続・27歳、処女 〜初めては終わらない〜【完結】R18

月村 未来(つきむら みらい)

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第一章 はじめての朝、はじめての報告

🩷3話 朝の光にほどけて







(……ゆっくりで、いいのに……)

あやがそう思ったときには、もうTシャツの裾が、腰のあたりまでふわりとめくられていた。
涼しい空気が肌に触れて、そこにケイの手のひらのぬくもりが重なる。
ひやり、とあたたかい感覚が交互に走って、あやの皮膚がぴくんと小さく跳ねた。

「……やっぱり、すごく綺麗だよ」

ケイの言葉に、あやの喉の奥がくっと鳴って、思わず息がこぼれた。
見られてる──それだけで、身体が勝手に反応してしまうのが恥ずかしい。

(こんな、明るいのに……)

光が差し込む昼間の部屋。
逃げ場のないまっすぐな視線を受けて、あやはシーツを握る手に力を込めた。

「……恥ずかしい……」

ぽつりとこぼれた声は、少しかすれていた。
でも、ケイはその手からそっとシーツを引き取ると、代わりに指を絡めてきた。

「大丈夫。……全部、あやだから」

(……あ、またケイくん、“あや”って……)

あやの胸の奥がじんわりと熱くなる。
やさしく、あたたかく、そしてどこか深いところを見透かすようで──怖くて、でも嬉しかった。

Tシャツは全部脱がされることはない。
でも、めくれた布の下、ケイの唇がゆっくりと胸元に触れてくる。

「んっ……」

小さく声がもれた瞬間、あやの腰がふっと浮いてしまう。
気持ちよさと恥ずかしさとで、胸の奥がぎゅうっとなる。

(やだ……でも……こんなの……)

背中にそっと添えられる手。
ケイの指先が、太ももからお尻のラインをなぞるたびに、くすぐったくて、でも逃げられない。

ふと目が合った。
近い。怖いほど近くて、逃げたくなるのに、なぜかあやはじっと見つめ返してしまう。

(……こんな顔、見られてる……)

甘い声が、息といっしょに漏れてしまった。

「……ケイくん……」

囁いた声に、ケイの指先がゆっくりと進んでいく。

まだ身体は覚えていないことばかりで、全部が新しくて。
なのに、心の奥はもう──ケイのそばが、いちばん落ち着く場所になっていた。

(……恋、してる……)

ケイの舌先が胸元をかすめた瞬間、あやの身体が小さく跳ねた。
呼吸が乱れて、さっき食べたばかりなのに、なんだかもうぐらぐらと揺れていた。

(……昨日、したばかりなのに……)

言葉にできない感覚が、身体の奥からじわじわとにじみ出てくる。
それでもケイの手は焦らず、丁寧に、ゆっくりと──太ももの内側へ。

「や……ちょっと、もう……」

抗うように言った声は、どこか甘くて、力がなかった。
胸元に残るケイの指先の余韻が、まだ熱く肌に残っている。
まくり上げられたTシャツの下は、もう何も身につけていなくて、そこに触れられたことを思い出すだけで、あやの体はびくんと震えた。

「朝なのに……やだ……」

かすれた声がこぼれたそのとき、ケイが耳元でそっと囁いた。

「朝だから、だよ。……昨日より、ずっと近くに感じる」

目が合う。
朝の光に照らされたケイの瞳は、まるで心の奥まで見透かすようで。

(……そんな目で見られたら……だめ、なのに……)

触れた唇。
今度のキスは深くて、熱が絡み合う。

「……大丈夫?無理は、しないから」

そう言う声は優しいのに、ケイの指先は確かに、求めてきていた。
確かめるように、ひとつひとつ、丁寧に。
そのやさしさに、あやはゆっくり溺れていく感覚を覚える。

「……わかんないけど……でも、ケイくんなら……」

あやがそう呟いた瞬間、ケイの指が──
そっと、でも確かに、あやの奥へと触れてくる。

太ももをなぞっていた手が、ためらいなく秘めた場所へとたどり着き、やさしく、丁寧に、あやの熱を受けとめるように動いた。

息が詰まる。
恥ずかしくて、でもそれ以上に、あたたかくて、安心で──あやは思わずケイの胸に顔を押しつけた。

「……恥ずかしい……」

その声は、甘えるようでいて、どこか震えていた。
疼くような欲と、女としての恥じらいが、胸の奥でぐちゃぐちゃに絡まり合って、呼吸が浅くなる。

「うん……でも、あやはきれいだよ」

そんなふうに言われると、余計に──無防備になってしまう。
さっきまでどこか構えていたはずなのに、今ではもう、何も隠せなくなっていた。






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