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繰り返しに繰り返しを続けた世界。浮気を…ちゃんと幸せにしてやれない自分への挑戦状とでも勘違いしたのでありましょうか?他の攻略対象達を牽制しつつ攻略対象様は、あの手この手を使い頑張った御様子ですが…、最近の繰り返しでヒロインは攻略対象以外も摩訶不思議な力で篭絡し始め、何時しか攻略対象様の父親である国王様は勿論、他の攻略対象達の父親達や男兄弟、攻略対象の婚約者の父親や男兄弟、ありとあらゆる男達までもを手中に収めんとする様子を見せ始める。
そこで漸く、攻略対象様は本当に目が覚めたらしい。
自分の事は棚上げして「私がこんなに一途に思いを寄せていると言うのに浮気するとは、何て不誠実な女なのでしょうか!」と憤り乍ら最期を迎え、夢から覚め、どうせ何度も同じ面子で繰り返す人生なのだから「一度くらいは、自分の為に用意された婚約者との将来を試してみても面白いかもしれませんね」と踏み出した最新の繰り返し。
悪役令嬢の方も浮気され幸せに成れずに最期を迎えると言った繰り返しの人生に疲れ果て、悪役からの脱却の失敗を何度も繰り返した中で荒み、やさぐれ、初期設定の婚約者を一途に恋し愛し、ヒロインに嫉妬の炎を燃やしていた婚約者では無くなっていたのでした。
攻略対象様は親達が居る場所だけでしか見せない婚約者の愛想笑いに気付く事も無く、毎度の事乍ら10歳で悪役令嬢と婚約し、最初に二人きりに成った御茶会の席にて、婚約者からの冷え切った空気に生まれて初めて気付いて、人形の様に表情無く向かいの席に座る婚約者に「私の婚約者に成れて嬉しくないのですか?」声を掛ける。答えは「喜んでいるのは親だけでございます」であった。
それだけでは済まず。「国王様が御決めに成った候補の中から、何故に私を御選びに?私は婚約者に成りたくて貴方様に群れ集まったりする集団に参加しなかった筈ですが?」と拒絶を含む言葉を投げ掛けられる。
「あれ?えっと…繰り返しの夢の中で、私を愛していると言ってませんでしたか?」
「…は?寝言は寝てからだけにして下さいませ……」
「あの…私は、婚約者と仲良くしていきたいのですが……」
「御気遣い無用でございましてよ?御免蒙りたいです!どうせ今世も、前世同様に飽きもせず、同じ御相手様と浮気なさるのでしょう?」
「あぁ~…、私達が覚えているなら、婚約者方も記憶してますよねぇ~…、そこを何とか成りませんか?」
「貴方様に浮気された上で、貴方様の浮気相手様に苦情申し立てをしたら貴方様に罪を着せられ重く裁かれ…、繰り返しに気付いてからの人生は、婚約を拒否しても王命で婚約を強行された挙句の果て、浮気する貴方様の浮気相手に嫉妬したとか言い掛かり付けられて、貴方様に冤罪で裁かれ続けて参りました…、どうやって、貴方様を愛せと?もしかして、浮気相手様との恋路を盛り上げる為に私に道化を演じろとでもおっしゃる御積りですか?謹んで御断り申し上げます!他の方に頼んで下さいませ!!できれば、婚約も破棄して他の方に御願い成さって下さいませんか?」
気付けば繰り返しの人生で婚約者を奪うヒロインよりも、ヒロインに浮気した婚約者の方が嫌われる始末。ヒロインの攻略対象であった筈の王子様が、婚約者を攻略しなければ成らなく成るとは思いもしなかった事柄だろう。
その後の出来事。贈り物で定番の花やアクセサリーを添えて手紙を贈っては、[御気遣い無用]と言うメッセージカードを添えて即日、プレゼントを無下に送り返され…、会う機会を増やしで気を引こうと試行錯誤して更に嫌われてしまうと言う失態を繰り返し…、存在を無視される程の露骨な態度を取られ、取っ掛かりすら得られなくなってしまった王子様は流石に周囲から婚約者交代の決断を迫られ…、他の候補は顔立ちやスタイルの良さが今の婚約者より、自分の好み的に見劣りし、家格か質か年齢差かの何れかにも劣りが存在…、そこに妥協はしたくなくて、巷で噂の恋愛成就の御守り的な神頼み的アイテムを取り寄せ…、後々、色々な意味で愕然とする……。
ヒロインが身に着けていた香水やアクセサリー然り、手作り魅了クッキーセットやヒロインから手渡された記憶に存在する飲み物然り、ヒロインからプレゼントされたハンカチや御守りやアクセサリー然り、届いた恋愛成就アイテムは須らくヒロイン御用達の呪術アイテムだと、自分の記憶とアイテムを鑑定した結果で判明したのだった。
但し総て女性から用。今後の繰り返しで呪術アイテムに対抗する耐呪術アイテムの必要性を認識し入手して着用を義務付ける事はできても、婚約者を攻略する為に使えるアイテムを手に入れる事が出来ぬまま、ヒロインが出現する物語の時間枠に到達してしまうのである。
そこで漸く、攻略対象様は本当に目が覚めたらしい。
自分の事は棚上げして「私がこんなに一途に思いを寄せていると言うのに浮気するとは、何て不誠実な女なのでしょうか!」と憤り乍ら最期を迎え、夢から覚め、どうせ何度も同じ面子で繰り返す人生なのだから「一度くらいは、自分の為に用意された婚約者との将来を試してみても面白いかもしれませんね」と踏み出した最新の繰り返し。
悪役令嬢の方も浮気され幸せに成れずに最期を迎えると言った繰り返しの人生に疲れ果て、悪役からの脱却の失敗を何度も繰り返した中で荒み、やさぐれ、初期設定の婚約者を一途に恋し愛し、ヒロインに嫉妬の炎を燃やしていた婚約者では無くなっていたのでした。
攻略対象様は親達が居る場所だけでしか見せない婚約者の愛想笑いに気付く事も無く、毎度の事乍ら10歳で悪役令嬢と婚約し、最初に二人きりに成った御茶会の席にて、婚約者からの冷え切った空気に生まれて初めて気付いて、人形の様に表情無く向かいの席に座る婚約者に「私の婚約者に成れて嬉しくないのですか?」声を掛ける。答えは「喜んでいるのは親だけでございます」であった。
それだけでは済まず。「国王様が御決めに成った候補の中から、何故に私を御選びに?私は婚約者に成りたくて貴方様に群れ集まったりする集団に参加しなかった筈ですが?」と拒絶を含む言葉を投げ掛けられる。
「あれ?えっと…繰り返しの夢の中で、私を愛していると言ってませんでしたか?」
「…は?寝言は寝てからだけにして下さいませ……」
「あの…私は、婚約者と仲良くしていきたいのですが……」
「御気遣い無用でございましてよ?御免蒙りたいです!どうせ今世も、前世同様に飽きもせず、同じ御相手様と浮気なさるのでしょう?」
「あぁ~…、私達が覚えているなら、婚約者方も記憶してますよねぇ~…、そこを何とか成りませんか?」
「貴方様に浮気された上で、貴方様の浮気相手様に苦情申し立てをしたら貴方様に罪を着せられ重く裁かれ…、繰り返しに気付いてからの人生は、婚約を拒否しても王命で婚約を強行された挙句の果て、浮気する貴方様の浮気相手に嫉妬したとか言い掛かり付けられて、貴方様に冤罪で裁かれ続けて参りました…、どうやって、貴方様を愛せと?もしかして、浮気相手様との恋路を盛り上げる為に私に道化を演じろとでもおっしゃる御積りですか?謹んで御断り申し上げます!他の方に頼んで下さいませ!!できれば、婚約も破棄して他の方に御願い成さって下さいませんか?」
気付けば繰り返しの人生で婚約者を奪うヒロインよりも、ヒロインに浮気した婚約者の方が嫌われる始末。ヒロインの攻略対象であった筈の王子様が、婚約者を攻略しなければ成らなく成るとは思いもしなかった事柄だろう。
その後の出来事。贈り物で定番の花やアクセサリーを添えて手紙を贈っては、[御気遣い無用]と言うメッセージカードを添えて即日、プレゼントを無下に送り返され…、会う機会を増やしで気を引こうと試行錯誤して更に嫌われてしまうと言う失態を繰り返し…、存在を無視される程の露骨な態度を取られ、取っ掛かりすら得られなくなってしまった王子様は流石に周囲から婚約者交代の決断を迫られ…、他の候補は顔立ちやスタイルの良さが今の婚約者より、自分の好み的に見劣りし、家格か質か年齢差かの何れかにも劣りが存在…、そこに妥協はしたくなくて、巷で噂の恋愛成就の御守り的な神頼み的アイテムを取り寄せ…、後々、色々な意味で愕然とする……。
ヒロインが身に着けていた香水やアクセサリー然り、手作り魅了クッキーセットやヒロインから手渡された記憶に存在する飲み物然り、ヒロインからプレゼントされたハンカチや御守りやアクセサリー然り、届いた恋愛成就アイテムは須らくヒロイン御用達の呪術アイテムだと、自分の記憶とアイテムを鑑定した結果で判明したのだった。
但し総て女性から用。今後の繰り返しで呪術アイテムに対抗する耐呪術アイテムの必要性を認識し入手して着用を義務付ける事はできても、婚約者を攻略する為に使えるアイテムを手に入れる事が出来ぬまま、ヒロインが出現する物語の時間枠に到達してしまうのである。
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