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第一章 アルムハイト王国
男装王女は守りたい
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助ける必要はない……?
どうしてそんなことが言えるの?だって、姉様たちは私を助けてくれたのに、助けられた私が助けに行かないなんて……
「お前さんは、既にエレンシアから出ておる。ここで無理に戻って助けに行かずとも、このアルムハイトで新しい生活を送ることも出来る。
…むしろそうした方が利口じゃよ。お前さんを助けた者も、恐らく自分が助からないであろうことを分かってここにお前さんを送ったのじゃろう。
それならば、お前さんがここで幸せに生きる方が、その者にとっても本望じゃろう。違うか?」
「…………」
姉様たちはわたしを生かすために逃がしてくれた。
だからわたしは生きなきゃならない
………無理に……………助けに行かなくても………
『私たち王族はこの国を守らなければならないわ』
『どうか生き延びて、この血を守って』
『勝手に野垂れ死んだら許さないんだから』
『どうか、強く生きて』
「……いいえ、いいえ。わたしは生きて、戻らなくてはいけないんです」
真っ直ぐと金色の瞳を見つめる。
「………ほう?」
「わたしは……私はあの国をみすててはいけない。それが、私の使命だから。」
使命、そうだ、私は王族に生まれ、姉様たちの血をひきつぐもの。
姉様たちの思いを、私がむだにしてはいけない
「………先程とは顔つきがだいぶ変わったな、いい眼だ」
おじいさんはしわを深くしてにっこりと笑うと
「付いて来なさい」
と言って部屋を後にした。
----------------------------------------
カツン………カツン………
おじいさんに付いて、教会の少し奥にあるとびらの先の地下へと続く階段をゆっくりと降りていく。
どうしてこんな所に……?
状況をまだよく分かっていないながらも、私は黙って後をついて行く。
「ここだ」
おじいさんはさびて色あせたドアの前に立ち、ギィィと扉を開く。
中に入ると、たくさんの____剣
「今のお前さんではあの国に近づくことさえも無理じゃろう。だが、少しでも抗う術を持ったのなら、結果が変わるかもしれん。
もちろん、途中で命を落とす危険も高くなるじゃろう。お主の大切なものを助けられるとも限らん。
…それでも、やるか?」
私はゆっくりと目を閉じる。
あの日、初めて街を回った日。私はなんてすばらしい所に生まれたのだろうと感動した。にぎわう街、人々の笑い声、そして目を見張るような、海。
『お姫様の存在ってどんなものだと思う?』
『その国のみんなを幸せにするものよ』
どんなにうとまれても、嫌われても、
あの海に生きる者達を、
姉様たちが守ろうとしたあの国を、
私が、守りたい。
「やります」
おじいさんはわたしに細く光る長身の剣を手渡すと、
「お前さんが、使命とやらを果たせることを祈るよ。」
と言って、私の頭を優しく撫でた。
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助ける必要はない……?
どうしてそんなことが言えるの?だって、姉様たちは私を助けてくれたのに、助けられた私が助けに行かないなんて……
「お前さんは、既にエレンシアから出ておる。ここで無理に戻って助けに行かずとも、このアルムハイトで新しい生活を送ることも出来る。
…むしろそうした方が利口じゃよ。お前さんを助けた者も、恐らく自分が助からないであろうことを分かってここにお前さんを送ったのじゃろう。
それならば、お前さんがここで幸せに生きる方が、その者にとっても本望じゃろう。違うか?」
「…………」
姉様たちはわたしを生かすために逃がしてくれた。
だからわたしは生きなきゃならない
………無理に……………助けに行かなくても………
『私たち王族はこの国を守らなければならないわ』
『どうか生き延びて、この血を守って』
『勝手に野垂れ死んだら許さないんだから』
『どうか、強く生きて』
「……いいえ、いいえ。わたしは生きて、戻らなくてはいけないんです」
真っ直ぐと金色の瞳を見つめる。
「………ほう?」
「わたしは……私はあの国をみすててはいけない。それが、私の使命だから。」
使命、そうだ、私は王族に生まれ、姉様たちの血をひきつぐもの。
姉様たちの思いを、私がむだにしてはいけない
「………先程とは顔つきがだいぶ変わったな、いい眼だ」
おじいさんはしわを深くしてにっこりと笑うと
「付いて来なさい」
と言って部屋を後にした。
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カツン………カツン………
おじいさんに付いて、教会の少し奥にあるとびらの先の地下へと続く階段をゆっくりと降りていく。
どうしてこんな所に……?
状況をまだよく分かっていないながらも、私は黙って後をついて行く。
「ここだ」
おじいさんはさびて色あせたドアの前に立ち、ギィィと扉を開く。
中に入ると、たくさんの____剣
「今のお前さんではあの国に近づくことさえも無理じゃろう。だが、少しでも抗う術を持ったのなら、結果が変わるかもしれん。
もちろん、途中で命を落とす危険も高くなるじゃろう。お主の大切なものを助けられるとも限らん。
…それでも、やるか?」
私はゆっくりと目を閉じる。
あの日、初めて街を回った日。私はなんてすばらしい所に生まれたのだろうと感動した。にぎわう街、人々の笑い声、そして目を見張るような、海。
『お姫様の存在ってどんなものだと思う?』
『その国のみんなを幸せにするものよ』
どんなにうとまれても、嫌われても、
あの海に生きる者達を、
姉様たちが守ろうとしたあの国を、
私が、守りたい。
「やります」
おじいさんはわたしに細く光る長身の剣を手渡すと、
「お前さんが、使命とやらを果たせることを祈るよ。」
と言って、私の頭を優しく撫でた。
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