白い人形

幸輝

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結成

39話

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「みんなには内緒にしてたけど、僕には小さい頃から霊感があるんだ。お母さんからも小さい時に色々あったことを聞かされてる」

 僕は、ガラスケースを優しく撫でた。

「で、実は僕、人形とかぬいぐるみが好きで、前からあのお寺に通っていて……この人形は、あのお寺の中で見つけた」
「お前、あの中入れたのか!?」

 イサムは驚きの声をあげる。
 イサムが入ろうとした時は、全く入れず蹴り飛ばして穴を開けてしまった件もあるので、僕の言葉に驚いたようだ。

「僕も最初開けにくかったけど、入れたよ。でも、中は壊れた人形とかぬいぐるみだらけで気味が悪かった」

 僕は、ガラスケースの中の人形と目をあわせる。
 悲しそうな赤い目をしていた。

「でも、その中に、お札がベタベタ貼ってあるこの人形を見つけたんだ」
「お札って……!」

 タツヤは、悲鳴に似た声をあげた。

「……うん、たぶん、この人形が、その封印されていた、人形だったんだと思う」
「まじかよ! それやべーじゃん!」

 イサムは、怒ったように僕に言った。

「その時は、ただよく人形を見たかっただけなんだ、それが封印とか普通わからないだろ!」

 僕も声を荒らげる。

「普通、お札を剥がそうって思わないだろ!」
「だから、僕は人形とかが好きで、もっとよく見たいって思っただけで……」
「まぁ、落ち着いて二人とも」

 ヒートアップする僕ら二人をタツヤはなだめる。
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