49 / 62
第9章 「黒幕は...。」
モーリア夫妻屋敷に向かう道中...??
しおりを挟む
魔界にたどり着き、ラグルとニーソンの後ろを慎重についていくエピーヌは、周りの景色を見渡して
「こんなに自然が多くて綺麗なところなのに...なんて危険なのかしら...。人は見かけによらないって言葉のようね...。」
と言って独りごちていると前で立ち止まっている2人に気づかずに盛大に頭からぶつかった。
「...うっ!!...あら、ごめんなさい...。ちょっと、風景を見ていたら...。」
「...しっ!!静かに...!!(汗)」
と言ってエピーヌが二人に謝るとニーソンが焦った顔でエピーヌの口を手で塞いだ。
エピーヌは、訳が分からなかったが...目の前に現れた巨大な化け物を見て、初めて状況が掴めた。
「...んー!!!!!」
エピーヌは、耐えきれずニーソンに口を塞がれながら叫び声をあげた。
ラグルが、巨大なコウモリの羽を持った全長5メートルはあろう化け物と戦うために、両足に下げていた銃を引き抜くと化け物に構えた。
「...やっぱり来たか...だよな...。だって、俺らの中にいる3人中2人は、血が他の奴らと違うし...やっぱり匂っちまうよな...。まぁ、これぐらいのやつなら余裕だな!!(笑)」
と言ってラグルは、化け物を挑発した。
その挑発に乗っかったように襲いかかってきたコウモリに、瞬間移動を交えてコウモリの背後をとると、銃を連射して急所である心臓目掛けて何発も何発も撃ち込んだ。
一分も経たないうちに...コウモリは、地面へと力なく落ちた...。
コウモリの腹の上に乗ったラグルは、とどめとして、コウモリの首を背中に背負っていた大剣で狩りとった。
ニーソンに目を塞がれていたエピーヌには、何が起こったのか全くわかっていなかったが...ラグルが巨大コウモリを倒したことは、分かったので地上に戻ってきたラグルにエピーヌは、駆け寄った。
「ラグル!!凄いわ!!!!さすが、ラグルね!!いとも簡単に...『...エピーヌ??これぐらいで、そんな喜んじゃいけない...。俺らは、今の数十倍も手強い相手と戦わなければならないんだ...。だから、気を抜いたらダメだ...。わかったな...。』...はい...ラグル...。分かったわ...。(泣)」
と言ってさっきまで舞い上がっていた気持ちが一気に沈んだエピーヌは、シュンとしてラグルから目線を外した。
そんなエピーヌにラグルは
「...はぁ、まぁ、気持ちだけもらっとく...。褒めてくれるやつなんていなかっしな...。(笑)ありがとな。」
と言ってため息をつくと、しょげているエピーヌの頭をぽんぽんと撫でて、巨大なコウモリから光る魔石のようなものを取り、ラグルはさっさと先に行ってしまった。
エピーヌは、ニーソンに
「ねぇ??ニーソン??さっきラグルが巨大コウモリからとった光る魔石のようなものは何???」
「ん??あー、あれはね...魔界に住んでいるやつも人間と似てて、他の奴をめったに襲ったりしないんだけど...生まれた時から心臓にある白く光る石が...ストレスや上手く環境に適応できなくなると...どんどん黒ずんで、やがて真っ黒に染まると...宿主の身体を蝕(むしば)み、あんなふうに住民を襲うようになるんだ...。だから、退治した場合は、ああやって黒石を取り除いて...魔界にいる浄化植物にそれを食べさせる必要があるんだ...。ほら、前にいるラグルの手元を見てみなよ。」
と言ってニーソンの指さした方を見てみると、ラグルが口を開けて待っている植物に呪文をかけて...植物の口の中に黒石を入れて呪文を最後まで紡ぐと、植物は、キラっとひかりを放ち...その場から姿を消した。
「うわー!!...えっ!??浄化植物は、どうなっちゃったの??(汗)」
と心配そうな顔でニーソンを見たエピーヌにニーソンは
「えっとね、天上の世界に行ったよ...??...ラグルが最後まで呪文を唱えていたのは...黒石を食べさせると浄化植物は、死んでしまう...。人間界の植物と違い...魔界の植物は、活発なんだ...。だから、もしあそこでラグルが呪文を途中で唱えるのを止めていたら...ラグルが浄化植物に取り憑かれ...化け物と化してしまうんだ...。」
「...そうなのね...。何だか、浄化植物って可愛そうね...。(汗)」
と言って話をしているとエピーヌとニーソンの元にラグルが近づいてきて
「全く...何をあれこれ話しているんだ...。さっさと行動しないとまた、さっきみたいに化け物と化した魔族に襲われるぞ...。」
と言ってさっさと先を急ぐラグルの後をニーソンとエピーヌは、顔を見合わせて頷き合うと、静かについて行った。
「こんなに自然が多くて綺麗なところなのに...なんて危険なのかしら...。人は見かけによらないって言葉のようね...。」
と言って独りごちていると前で立ち止まっている2人に気づかずに盛大に頭からぶつかった。
「...うっ!!...あら、ごめんなさい...。ちょっと、風景を見ていたら...。」
「...しっ!!静かに...!!(汗)」
と言ってエピーヌが二人に謝るとニーソンが焦った顔でエピーヌの口を手で塞いだ。
エピーヌは、訳が分からなかったが...目の前に現れた巨大な化け物を見て、初めて状況が掴めた。
「...んー!!!!!」
エピーヌは、耐えきれずニーソンに口を塞がれながら叫び声をあげた。
ラグルが、巨大なコウモリの羽を持った全長5メートルはあろう化け物と戦うために、両足に下げていた銃を引き抜くと化け物に構えた。
「...やっぱり来たか...だよな...。だって、俺らの中にいる3人中2人は、血が他の奴らと違うし...やっぱり匂っちまうよな...。まぁ、これぐらいのやつなら余裕だな!!(笑)」
と言ってラグルは、化け物を挑発した。
その挑発に乗っかったように襲いかかってきたコウモリに、瞬間移動を交えてコウモリの背後をとると、銃を連射して急所である心臓目掛けて何発も何発も撃ち込んだ。
一分も経たないうちに...コウモリは、地面へと力なく落ちた...。
コウモリの腹の上に乗ったラグルは、とどめとして、コウモリの首を背中に背負っていた大剣で狩りとった。
ニーソンに目を塞がれていたエピーヌには、何が起こったのか全くわかっていなかったが...ラグルが巨大コウモリを倒したことは、分かったので地上に戻ってきたラグルにエピーヌは、駆け寄った。
「ラグル!!凄いわ!!!!さすが、ラグルね!!いとも簡単に...『...エピーヌ??これぐらいで、そんな喜んじゃいけない...。俺らは、今の数十倍も手強い相手と戦わなければならないんだ...。だから、気を抜いたらダメだ...。わかったな...。』...はい...ラグル...。分かったわ...。(泣)」
と言ってさっきまで舞い上がっていた気持ちが一気に沈んだエピーヌは、シュンとしてラグルから目線を外した。
そんなエピーヌにラグルは
「...はぁ、まぁ、気持ちだけもらっとく...。褒めてくれるやつなんていなかっしな...。(笑)ありがとな。」
と言ってため息をつくと、しょげているエピーヌの頭をぽんぽんと撫でて、巨大なコウモリから光る魔石のようなものを取り、ラグルはさっさと先に行ってしまった。
エピーヌは、ニーソンに
「ねぇ??ニーソン??さっきラグルが巨大コウモリからとった光る魔石のようなものは何???」
「ん??あー、あれはね...魔界に住んでいるやつも人間と似てて、他の奴をめったに襲ったりしないんだけど...生まれた時から心臓にある白く光る石が...ストレスや上手く環境に適応できなくなると...どんどん黒ずんで、やがて真っ黒に染まると...宿主の身体を蝕(むしば)み、あんなふうに住民を襲うようになるんだ...。だから、退治した場合は、ああやって黒石を取り除いて...魔界にいる浄化植物にそれを食べさせる必要があるんだ...。ほら、前にいるラグルの手元を見てみなよ。」
と言ってニーソンの指さした方を見てみると、ラグルが口を開けて待っている植物に呪文をかけて...植物の口の中に黒石を入れて呪文を最後まで紡ぐと、植物は、キラっとひかりを放ち...その場から姿を消した。
「うわー!!...えっ!??浄化植物は、どうなっちゃったの??(汗)」
と心配そうな顔でニーソンを見たエピーヌにニーソンは
「えっとね、天上の世界に行ったよ...??...ラグルが最後まで呪文を唱えていたのは...黒石を食べさせると浄化植物は、死んでしまう...。人間界の植物と違い...魔界の植物は、活発なんだ...。だから、もしあそこでラグルが呪文を途中で唱えるのを止めていたら...ラグルが浄化植物に取り憑かれ...化け物と化してしまうんだ...。」
「...そうなのね...。何だか、浄化植物って可愛そうね...。(汗)」
と言って話をしているとエピーヌとニーソンの元にラグルが近づいてきて
「全く...何をあれこれ話しているんだ...。さっさと行動しないとまた、さっきみたいに化け物と化した魔族に襲われるぞ...。」
と言ってさっさと先を急ぐラグルの後をニーソンとエピーヌは、顔を見合わせて頷き合うと、静かについて行った。
0
あなたにおすすめの小説
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる