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第二章 人形の怪
【参】ー2
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畳に敷かれた布団の上で一人の女が眠っている。彼女が中路の娘だ。
晴明には彼女の表情は既に真っ黒い靄のようなモノに覆われていて良く見ることができない。
恐らく力を持たない常人の中路にも空気が重い程度には感じ取れているはずだ。
このまま放っておけば彼女は呪詛に呑み込まれ廃人になるか命を落としてしまう。
「私一人で対処するので暫く誰も入って来ないで下さい」
「! 分かりました。どうか、娘を頼みます」
後ろ手に障子を閉めて一人になったところでもう一つの存在の名を呼ぶ。
「ーー騰蛇」
「分かってる。人形が暴走するかもしれないっていうんだろ? ちゃんと抑え込んどくさ」
ずっと晴明の身体に巻き付いていた白蛇はスルスルと離れて部屋の隅へと移動した。
呪詛となれば仕掛けた者がいるはず。
呪詛を仕掛けるよう仕向けた者なら見当はついているが、仕掛けた人間は中路の娘、あるいは中路家に恨みがある者がいることになる。
「犯人捜しはどうするんだ?」
騰蛇もそのことに気付いたようだが今は後回しだ。
彼女の傍にスッと座して両手で印を結びながら真言を口の中で唱える。
唱え終えると同時に立てた二本の指を手刀動作で真横に切ると一瞬にして黒い靄が消え去った。
彼女の手首を取り脈を計るように指を当てると先ほどとは違う真言を唱え霊力の安定を図る。
見て分かるくらいに顔色が良くなった。少ししたら目を覚ますだろう。
しかしこれは一時的な応急処置にすぎない。元を断たなければ同じ事が繰り返されるだけだ。
晴明は中路を部屋に呼び戻し彼女の状態と今後のことを説明した。
晴明には彼女の表情は既に真っ黒い靄のようなモノに覆われていて良く見ることができない。
恐らく力を持たない常人の中路にも空気が重い程度には感じ取れているはずだ。
このまま放っておけば彼女は呪詛に呑み込まれ廃人になるか命を落としてしまう。
「私一人で対処するので暫く誰も入って来ないで下さい」
「! 分かりました。どうか、娘を頼みます」
後ろ手に障子を閉めて一人になったところでもう一つの存在の名を呼ぶ。
「ーー騰蛇」
「分かってる。人形が暴走するかもしれないっていうんだろ? ちゃんと抑え込んどくさ」
ずっと晴明の身体に巻き付いていた白蛇はスルスルと離れて部屋の隅へと移動した。
呪詛となれば仕掛けた者がいるはず。
呪詛を仕掛けるよう仕向けた者なら見当はついているが、仕掛けた人間は中路の娘、あるいは中路家に恨みがある者がいることになる。
「犯人捜しはどうするんだ?」
騰蛇もそのことに気付いたようだが今は後回しだ。
彼女の傍にスッと座して両手で印を結びながら真言を口の中で唱える。
唱え終えると同時に立てた二本の指を手刀動作で真横に切ると一瞬にして黒い靄が消え去った。
彼女の手首を取り脈を計るように指を当てると先ほどとは違う真言を唱え霊力の安定を図る。
見て分かるくらいに顔色が良くなった。少ししたら目を覚ますだろう。
しかしこれは一時的な応急処置にすぎない。元を断たなければ同じ事が繰り返されるだけだ。
晴明は中路を部屋に呼び戻し彼女の状態と今後のことを説明した。
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