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そしてさらに次の日、お母様に連れられてドレスショップへ向かっていた。なんだかちょっと嫌な予感がするなって思ってたら……
案の定始まったファッションショー。それもデイドレスから夜会用のものまで。さらには下着にまで及んでしまっていて。
「もうあの子ったら。アメリアちゃんの下着まで頭が回らなかったのかしら……」
なんてとても怖い顔で話していた。
確かにドレス類はクロウ様が買って下さったけれど、下着となるとさすがに手が回らなかったみたいで、サヨさんが見繕ってくれたものを着回ししていた。
年度ごとに買い替えてくれていたけれど、わたしが学園に入ってからは買い換えることもなくて、ちょっとくたびれてしまっていた。
うう、さすがに男性に自分の下着をお願いするのもちょっと気がひけるしわたしはお金を持っていないので贅沢は言えない。そう思っていたんだけど、どうやらお母様にバレてしまって、それから大量に買っていただいた。
遠慮したのだけれど、「私の娘になるんだから」って押し切られてしまった。
この間から気にはなっていたんだけど、娘ってなんのことかな。もしかして養子になる話でも出ているのかしら……?
ああでも、養子になったらクロウ様と結婚できない……?
ん? 結婚って、わたしったら何を考えているのっ。やだ、恥ずかしい……
百面相している間にドレスも決まったようでたくさん注文していた。うう、こんなにいただいても、着る機会もないんじゃ……
それから次に連れられたのはお化粧品の売っているお店。
お粉からアイシャドウ、口紅までこれまた大量に買い込んだお母様。もう、止めるに止められないので、静かに見守っていた。
その後は一緒に食事をとる。とても高そうなお店の個室に案内される。そうそう、言い忘れていたけれど、侯爵夫人といえど、元王族。護衛はわんさかいる。
部屋の中、部屋の外ともにたくさん騎士の人がいてびっくりしてしまった。
「ごめんなさいね。兄が心配性でわたしが嫁いでからも個人的につけているのよ……」
「なんだか、大変ですね……」
「そうよねぇ。それに夫からつけられた護衛とさらにはクロウから出された護衛もいるからいつもよりさらに多いわ……」
う、クロウ様まで護衛を……
過保護というかなんというか……
お母様はとても大事にされているんだなぁって感じて、ちょっと羨ましいなって思った。
そのまま街を二人でふらふら歩いていると、正面から誰かが走ってくる。さっと護衛の人たちが動いてわたし達の前に立つ。走ってきた人の手にはきらりと光るものを持っていて、そのまま真っ直ぐ向かってくる。
え、こっちに向かってきてるの……?
なんで……
近づく前に護衛の人が前に出て相手を捕縛する。わたしとお母様は体を寄せ合ってふるふる震えている。とりあえず、危険はさったかと思ったその時、横の路地からまた一人男が飛び出してきてわたし達の前まできていた。さっと護衛の人が動いて捕縛する。
え、本当になんなの……? 怖すぎる。残っていた護衛でわたし達を四方八方囲んで、馬車まで誘導してくれて無事に屋敷へ戻ってくることができたのだった。
その後、わたし達を襲った人たちは、金目のものを奪おうと襲ったと言っていたらしい。けれど、それを聞いたお父様とクロウ様がそれはそれは恐ろしい顔で考え込んでいる。
「……本当の目的はそれではないでしょうね。わざわざ護衛をわんさか連れている人を狙う意味がわからない」
「そうだな。全く。私の妻まで危険に晒すとは……息子よ、徹底的にやるぞ。妻と娘に手を出されては私も黙ってはおれん」
「はい、徹底的に。ただ、まだ掴めていないのでもう少しだけ待っていただけますか?」
「承知した」
なんだかとても物騒な話をしていることはわかる。その後は私とお母様はそれぞれにべったりされて過ごしたのだった。
その後はなかなか屋敷から出してもらえず、屋敷の中なのにゾロゾロ護衛がついてくる。もう落ち着かなくて、お母様と時折護衛を巻いてはこっそりお茶会をしては男性陣に怒られを繰り返していた。
お母様、意外とアグレッシブ……それに怒ると言ってもコツンとおでこをこづかれる程度で全く怖くない。
だからこそ、お母様も自由にやってるんだろうなぁ。言葉や体罰で縛り付けず、一応怒るけれど必ず許してくれる。親子でそっくりだなって思った。
「アメリア、怖かったね。ごめん。すぐに対応ができなくて」
「……? 大丈夫です。みなさん守ってくれましたし」
ベッドに横になってぎゅって私を抱きしめてくれる。私にはそれだけで十分。
「それから、シャルル嬢とはなんでもないから。誤解してるみたいだから一応言っておくね」
え、なんでバレたんだろう……わたし、言ってないのに。
「アメリアのことならすぐにわかるよ。だから、安心して」
安心……何を安心したらいいんだろう。ちょっとよくわからない。
「ああ、それと明日から王家所有の別荘にいこう。ミーシャもレオンも待ってるよ」
「本当? 楽しみっ」
「さ、早く寝よう」
そしてわたし達はミーシャ様とレオン様に会いに行くことになった。
案の定始まったファッションショー。それもデイドレスから夜会用のものまで。さらには下着にまで及んでしまっていて。
「もうあの子ったら。アメリアちゃんの下着まで頭が回らなかったのかしら……」
なんてとても怖い顔で話していた。
確かにドレス類はクロウ様が買って下さったけれど、下着となるとさすがに手が回らなかったみたいで、サヨさんが見繕ってくれたものを着回ししていた。
年度ごとに買い替えてくれていたけれど、わたしが学園に入ってからは買い換えることもなくて、ちょっとくたびれてしまっていた。
うう、さすがに男性に自分の下着をお願いするのもちょっと気がひけるしわたしはお金を持っていないので贅沢は言えない。そう思っていたんだけど、どうやらお母様にバレてしまって、それから大量に買っていただいた。
遠慮したのだけれど、「私の娘になるんだから」って押し切られてしまった。
この間から気にはなっていたんだけど、娘ってなんのことかな。もしかして養子になる話でも出ているのかしら……?
ああでも、養子になったらクロウ様と結婚できない……?
ん? 結婚って、わたしったら何を考えているのっ。やだ、恥ずかしい……
百面相している間にドレスも決まったようでたくさん注文していた。うう、こんなにいただいても、着る機会もないんじゃ……
それから次に連れられたのはお化粧品の売っているお店。
お粉からアイシャドウ、口紅までこれまた大量に買い込んだお母様。もう、止めるに止められないので、静かに見守っていた。
その後は一緒に食事をとる。とても高そうなお店の個室に案内される。そうそう、言い忘れていたけれど、侯爵夫人といえど、元王族。護衛はわんさかいる。
部屋の中、部屋の外ともにたくさん騎士の人がいてびっくりしてしまった。
「ごめんなさいね。兄が心配性でわたしが嫁いでからも個人的につけているのよ……」
「なんだか、大変ですね……」
「そうよねぇ。それに夫からつけられた護衛とさらにはクロウから出された護衛もいるからいつもよりさらに多いわ……」
う、クロウ様まで護衛を……
過保護というかなんというか……
お母様はとても大事にされているんだなぁって感じて、ちょっと羨ましいなって思った。
そのまま街を二人でふらふら歩いていると、正面から誰かが走ってくる。さっと護衛の人たちが動いてわたし達の前に立つ。走ってきた人の手にはきらりと光るものを持っていて、そのまま真っ直ぐ向かってくる。
え、こっちに向かってきてるの……?
なんで……
近づく前に護衛の人が前に出て相手を捕縛する。わたしとお母様は体を寄せ合ってふるふる震えている。とりあえず、危険はさったかと思ったその時、横の路地からまた一人男が飛び出してきてわたし達の前まできていた。さっと護衛の人が動いて捕縛する。
え、本当になんなの……? 怖すぎる。残っていた護衛でわたし達を四方八方囲んで、馬車まで誘導してくれて無事に屋敷へ戻ってくることができたのだった。
その後、わたし達を襲った人たちは、金目のものを奪おうと襲ったと言っていたらしい。けれど、それを聞いたお父様とクロウ様がそれはそれは恐ろしい顔で考え込んでいる。
「……本当の目的はそれではないでしょうね。わざわざ護衛をわんさか連れている人を狙う意味がわからない」
「そうだな。全く。私の妻まで危険に晒すとは……息子よ、徹底的にやるぞ。妻と娘に手を出されては私も黙ってはおれん」
「はい、徹底的に。ただ、まだ掴めていないのでもう少しだけ待っていただけますか?」
「承知した」
なんだかとても物騒な話をしていることはわかる。その後は私とお母様はそれぞれにべったりされて過ごしたのだった。
その後はなかなか屋敷から出してもらえず、屋敷の中なのにゾロゾロ護衛がついてくる。もう落ち着かなくて、お母様と時折護衛を巻いてはこっそりお茶会をしては男性陣に怒られを繰り返していた。
お母様、意外とアグレッシブ……それに怒ると言ってもコツンとおでこをこづかれる程度で全く怖くない。
だからこそ、お母様も自由にやってるんだろうなぁ。言葉や体罰で縛り付けず、一応怒るけれど必ず許してくれる。親子でそっくりだなって思った。
「アメリア、怖かったね。ごめん。すぐに対応ができなくて」
「……? 大丈夫です。みなさん守ってくれましたし」
ベッドに横になってぎゅって私を抱きしめてくれる。私にはそれだけで十分。
「それから、シャルル嬢とはなんでもないから。誤解してるみたいだから一応言っておくね」
え、なんでバレたんだろう……わたし、言ってないのに。
「アメリアのことならすぐにわかるよ。だから、安心して」
安心……何を安心したらいいんだろう。ちょっとよくわからない。
「ああ、それと明日から王家所有の別荘にいこう。ミーシャもレオンも待ってるよ」
「本当? 楽しみっ」
「さ、早く寝よう」
そしてわたし達はミーシャ様とレオン様に会いに行くことになった。
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