自堕落に過ごす魔法学園

とらぷ

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第一章

【暖かい家庭】

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家族が大好きだった。
幼いころから僕の憧れだった、王国騎士団所属の父
僕が行き詰まった時には優しく相談に乗ってくれた精霊術師の母
僕に正義とは何かを教えてくれた兄姉、そしていつも不安そうに僕にしがみつき、後ろについてきた弟。生活に不自由はなく、みんなで楽しく食卓を囲む幸せな時間だった。
この世界では3歳~5歳の間に自分の持っているスキルの効果を知ることが一般的だ。それまではスキルの使い方も分からず、身体強化系のスキルを持っていた場合死ぬまで自分のスキルを知らないこともある。市場で高額で取引されている鑑定紙スキルシーフを使えば、自分のスキルを知ることができるが、とても平民が買うことのできる額ではない。ハーコート家は大貴族のため、鑑定紙スキルシーフの一枚や二枚、余裕で買えるほどの蓄えはあるが、ハーコートの血筋はほとんどの人間が上級ハイスキルを持って生まれてくるため、わざわざお金を使うようなことはしない。もちろんそれは、僕の場合も同じだった。
とある日、いつものように剣術の稽古をしていると、握っていた木刀に光が宿り威力が跳ね上がった。僕はついにスキルがわかったと喜び、父に報告した。

「父様!!スキルが発現しました!!剣が光ったんです!」

「おぉ!そうか!!それは良かった!剣が光った、というとまさか剣の達者ソードエクスターか!?どれ、確かめてるから好きに打ってきなさい。」

そういって父は距離を取り、軽く剣を構えた。

「行きますっ!!」

駆け出す、先ほどの感覚を思い出し剣に神経を注ぐ。剣が輝き父の木刀めがけてはしる。父は難なく受けてしまったが、これまでの自分では出せなかった速度、父が目を見開き驚く姿が見える。

「父様!どうですか!?これで僕も騎士だn...」

「クレスト、手加減してるのか?スキルを使いこなすにしては少々早い気もするが...まぁ良い、私のことは心配せずに、次は本気で来ていいぞ。」

父の言っている言葉を理解することができなかった、手加減?何を言っているんだこの人は、今のが僕の全力だ。

「ん?どうした、もしかして今のが全力とか言わないよな?」

「いぇ....今..のが全....力..です..」

「ん?まさか、そんな?」

先ほどまで気さくに笑っていた父の顔が一気に強張る。そして恐ろしく低い声で宣告が告げられる。

「クレスト、貴様...まぁ良い、今すぐ出ていけ。そして二度とハーコートを名乗るんじゃない。この恥さらしが!!」
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