15 / 16
第二章 ギルド 銀の鈴
男装王女は話したい
しおりを挟む
----------------------------------------
少年に連れられて山を歩いていく。少年はこの山に詳しいらしく、草と草の間をグングンと進んでいく。そうしているうちに大きな店の前まで来た。
「…着いた」
「わあぁ……大きいお店だね」
「……入るぞ」
「うん!」
僕達はその大きな店の中に入ると、中は外から見たよりもっと広くて、たくさんのテーブルや椅子が無造作に並べられ、あちこちで人々が思い思いに食べ物を食べたり、飲み物を飲んだり、なんだかよく分からない遊びをしている。
「………わぁ………」
「………こういうとこ、初めてか?」
「うん!人が多いところに行くのはこれで2回目だけど、こんなに賑やかな場所は初めて!」
「……2回目って今までどんな田舎に住んでたんだよ………」
「……うーんとね…………変だけど優しいおじいさんがいるとこ!」
「……フッ、なんだそれ」
わ、笑った!笑った顔はとても美しくて、
少し下がった眉とか、細められた琥珀の瞳光が反射してとてもキラキラして………
「……………アレン、また変なこと考えてないだろうな」
「か、考えてないよ!君の瞳がとっても綺麗だなってことくらいしか!」
「………っ」
「おーおー、こんな所でイチャついて、喧嘩売ってやがるのかァ?なぁ、エド」
「……マスター」
マスターと呼ばれた男の人はとっても大きくて、僕の体の何倍もの巨体をズシンズシンと動かしながら僕達のほうに歩いてくる
背中には数メートルはあるだろう大きな斧を担いでいていかにも強そうな雰囲気だ。
っていうか少年エドって言うんだね。そう言えば名前知らなかったよ。
「帰ったんなら挨拶くれェしろよな、お前はちっさくて見えねェんだよ」
「帰った」
「おう!よく帰った!」
ガハハハと豪快に大口を開けて笑う姿は、物語に出てくる大鯨のように迫力がある。僕がそんな様子に呆気に取られていると、
「で、そこのもう1匹のチビはどこのどいつだァ?」
「…こいつは俺が山で拾った。ここに用があるみたいだから連れてきた。」
「…っ、ぼ、僕はアレンと言います!ハリス牧師の勧めでギルドと言うところに入りたく存じます!」
うわぁああ、緊張しすぎて何言ってるのか全然わからなくなっちゃった…ちゃんと伝わったかな?
「おぉ!ハリスんとこのやつか!話は聞いてるぜ、こっちだ」
あ、伝わったみたい。良かったぁ
僕は静かに頷きマスターの後に続く
「……じゃあ俺は仕事終わったみたいだし帰「おい、エド!お前が拾ったんなら最後まで見てやるよな?」…………」
エドは凄く嫌そうにマスターの方を見たけれど、根気負けしたのか大人しく着いてきた。
エド…マスターには逆らえないんだね…
----------------------------------------
「なるほどなァ、事情は分かった」
僕は助けたいものがあるため強くなりたいということ、ハリス牧師がその手助けをしてくれたこと、ここに来る途中で森で迷ってエド少年に助けてもらったことをマスターに話した。
マスターは顎に手を当てて考える素振りをしたあと、何かを思いついたかのようににっこりと笑った。
「お前をギルドに迎えるのは大歓迎だ、だが、剣の稽古となると俺は結構忙しいからそんなにしてやれねェ。そこでだ、エドにアレンの教育係をして貰おう。」
「はぁ?なんで俺が」
「いいじゃねェか、年も近そうだし、エドは剣の実力もそこそこある。それにだいぶ仲もいいみたいだからなァ」
マスターが僕とエド見つめるとニヤリと笑って言う
「だ、誰が!こんなやつと仲良いって言ったんだよ!」
「いいじゃん、もう知らない仲じゃないんだし、やってみれば?」
「お前が言うなよ…………」
マスターがガハハと豪快に笑う。どうもこのマスターはツボが浅いようだ。
「じゃあ、決定だな。頑張れよ!チビ共!」
「っおい!俺はまだやるとは一言も………」
エドが言い切る前にマスターは部屋を出ていってしまったようだ。
エドは僕をちらっと見ると、はぁぁっと大きなため息をついた
「…あぁなったら中々聞く耳持たないんだよ……いいか、俺はマスターに頼まれて渋々引き受けるんだ。妙な馴れ合いはしない。俺は元々一人で活動してたんだ、そこに一時的にお前が加わるだけ。使えねぇと思ったらすぐに捨てるからな」
「うん!よろしくエド!」
「お前人の話聞いてたか…?…………まあいいや、いくぞアレン」
「…ん?行くってどこに?」
「剣の稽古」
----------------------------------------
少年に連れられて山を歩いていく。少年はこの山に詳しいらしく、草と草の間をグングンと進んでいく。そうしているうちに大きな店の前まで来た。
「…着いた」
「わあぁ……大きいお店だね」
「……入るぞ」
「うん!」
僕達はその大きな店の中に入ると、中は外から見たよりもっと広くて、たくさんのテーブルや椅子が無造作に並べられ、あちこちで人々が思い思いに食べ物を食べたり、飲み物を飲んだり、なんだかよく分からない遊びをしている。
「………わぁ………」
「………こういうとこ、初めてか?」
「うん!人が多いところに行くのはこれで2回目だけど、こんなに賑やかな場所は初めて!」
「……2回目って今までどんな田舎に住んでたんだよ………」
「……うーんとね…………変だけど優しいおじいさんがいるとこ!」
「……フッ、なんだそれ」
わ、笑った!笑った顔はとても美しくて、
少し下がった眉とか、細められた琥珀の瞳光が反射してとてもキラキラして………
「……………アレン、また変なこと考えてないだろうな」
「か、考えてないよ!君の瞳がとっても綺麗だなってことくらいしか!」
「………っ」
「おーおー、こんな所でイチャついて、喧嘩売ってやがるのかァ?なぁ、エド」
「……マスター」
マスターと呼ばれた男の人はとっても大きくて、僕の体の何倍もの巨体をズシンズシンと動かしながら僕達のほうに歩いてくる
背中には数メートルはあるだろう大きな斧を担いでいていかにも強そうな雰囲気だ。
っていうか少年エドって言うんだね。そう言えば名前知らなかったよ。
「帰ったんなら挨拶くれェしろよな、お前はちっさくて見えねェんだよ」
「帰った」
「おう!よく帰った!」
ガハハハと豪快に大口を開けて笑う姿は、物語に出てくる大鯨のように迫力がある。僕がそんな様子に呆気に取られていると、
「で、そこのもう1匹のチビはどこのどいつだァ?」
「…こいつは俺が山で拾った。ここに用があるみたいだから連れてきた。」
「…っ、ぼ、僕はアレンと言います!ハリス牧師の勧めでギルドと言うところに入りたく存じます!」
うわぁああ、緊張しすぎて何言ってるのか全然わからなくなっちゃった…ちゃんと伝わったかな?
「おぉ!ハリスんとこのやつか!話は聞いてるぜ、こっちだ」
あ、伝わったみたい。良かったぁ
僕は静かに頷きマスターの後に続く
「……じゃあ俺は仕事終わったみたいだし帰「おい、エド!お前が拾ったんなら最後まで見てやるよな?」…………」
エドは凄く嫌そうにマスターの方を見たけれど、根気負けしたのか大人しく着いてきた。
エド…マスターには逆らえないんだね…
----------------------------------------
「なるほどなァ、事情は分かった」
僕は助けたいものがあるため強くなりたいということ、ハリス牧師がその手助けをしてくれたこと、ここに来る途中で森で迷ってエド少年に助けてもらったことをマスターに話した。
マスターは顎に手を当てて考える素振りをしたあと、何かを思いついたかのようににっこりと笑った。
「お前をギルドに迎えるのは大歓迎だ、だが、剣の稽古となると俺は結構忙しいからそんなにしてやれねェ。そこでだ、エドにアレンの教育係をして貰おう。」
「はぁ?なんで俺が」
「いいじゃねェか、年も近そうだし、エドは剣の実力もそこそこある。それにだいぶ仲もいいみたいだからなァ」
マスターが僕とエド見つめるとニヤリと笑って言う
「だ、誰が!こんなやつと仲良いって言ったんだよ!」
「いいじゃん、もう知らない仲じゃないんだし、やってみれば?」
「お前が言うなよ…………」
マスターがガハハと豪快に笑う。どうもこのマスターはツボが浅いようだ。
「じゃあ、決定だな。頑張れよ!チビ共!」
「っおい!俺はまだやるとは一言も………」
エドが言い切る前にマスターは部屋を出ていってしまったようだ。
エドは僕をちらっと見ると、はぁぁっと大きなため息をついた
「…あぁなったら中々聞く耳持たないんだよ……いいか、俺はマスターに頼まれて渋々引き受けるんだ。妙な馴れ合いはしない。俺は元々一人で活動してたんだ、そこに一時的にお前が加わるだけ。使えねぇと思ったらすぐに捨てるからな」
「うん!よろしくエド!」
「お前人の話聞いてたか…?…………まあいいや、いくぞアレン」
「…ん?行くってどこに?」
「剣の稽古」
----------------------------------------
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
魔法のせいだから許して?
ましろ
恋愛
リーゼロッテの婚約者であるジークハルト王子の突然の心変わり。嫌悪を顕にした眼差し、口を開けば暴言、身に覚えの無い出来事までリーゼのせいにされる。リーゼは学園で孤立し、ジークハルトは美しい女性の手を取り愛おしそうに見つめながら愛を囁く。
どうしてこんなことに?それでもきっと今だけ……そう、自分に言い聞かせて耐えた。でも、そろそろ一年。もう終わらせたい、そう思っていたある日、リーゼは殿下に罵倒され頬を張られ怪我をした。
──もう無理。王妃様に頼み、なんとか婚約解消することができた。
しかしその後、彼の心変わりは魅了魔法のせいだと分かり……
魔法のせいなら許せる?
基本ご都合主義。ゆるゆる設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる