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49 今度こそ
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「じゃあ、そういうことで。ポーションは後で飲めば大丈夫ですよ」
「ちょっと待った」
「大丈夫。薬といっても苦くはないです。甘いですよ」
「いやそこの心配をしているわけでは。甘いの? じゃあ俺でも飲めるわ。いや違くて」
露骨に話を逸らしてくるマルセルに、一瞬だけ釣られてしまった。不覚である。
そうこうしている間にも、マルセルは手際良く俺をベッドに押し倒してしまう。流れるような動作で、下着まで奪われてしまった俺は、無防備であった。
「待て!」
「待ちませんよ。誘ったのはミナトの方でしょ」
「だから呼び捨てにするな!」
やめろ。今この状況でミナトって呼ばれると、なんかくすぐったい。耐えられない。
必死に逃げようとするが、マルセルの腕力には敵わない。あっさり押さえ込まれた俺は、せめてもの抵抗にと手足をバタバタさせておく。
それも虚しく。簡単にベッドへと転がされた俺の上に覆い被さったマルセルが「大丈夫。痛くはしません」と無責任なことを言ってくる。そんな言葉、誰が信じるものか。
嫌だ、今日はやめると散々騒いてやれば、黙れと言わんばかりにキスされた。
不意打ちだったものだから。あっさりと口内への侵入を許してしまった。そのままなぞるように舌を動かされて、ビクッと腰が跳ねる。慌てて己の舌を引っ込めようとするが、それも叶わない。深く口付けされて、口内を好き勝手に弄られる。
「っ!」
肩で息をする俺に構わず、マルセルはなにやらひんやりとした液体を後孔あたりにぶっかけてくる。
「うぇ、ちょ」
「痛かったら言ってください」
言ったらどうすんの??
やめてくれるのか?
絶対にやめる気ないだろうと抗議したいが、すっと後孔付近を掠める手に、息を詰める。
「力抜いて」
無茶言うな。
固まる俺をいいことに、マルセルはゆっくりと解すようにそこを撫でる。んなところ、他人に触られるのはもちろん初めてである。
抵抗するのも怖くなって、ひたすら息を詰めてじっとしていれば、くすくすとマルセルが愛おしそうに笑みをこぼす。
「大丈夫。全部任せて」
不意打ちのように脇腹を撫でられて、びくりと腰が跳ねる。やがて、マルセルの指が、つぷりと侵入してくる。未知の感覚に、ぎゅっとシーツを握って耐えるが、ぞわぞわする。痛くしないという言葉通りに、マルセルはゆっくりゆっくりと事を進める。
浅いところを何度も執拗に撫でられて、その度に背筋に甘いものが走る。徐々に徐々に。マルセルの指が奥へと入っていくのがわかる。
「っ、マ、マルセル」
どうしていいのかわからなくて、ぎゅっとつま先に力が入る。大丈夫と繰り返すマルセルは、俺をあやすように時折、触れるだけのキスを落としてくる。
「ミナト、力抜いて」
「ひぃ、んあ」
くすぐるように、脇腹に触れられて。ふるふると震えることしかできない。
そのうち、中に入るマルセルの指が増えていく。
「ん、あ」
もどかしい刺激に、腰が浮くのを止められない。やめてと言いたいが、言葉は出てこない。
震える俺をどう思ったのか。マルセルが突然、俺の性器へと手を伸ばす。今まで放置されていたそこに、優しく刺激を加えられて、息を呑む。
「んぁ。っ」
先端を撫でるように弄られて、熱を帯びる。前も後ろもと、与えられる刺激に頭が追いつかない。
やがてひときわ強く擦られて、呆気なく達した。ついで、後ろを弄られれば、もはやわけがわからない。いやいやと首を振るが、マルセルはやめてくれない。
「ねぇ、ミナト」
「ん」
じんわりと涙の滲む視界の中でも、マルセルが切羽詰まったような表情をしているのがわかった。余裕のない声に追い立てられて、こくこくと頷く。
自身の前をくつろげたマルセルは、大丈夫だからと繰り返す。そのあやすような声音に、こくこくとすがるように何度も頷いた。
ぐっと、先程までとは比べ物にならない熱を感じて、息が詰まる。
「ん、あ、あっ」
「ッ、ミナト」
押し広げて入ってくる感覚に、ついていけない。苦しいような、熱いような。全身を駆け巡る未知の感覚に、ぎゅっと指先に力が入る。それでも逃すことできない甘さを確かに感じて、短く呼吸を繰り返す。
「っ、は」
余裕のないマルセルの声が降ってきて、それにどうしようもなく興奮してしまう。
腹の中をぐっと圧迫されるようだが、それを上回る快感を拾ってしまい、勝手に腰が動いてしまう。
ぽろぽろとこぼれる涙で、マルセルの顔はよく見えないが。何度も聞こえてくるミナトという呼びかけは、ひどくかすれていて。
なんて言ったらいいのかわからない甘さに、今度こそ、ひたすら身を委ねた。
「ちょっと待った」
「大丈夫。薬といっても苦くはないです。甘いですよ」
「いやそこの心配をしているわけでは。甘いの? じゃあ俺でも飲めるわ。いや違くて」
露骨に話を逸らしてくるマルセルに、一瞬だけ釣られてしまった。不覚である。
そうこうしている間にも、マルセルは手際良く俺をベッドに押し倒してしまう。流れるような動作で、下着まで奪われてしまった俺は、無防備であった。
「待て!」
「待ちませんよ。誘ったのはミナトの方でしょ」
「だから呼び捨てにするな!」
やめろ。今この状況でミナトって呼ばれると、なんかくすぐったい。耐えられない。
必死に逃げようとするが、マルセルの腕力には敵わない。あっさり押さえ込まれた俺は、せめてもの抵抗にと手足をバタバタさせておく。
それも虚しく。簡単にベッドへと転がされた俺の上に覆い被さったマルセルが「大丈夫。痛くはしません」と無責任なことを言ってくる。そんな言葉、誰が信じるものか。
嫌だ、今日はやめると散々騒いてやれば、黙れと言わんばかりにキスされた。
不意打ちだったものだから。あっさりと口内への侵入を許してしまった。そのままなぞるように舌を動かされて、ビクッと腰が跳ねる。慌てて己の舌を引っ込めようとするが、それも叶わない。深く口付けされて、口内を好き勝手に弄られる。
「っ!」
肩で息をする俺に構わず、マルセルはなにやらひんやりとした液体を後孔あたりにぶっかけてくる。
「うぇ、ちょ」
「痛かったら言ってください」
言ったらどうすんの??
やめてくれるのか?
絶対にやめる気ないだろうと抗議したいが、すっと後孔付近を掠める手に、息を詰める。
「力抜いて」
無茶言うな。
固まる俺をいいことに、マルセルはゆっくりと解すようにそこを撫でる。んなところ、他人に触られるのはもちろん初めてである。
抵抗するのも怖くなって、ひたすら息を詰めてじっとしていれば、くすくすとマルセルが愛おしそうに笑みをこぼす。
「大丈夫。全部任せて」
不意打ちのように脇腹を撫でられて、びくりと腰が跳ねる。やがて、マルセルの指が、つぷりと侵入してくる。未知の感覚に、ぎゅっとシーツを握って耐えるが、ぞわぞわする。痛くしないという言葉通りに、マルセルはゆっくりゆっくりと事を進める。
浅いところを何度も執拗に撫でられて、その度に背筋に甘いものが走る。徐々に徐々に。マルセルの指が奥へと入っていくのがわかる。
「っ、マ、マルセル」
どうしていいのかわからなくて、ぎゅっとつま先に力が入る。大丈夫と繰り返すマルセルは、俺をあやすように時折、触れるだけのキスを落としてくる。
「ミナト、力抜いて」
「ひぃ、んあ」
くすぐるように、脇腹に触れられて。ふるふると震えることしかできない。
そのうち、中に入るマルセルの指が増えていく。
「ん、あ」
もどかしい刺激に、腰が浮くのを止められない。やめてと言いたいが、言葉は出てこない。
震える俺をどう思ったのか。マルセルが突然、俺の性器へと手を伸ばす。今まで放置されていたそこに、優しく刺激を加えられて、息を呑む。
「んぁ。っ」
先端を撫でるように弄られて、熱を帯びる。前も後ろもと、与えられる刺激に頭が追いつかない。
やがてひときわ強く擦られて、呆気なく達した。ついで、後ろを弄られれば、もはやわけがわからない。いやいやと首を振るが、マルセルはやめてくれない。
「ねぇ、ミナト」
「ん」
じんわりと涙の滲む視界の中でも、マルセルが切羽詰まったような表情をしているのがわかった。余裕のない声に追い立てられて、こくこくと頷く。
自身の前をくつろげたマルセルは、大丈夫だからと繰り返す。そのあやすような声音に、こくこくとすがるように何度も頷いた。
ぐっと、先程までとは比べ物にならない熱を感じて、息が詰まる。
「ん、あ、あっ」
「ッ、ミナト」
押し広げて入ってくる感覚に、ついていけない。苦しいような、熱いような。全身を駆け巡る未知の感覚に、ぎゅっと指先に力が入る。それでも逃すことできない甘さを確かに感じて、短く呼吸を繰り返す。
「っ、は」
余裕のないマルセルの声が降ってきて、それにどうしようもなく興奮してしまう。
腹の中をぐっと圧迫されるようだが、それを上回る快感を拾ってしまい、勝手に腰が動いてしまう。
ぽろぽろとこぼれる涙で、マルセルの顔はよく見えないが。何度も聞こえてくるミナトという呼びかけは、ひどくかすれていて。
なんて言ったらいいのかわからない甘さに、今度こそ、ひたすら身を委ねた。
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