だから俺は警察と、しっかりと話し合って、自らの罪を償ってから、君たちに改めて会いに行く事にするよ...。必ず...!!!だから、最後にわがままを言わせて欲しい。君達の名前を教えて欲しいんだ。...君達は、バンドなんだろ???」
吉波の言葉に、俺は咄嗟にこう叫んでいた。
「...もちろんですよ!!!...きっちりケリつけて、今度は俺たちと一緒に音楽をやって下さい。...俺たちは....『月並み』です!!...これからこの名前を頑張って世間に売ります。あなたのごたごたが終わればきっと...!!!」
俺がこう言ったのを最後に、小さくでもはっきりと...吉波さんは
「ありがとう。...月並みのみんな。」
と言って、この会話に終止符を打ったのだった。
あとで思ったが、きっと吉波さんは特定の人に対して、声を飛ばす機械を使って、どこか遠くで俺たちと会話をしていたのだろう。
だから、会話が途切れた時と...警察が吉波さんの部屋のドアを開いた瞬間は、ほぼ同時だったのではないのかと...。
俺たちは、暫く無言のあと...何をするでもなく、ただぼーっと、すっかり暗闇と化してしまった窓の外を眺めていた。
そんな静寂を盛大に壊したのは...
「.....ぎゃーーーーーーー!!!!!!!慌てふためくひらめき工房!!!たっ、虎雅さんまずくないですか!???...確か清大(せいだい(※清賢名大学の略称))のセキュリティーって、世界で最もえげつないんじゃなかったでしたっけ???(汗)『...あっ!!!!!そうだけど、どうした??その前に、お前どこからツッコめば....って、マジだわ...。...大学が閉まるのは、午後10時以降....今は、10時...2分前...うん...うん......うん???...みんな。.......走れ!!!!!....走らなければ、もれなく今日は、大学でお化けと一緒に化け化けパーティーだ....!!!!!(恐)』....やっぱりですか!????...翔真さんは...うわっ...絶賛、凍り付いていらっしゃる....。『...って、マジかよ!!!どこまで世話が焼けるんだよ!!!!コンチキ翔真が!!!』...虎雅さん!!今は、上手いこと言ってる場合じゃないですよ...!!!」
俺は七緒の声にやっと自分を取り戻し、ふと自分のスマホを確認すると...なんと時刻は、この清大のセキュリティーが完全に作動する2分前...。
俺は、必死に自らの頭をフル回転させ、これから自分たちに起こる可能性のある最悪のシナリオを作成すると、周りにいる月並みのメンバーに向かって、大声で大学から走って出るように伝えたのだった。
そんな俺の声に、翔真は大学にある怖い噂話を思い出し、あっという間に固まってしまっていた...。
俺は、仕方なく翔真を担ぎ上げると、他のメンバーと一緒に、急いでピアノの部屋から出て、建物の出口を目指して一目散に走り出した。
「...虎雅さん、大丈夫ですか???(汗)...翔真さん担ぎながら、薄暗い階段を駆け下りるのは危険な気が...。」
俺にこう言ってきたのは、俺の少し前を走る優だった...。
優は、少し息を切らしながら、階段を必死で駆け下りていた。
そんな優に俺は、額にかきだした汗を少し気にしながら、こう返したのだった。
「俺の心配をしてくれるのは嬉しいが...お前は奏也の心配をしてやってくれ。奏也は、見た目とは正反対なほど、体力が皆無に等しいんだ...。あんな容姿をしているから、足は速いのかと思っていたが...人は見た目では分からないな...。あいつのシャトルランの記録は...驚くなかれ、まさかの10回だ...。『10回...!????...どうしたら10回なんて...。逆に天才なんじゃ...。』...分かったら、お前よりも先を走っている奏也の様子を見てきてくれ。『...確かにそれは心配ですね。』」
俺がこう言うと、優は目を丸くしていたが、分かったという顔をすると、少し走る速度を上げて、自分たちの先にいる奏也の元へと向かった。
果たして月並みのみんなは...地域学部棟から...無事に、大学外に出ることは出来るのだろうか???
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