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家族2
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(けど、彼女紹介してね、は……全く俺には脈無しってことだよな。ちょっと、いや……かなり凹むかも……)
まあ分かっていたことだが。
李煌さんは、ただの弟としか見ていない。
これから先も、それは変わることはないのだろう。
(俺が動けば、何か変わるのか……?)
しかし、今の関係を崩してしまうのも怖い。
「大河くん?」
「え? ……あ、何?」
「ボーっとしてどうしたの? 何か考え事?勉強し過ぎて疲れちゃったかい?」
半分冗談口調の李煌さんに、俺は苦笑いを浮かべた。
「そうかも。たくさん頭に詰め込んだから、こう……出て行かないように暗示をかけておかないと」
自分の米神に人差し指を指し、くるくると指先を回して暗示をかけるフリをする。
「あはは。何それー。大河くんの脳みそは優秀だから、そんなことしなくてもきっと大丈夫だよ」
「そうかな?」
「そうだよー」
こんなこと、李煌さんの前でしかやらない。
我ながらベタ惚れてんな、とは思うが……。
そんなことはもう開き直っていることだ。
洗った食器を戸棚に仕舞おうとガラス戸を引く。
丁度その時、前を見ていない李煌さんがガラス戸に向かって歩いてきた――
「ちょ、……危ないっ」
咄嗟に李煌さんの腰を後ろから片腕で抱き込み、開いたままのガラス戸をもう一方の手で押さえた。
「――セーフ。大丈夫か? 李煌さん」
「……」
「李煌さん?」
「――、して……」
「え……?」
良く聞き取れず、彼の顔を覗き込む。
しかし、それを避けるように俺から身を離した李煌さんが視線を外したまま言った。
「俺にはどうして名前呼びなの? できれば、お兄さんって呼んで欲しいんだけど……」
突然の申し出に、俺は目を丸くした。
(何を今更……?)
黙っている俺に、更に李煌さんは続けた。
「魁くんには兄貴って呼ぶのに、俺には名前にさん付けって、変じゃない?」
「……まぁ、でもそれは昔からだし、できれば俺は李煌さんのことは名前で呼びたいなと、思うんだけど」
視線を上げた李煌さんと目が合う。
「どうして?」
「それは……」
(兄として見たくないから、なんて言えないしな。――けど……)
少し、動いてみても悪くない。
グッと拳を握って真っ直ぐに李煌さんを見つめる。
「……特別だから、って言ったら?」
みるみる、李煌さんの目が開かれていく。
「え……どういう、意味……?」
「言葉のまま。俺の中では李煌さんが特別ってこと」
「だから、どう特別なのっ?」
「言わないと分からない?」
これは、ちょっと意地悪だったか。
でも口から出た言葉は元には戻らないし、我慢もできなかった。
「っ……」
戸惑いに満ちた顔を浮かべた李煌さんは、俺の横をすり抜け、キッチンを出て行ってしまった。
追いかけることは、できない。
困らせてしまったのは俺だから。
(あんな顔、させるつもりはなかったんだけどな。でも、避けられないことも事実か……)
まあ分かっていたことだが。
李煌さんは、ただの弟としか見ていない。
これから先も、それは変わることはないのだろう。
(俺が動けば、何か変わるのか……?)
しかし、今の関係を崩してしまうのも怖い。
「大河くん?」
「え? ……あ、何?」
「ボーっとしてどうしたの? 何か考え事?勉強し過ぎて疲れちゃったかい?」
半分冗談口調の李煌さんに、俺は苦笑いを浮かべた。
「そうかも。たくさん頭に詰め込んだから、こう……出て行かないように暗示をかけておかないと」
自分の米神に人差し指を指し、くるくると指先を回して暗示をかけるフリをする。
「あはは。何それー。大河くんの脳みそは優秀だから、そんなことしなくてもきっと大丈夫だよ」
「そうかな?」
「そうだよー」
こんなこと、李煌さんの前でしかやらない。
我ながらベタ惚れてんな、とは思うが……。
そんなことはもう開き直っていることだ。
洗った食器を戸棚に仕舞おうとガラス戸を引く。
丁度その時、前を見ていない李煌さんがガラス戸に向かって歩いてきた――
「ちょ、……危ないっ」
咄嗟に李煌さんの腰を後ろから片腕で抱き込み、開いたままのガラス戸をもう一方の手で押さえた。
「――セーフ。大丈夫か? 李煌さん」
「……」
「李煌さん?」
「――、して……」
「え……?」
良く聞き取れず、彼の顔を覗き込む。
しかし、それを避けるように俺から身を離した李煌さんが視線を外したまま言った。
「俺にはどうして名前呼びなの? できれば、お兄さんって呼んで欲しいんだけど……」
突然の申し出に、俺は目を丸くした。
(何を今更……?)
黙っている俺に、更に李煌さんは続けた。
「魁くんには兄貴って呼ぶのに、俺には名前にさん付けって、変じゃない?」
「……まぁ、でもそれは昔からだし、できれば俺は李煌さんのことは名前で呼びたいなと、思うんだけど」
視線を上げた李煌さんと目が合う。
「どうして?」
「それは……」
(兄として見たくないから、なんて言えないしな。――けど……)
少し、動いてみても悪くない。
グッと拳を握って真っ直ぐに李煌さんを見つめる。
「……特別だから、って言ったら?」
みるみる、李煌さんの目が開かれていく。
「え……どういう、意味……?」
「言葉のまま。俺の中では李煌さんが特別ってこと」
「だから、どう特別なのっ?」
「言わないと分からない?」
これは、ちょっと意地悪だったか。
でも口から出た言葉は元には戻らないし、我慢もできなかった。
「っ……」
戸惑いに満ちた顔を浮かべた李煌さんは、俺の横をすり抜け、キッチンを出て行ってしまった。
追いかけることは、できない。
困らせてしまったのは俺だから。
(あんな顔、させるつもりはなかったんだけどな。でも、避けられないことも事実か……)
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なるべく全ての感想に返信させていただいてます。
感想とてもとても嬉しいです、いつもありがとうございます!
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