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いじめ
教科書はただの紙でした
しおりを挟む私の両親は、自慢では無いが
地元じゃ有名な進学校、そして良い大学を出て
エリートサラリーマン夫婦だった。
そんな両親が持病を持って産まれた私に
唯一与えたもの。
それは、教養だった。
いや、愛もたくさんもらっただろう。
ただ毎日両親に怯えて暮らしていた記憶の方が大きかった。
特に母親は、自分が小さい頃したくても出来なかった習い事を
私にやらせていたようだ。
ピアノから始まり、水泳やそろばん、進学塾。
持病があるからと
社会に出て苦労しないように。
笑われないように。っていう気持ちもあっただろう。
習い事は7つしていた。
毎日、学校→学童保育か
学校→習い事のローテーションだった。
両親は、ほぼ毎日21時を過ぎて帰ってきた。
毎日、おばあちゃんとごはんを食べ
お風呂に入った。
休みの日は、ほとんど習い事
朝からピアノ、夕方から塾。
友達も居なかったから遊ぶことはなかった。
ただ、息が詰まりそうな日々だった。
ある日、学校へ行くと引き出しに入れておいたはずの教科書が無かった。
探すと後ろのゴミ箱にあった。
破れていたり、折れ曲がっていた。
教科書が、机の引き出しより広いゴミ箱に
引っ越したかったらしい。
そして、不幸なことに
その日の宿題が算数の教科書の破られたページだった。
問題がまったくわからない。
仕方ないから宿題を諦めた。
その夜、両親にこっ酷く怒られた。
なぜ宿題をやらないのかと。
私は、いじめられている事が
バレるのが嫌だった。
お母さんが
私をこんな風に産んだばっかりにと
自分を責める姿を見たく無かったからだ。
ただ、宿題めんどくさかったから。
と呟いた。
その瞬間、ランドセルとコンパスと筆箱が
私めがけて飛んできた。
いつのまにか私は宙に浮いて
玄関の外に出されていた。
大泣きした。
玄関の前で飼っていた犬の犬小屋で寝た。
犬は、自分の犬小屋に入れず戸惑っていたが
私は、構わず犬小屋を借りた。
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