男装王女はくじけない

お豆腐大好き

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第二章 ギルド 銀の鈴

男装王女は話したい

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少年に連れられて山を歩いていく。少年はこの山に詳しいらしく、草と草の間をグングンと進んでいく。そうしているうちに大きな店の前まで来た。

「…着いた」

「わあぁ……大きいお店だね」

「……入るぞ」

「うん!」

僕達はその大きな店の中に入ると、中は外から見たよりもっと広くて、たくさんのテーブルや椅子が無造作に並べられ、あちこちで人々が思い思いに食べ物を食べたり、飲み物を飲んだり、なんだかよく分からない遊びをしている。

「………わぁ………」

「………こういうとこ、初めてか?」

「うん!人が多いところに行くのはこれで2回目だけど、こんなに賑やかな場所は初めて!」

「……2回目って今までどんな田舎に住んでたんだよ………」

「……うーんとね…………変だけど優しいおじいさんがいるとこ!」

「……フッ、なんだそれ」


わ、笑った!笑った顔はとても美しくて、
少し下がった眉とか、細められた琥珀の瞳光が反射してとてもキラキラして………

「……………アレン、また変なこと考えてないだろうな」

「か、考えてないよ!君の瞳がとっても綺麗だなってことくらいしか!」

「………っ」

「おーおー、こんな所でイチャついて、喧嘩売ってやがるのかァ?なぁ、エド」


「……マスター」

マスターと呼ばれた男の人はとっても大きくて、僕の体の何倍もの巨体をズシンズシンと動かしながら僕達のほうに歩いてくる
背中には数メートルはあるだろう大きな斧を担いでいていかにも強そうな雰囲気だ。

っていうか少年エドって言うんだね。そう言えば名前知らなかったよ。

「帰ったんなら挨拶くれェしろよな、お前はちっさくて見えねェんだよ」

「帰った」

「おう!よく帰った!」


ガハハハと豪快に大口を開けて笑う姿は、物語に出てくる大鯨のように迫力がある。僕がそんな様子に呆気に取られていると、

「で、そこのもう1匹のチビはどこのどいつだァ?」

「…こいつは俺が山で拾った。ここに用があるみたいだから連れてきた。」

「…っ、ぼ、僕はアレンと言います!ハリス牧師の勧めでギルドと言うところに入りたく存じます!」

うわぁああ、緊張しすぎて何言ってるのか全然わからなくなっちゃった…ちゃんと伝わったかな?

「おぉ!ハリスんとこのやつか!話は聞いてるぜ、こっちだ」

あ、伝わったみたい。良かったぁ
僕は静かに頷きマスターの後に続く

「……じゃあ俺は仕事終わったみたいだし帰「おい、エド!お前が拾ったんなら最後まで見てやるよな?」…………」

エドは凄く嫌そうにマスターの方を見たけれど、根気負けしたのか大人しく着いてきた。
エド…マスターには逆らえないんだね…


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「なるほどなァ、事情は分かった」

僕は助けたいものがあるため強くなりたいということ、ハリス牧師がその手助けをしてくれたこと、ここに来る途中で森で迷ってエド少年に助けてもらったことをマスターに話した。

マスターは顎に手を当てて考える素振りをしたあと、何かを思いついたかのようににっこりと笑った。

「お前をギルドに迎えるのは大歓迎だ、だが、剣の稽古となると俺は結構忙しいからそんなにしてやれねェ。そこでだ、エドにアレンの教育係をして貰おう。」



「はぁ?なんで俺が」


「いいじゃねェか、年も近そうだし、エドは剣の実力もそこそこある。それにだいぶ仲もいいみたいだからなァ」

マスターが僕とエド見つめるとニヤリと笑って言う

「だ、誰が!こんなやつと仲良いって言ったんだよ!」

「いいじゃん、もう知らない仲じゃないんだし、やってみれば?」

「お前が言うなよ…………」


マスターがガハハと豪快に笑う。どうもこのマスターはツボが浅いようだ。

「じゃあ、決定だな。頑張れよ!チビ共!」

「っおい!俺はまだやるとは一言も………」

エドが言い切る前にマスターは部屋を出ていってしまったようだ。
エドは僕をちらっと見ると、はぁぁっと大きなため息をついた


「…あぁなったら中々聞く耳持たないんだよ……いいか、俺はマスターに頼まれて渋々引き受けるんだ。妙な馴れ合いはしない。俺は元々一人で活動してたんだ、そこに一時的にお前が加わるだけ。使えねぇと思ったらすぐに捨てるからな」

「うん!よろしくエド!」

「お前人の話聞いてたか…?…………まあいいや、いくぞアレン」

「…ん?行くってどこに?」

「剣の稽古」



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