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17歳
835 驚かせてしまって
いや、普通に知らない人だな。
改めて茶髪お兄さんを眺めた俺は、そう結論付けた。どこにでもいそうな普通の人である。知っているような気がしたのだが、俺の勘違いだろう。改めて謝ってから、お兄さんと別れる。お兄さんも俺たちに見覚えはないらしい。じゃあ普通に知らない人だな。
ぺこぺこ頭を下げて去っていくお兄さんに手を振ってから、俺は先を急ぐ。アロン行きつけの店に、はやく行かなければ。入れ違いになっても嫌だしね。
どうやらアロンは、その店にニックやレナルドと共によく足を運ぶらしい。なんでグリシャがそんなことを知っているのかというと、グリシャも何度か連れて行ってもらったことがあるらしい。グリシャってプライベートでアロンと遊びに行くんだね。なんか意外。
あんまりアロンとは付き合いがないのかと思っていた。
グリシャは、みんなと仲良くやっているほうだと思う。ティアンとも普通に会話するし、セドリックやロニーとも仲良く会話している。
ロニーは、グリシャのことを真面目に仕事してくれるいい人だと思っているらしい。たしかにグリシャは仕事だけは真面目にやっている。私生活はちょっとアレだけどね。
ロニーも誘えばよかったかもしれない。いや絶対に止められるだろうけど。それでもロニーとお出かけしたら絶対に楽しいと思うのだ。
にこりと微笑むロニーの顔を思い浮かべていた俺は、「あれ?」と首を捻る。
先程ぶつかった茶髪お兄さんの顔を思い出す。
「……あぁ! ロニーだ!」
「は? なにが」
勢いよく叫んだ俺に、隣を歩いていたユリスがうるさいと言わんばかりに眉を寄せた。しかし俺はそれどころではない。
ガバリと後ろを振り返ると、少し先の店先に佇む茶髪お兄さんを発見できた。
反射的に、そちらに駆け寄った。エドウィンが「え!?」と言いながら追いかけてくる。グリシャはユリスの背後でのんびり突っ立っている。
「ちょっと待って!」
「……え?」
店先を覗いていたお兄さんに声をかけると、ちょっと驚いたような顔になってしまう。
その柔らかい表情は、やっぱりロニーにそっくりであった。髪を伸ばして結べば、もっとロニーに似ると思う。ロニーよりも歳上に見えるお兄さんは、突然戻ってきた俺に「えっと。なにかありました?」と申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ロニーだ! ロニーにそっくりだね、お兄さん!」
「え?」
ぱちぱちと瞬きを繰り返すお兄さんを見て、俺はしまったと口元を押さえた。なんかテンション上がって急に声をかけてしまったが、お兄さんからすれば意味不明だろう。
「あ、急にごめんなさい。知り合いに似てたから思わず」
へへっと笑って誤魔化す俺であったが、これにお兄さんが目を丸くした。
「弟のお知り合いですか?」
「うん。うん?」
弟? 弟ってなんだっけな。
しばらく考えていた俺は、随分昔にロニーが兄の話をしてくれたことを思い出した。
え、てことは。
「お兄さん!? ロニーのお兄さん!?」
「えぇ、はい。おそらく」
曖昧に微笑むお兄さんは、俺の背後にいるエドウィンをちらりと見てから「騎士の方ですか?」と首を傾げた。
あぁ、いや。たしかにエドウィンは騎士だけど、ヴィアン家の騎士ではない。ロニーの同僚ではないのだ。
エドウィンを振り返ると、彼は曖昧に笑っていた。
「なにしてるの? ロニーに会わなくていいの?」
遠くに住んでいるんじゃなかったっけ?
ロニーならたぶんヴィアン家にいると思う。けれどもロニーのお兄さんは「もう会いましたよ」と言って微笑んだ。その柔らかい表情は本当にロニーにそっくりだ。
「あ! 俺、ルイス。こっちはユリスね」
隣で興味なさそうに突っ立っていたユリスの腕を引いて自己紹介しておく。これに目を丸くしたお兄さん。なんか驚かせてしまって申し訳ない。
改めて茶髪お兄さんを眺めた俺は、そう結論付けた。どこにでもいそうな普通の人である。知っているような気がしたのだが、俺の勘違いだろう。改めて謝ってから、お兄さんと別れる。お兄さんも俺たちに見覚えはないらしい。じゃあ普通に知らない人だな。
ぺこぺこ頭を下げて去っていくお兄さんに手を振ってから、俺は先を急ぐ。アロン行きつけの店に、はやく行かなければ。入れ違いになっても嫌だしね。
どうやらアロンは、その店にニックやレナルドと共によく足を運ぶらしい。なんでグリシャがそんなことを知っているのかというと、グリシャも何度か連れて行ってもらったことがあるらしい。グリシャってプライベートでアロンと遊びに行くんだね。なんか意外。
あんまりアロンとは付き合いがないのかと思っていた。
グリシャは、みんなと仲良くやっているほうだと思う。ティアンとも普通に会話するし、セドリックやロニーとも仲良く会話している。
ロニーは、グリシャのことを真面目に仕事してくれるいい人だと思っているらしい。たしかにグリシャは仕事だけは真面目にやっている。私生活はちょっとアレだけどね。
ロニーも誘えばよかったかもしれない。いや絶対に止められるだろうけど。それでもロニーとお出かけしたら絶対に楽しいと思うのだ。
にこりと微笑むロニーの顔を思い浮かべていた俺は、「あれ?」と首を捻る。
先程ぶつかった茶髪お兄さんの顔を思い出す。
「……あぁ! ロニーだ!」
「は? なにが」
勢いよく叫んだ俺に、隣を歩いていたユリスがうるさいと言わんばかりに眉を寄せた。しかし俺はそれどころではない。
ガバリと後ろを振り返ると、少し先の店先に佇む茶髪お兄さんを発見できた。
反射的に、そちらに駆け寄った。エドウィンが「え!?」と言いながら追いかけてくる。グリシャはユリスの背後でのんびり突っ立っている。
「ちょっと待って!」
「……え?」
店先を覗いていたお兄さんに声をかけると、ちょっと驚いたような顔になってしまう。
その柔らかい表情は、やっぱりロニーにそっくりであった。髪を伸ばして結べば、もっとロニーに似ると思う。ロニーよりも歳上に見えるお兄さんは、突然戻ってきた俺に「えっと。なにかありました?」と申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ロニーだ! ロニーにそっくりだね、お兄さん!」
「え?」
ぱちぱちと瞬きを繰り返すお兄さんを見て、俺はしまったと口元を押さえた。なんかテンション上がって急に声をかけてしまったが、お兄さんからすれば意味不明だろう。
「あ、急にごめんなさい。知り合いに似てたから思わず」
へへっと笑って誤魔化す俺であったが、これにお兄さんが目を丸くした。
「弟のお知り合いですか?」
「うん。うん?」
弟? 弟ってなんだっけな。
しばらく考えていた俺は、随分昔にロニーが兄の話をしてくれたことを思い出した。
え、てことは。
「お兄さん!? ロニーのお兄さん!?」
「えぇ、はい。おそらく」
曖昧に微笑むお兄さんは、俺の背後にいるエドウィンをちらりと見てから「騎士の方ですか?」と首を傾げた。
あぁ、いや。たしかにエドウィンは騎士だけど、ヴィアン家の騎士ではない。ロニーの同僚ではないのだ。
エドウィンを振り返ると、彼は曖昧に笑っていた。
「なにしてるの? ロニーに会わなくていいの?」
遠くに住んでいるんじゃなかったっけ?
ロニーならたぶんヴィアン家にいると思う。けれどもロニーのお兄さんは「もう会いましたよ」と言って微笑んだ。その柔らかい表情は本当にロニーにそっくりだ。
「あ! 俺、ルイス。こっちはユリスね」
隣で興味なさそうに突っ立っていたユリスの腕を引いて自己紹介しておく。これに目を丸くしたお兄さん。なんか驚かせてしまって申し訳ない。
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