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最終章 はじめての日
🩷111話 みられて濡れて
ケイがゆっくりとあやの足元へ戻ってくる。
目が合ったその瞬間、あやは喉をきゅっと鳴らした。
何かを予感して、でも聞きたくないような、でも知りたくて仕方ないような――
そんな矛盾した気持ちが、胸の奥で渦を巻いていく。
「……あや、足……立てるね?」
低くて優しい、でも芯のある声。
その言葉に、心臓が跳ねた。
(うそ……やっぱり……)
恥ずかしさで胸がいっぱいになりながらも、ゆっくりと膝を曲げていく。
シーツに足の裏が触れた瞬間、体勢が変わっただけで奥の方まで意識が集まってしまい、息が浅くなる。
(こんな格好……どう見えてるんだろう……)
そのとき、ケイの指が膝の内側にそっと触れた。
びくっ、と小さく震える。
立てていた膝が、触れられただけで頼りなく揺れる。
(ほんの少し触れられただけなのに……どうして、こんなに反応しちゃうの……)
ケイの指先が、膝から太ももの内側へゆっくりとすべる。
じんわりとなぞられるたびに、張りつめていた力が少しずつ抜けていく。
「……こっちの足から、少しずつ……ね?」
あやは小さくうなずくだけだった。
その瞬間、ケイの手が膝裏に回り、軽く押すように支えてくる。
じわり……と角度が変わる。
立てていた足が外へと傾いて、閉じていた両腿の間に、静かに隙間が生まれていく。
(あ……ほんとに、ひらいてく……)
太ももの内側に冷たい空気が触れる。
そこだけがやけに敏感で、熱と冷たさが交互に押し寄せてくる。
ケイの手は今度、反対側の膝に。
同じように優しく支えられて、左右がゆっくり開かされていく。
抵抗できない。
……いや、もう止める気持ちよりも、「ゆだねてしまっている」感覚の方がずっと強い。
思わず、両手で顔を覆った。
でも、顔を覆っていても、ケイの視線がまっすぐそこに落ちているのが、はっきり伝わってきた。
「……あや……」
呼ばれた名前に、思わず指の隙間から覗いてしまう。
そこには、じっと奥を見つめるケイの瞳。
真剣で、熱くて、でもどこか苦しそうで――
そのまなざしに射抜かれた瞬間、逃げ道は完全に奪われた。
「……すごい……」
ぽつりと零れた低い声。
それだけで、心臓がぎゅっと縮まって、呼吸が止まりそうになる。
(やだ……ほんとに見られてる……)
(奥まで……ぜんぶ……っ)
羞恥で震えるのに、身体の奥からはどうしようもない熱がじわじわと溢れ出していく。
それは太ももの付け根を伝って、つぅ……っと流れていく。
「あ……っ……」
その感触に自分でも驚き、声が漏れた。
“濡れてる”なんてもんじゃない。
見られているだけで、どんどんあふれてきて、抑えが効かない。
ケイの瞳が、その一滴の行方を追っていた。
瞬きすらせずに、熱を帯びた視線が張り付いて離れない。
喉がわずかに鳴り、息が荒くなるのが聞こえる。
「……あや……見られてるだけで……
こんなに濡れやすいんだな……」
低く、震えるような囁き。
それは興奮を隠そうとしながらも滲み出た声で、胸の奥を突き刺した。
「ちが……っ……や……ぁ……」
必死に首を振るのに、言葉の後ろから震えた声が勝手に漏れてしまう。
だめ、って思うほど、熱は強くなる。
見られてるからこそ、余計に――
(どうしよう……こんな……)
(見られてるだけで、わたし……濡れてっ……)
ケイの呼吸が荒くなる。
熱が伝わってきて、今にも手が伸びてしまいそうな距離。
理性で留めようとしているのに、その全身が「欲しい」と語っているのがわかる。
その視線を受けながら、脚の奥でまたひと筋――
自分の中から溢れたしずくが流れ落ちていった。
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