オタク思考強めな腐女子が頑張ってみた

mitokami

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 アンジュが怒って何かしら叫んでいた様な気もするけど、途中からぐぐもった声へと変わり、聞こえなく成ったので聞こえなかった事にして、私達は寮の部屋に帰りました。学園長でもある王様に呼ばれて校長室に行ったのに、特に何にも話さず。実りも何もない状態で帰って来てしまいました。と、私はこの時にそう思っています。

 そこから王弟スプランドゥール様から私が間借りしている寮室に帰ると、スプランドゥール様と婚約者に成ったばかりのブリュレ譲は兎も角、何故か当たり前の様にグラースと婚約者のスウルス譲も一緒に居ました。この事は、一緒にこの寮室に戻って来たオーブ王女を発端に、一緒に来たファレーズとチュテレールも知っていた御様子。共用スペースに並べられた机と、椅子の数。テーブルの上の料理、大目に準備されたのであろう取り皿とカトラリーの数が何かしらを物語っています。
そして、オーブの「エリュプシオン以外は皆、揃っていますわね?親睦会を始めましょう」と言う言葉から、私だけが知らなかったぽい雰囲気を読み取りました。何や知らん、ごっつう除け者感。

 ちょっと拗ねて私が自室の方に戻ろうとしたら、ファレーズに捕獲されチュテレールに「この場で、薄い本の事を議題に出されたいのなら、逃げても良いぞ?」と遠回しに耳元で囁く様に脅され、その場に留まる事にしました。但し何故か、ファレーズの膝の上に座らされ腰を左手で支えられてしまっています。逃げられんし。
更に何故か、私の従魔である筈のスライムシングが給仕をしているので、逃げても、見方がゼロなので逃げるのを諦めました。家出用の荷物や貴重品は須らくスライムシングの中です。

 そこへ我が、ある意味で天敵のエリュプシオン王子が「アンジュ譲の攻略メモ、押収して来たぞ」とやってきました。攻略メモて…、忘れんようにアンちゃん書いたんやろけど…、よう、預言書的なんと勘違いされんかったなぁ~……。と言う。そんな謎の答えは、直ぐそこにありました。

 エリュプシオン王子は「あの子は、思っていた通りに私達と同じ転生者でしたよ、困ったモノです」と言った後、「後で父上に報告し、魅了アイテム漬け人間のサンプル個体として、私の研究所に寄付して貰える様に働きかけねば」と小声で言っていました。何だか怖い御話です。サンプル個体・研究所に寄付て、なんやろな?背中にゾクッと悪寒が走りました。因みにそれて、ヴォルカン王子の事?アンジュの事?若しくは、両方の事やったりして?その答えも後程です。と言うか、[私達と同じ転生者]とは?、現在、皆様の認識は、どないな状況なんやろかね?

 で、ここで総括。
チュテレール曰く「俺を筆頭に、エリュプシオン王子とグラースも転生者だ!ディアもだろ?俺達全員が、オマエの奇行を切っ掛けに前世を思い出したんだよ」との事です。私ってば、何かしたっけ?
私が悩んでいると「この世界でのアイテム総称[小虫クラッシャー]を[ハエタタキ]って呼ぶの、オマエだけなのに気付いているか?」から始まり「虫嫌いが功を奏してやらかしてるのにも気付いていないだろ?除虫菊の栽培は兎も角、それを使った蚊取り線香の香りで俺は前世を思い出したんだ」とか「虫除け用にハッカ、シトロネラ・タイム・オレガノ、気が付けばユーカリ・クスノキ・ヤツデとか見付けては[虫除けに成る]とか言って持ち帰って緑色のスライムに育てさせてるだろ?どれ程までに虫が嫌いなんだよ、オマエは!」とチュテレールが指摘してくれました。うん、虫除け関連に関しては身に覚えが無くはないなぁ。だって、私、やっぱ、どうしても虫が嫌いやねんもん。
最後に「決定打はな[殺虫剤無いねんから、石鹸水で殺すしかないやろ?]だ!虫が嫌い過ぎて、その関連知識限定チートで、日常生活に置いて悪魔ベルゼブブをも殺すってどうなんだ?」との事ですが、私には身に覚えがありません。何の事やろか?

 チュテレールの御言葉の終盤に私が首を傾げていると、転生者では無いらしいファレーズが私に教えてくれました。
「子供の頃から[羽音がしやる]とか言って、モスキートとかの吸血虫や悪魔ベルゼブブの使い魔も区別無く惨殺して回ってたから気付けなかったのかもしれないけど、ディアが[でっかいハエ]と呼んで学園内で泡塗れにして溺死させたのはベルゼブブって名前の悪魔だったんだよ」
「え?(でっかいハエは何匹か殺したけど)そうなん?(どれか、ホンマわからんけど)」
私が驚いていると、私とチュテレール以外の転生者、エリュプシオン王子とグラースが絶句し「え?如何言う事?」「もしかして、この世界の事を知らないで転生したのか?」と何か言っている。うん、正直言って、元ネタに詳しくあらへんよ。アンちゃんから耳にしたネタと、自分の経験談だけが、この世界の知識やわ。
そして、エリュプシオン王子とグラースは「あれでも裏ボスなのに…」「あぁ~でも、虫嫌いな人なら仕方が無いのでは?悪魔ベルゼブブ、蠅ですし」「だな、復讐の為でも、虫嫌いが虫の手を借りて復讐は無理だな」と納得し合っていた。私、何だか蚊帳の外。「何にせよ、ディアが虫嫌いで良かったよな…、ヒロインを殺す為に悪役令嬢達が召喚する筈だったラスボスのスライムは、ディアが飼ってるし…、本ストーリー始まる前に、黒幕の悪魔ベルゼブブ退治されてたし……」とか、話してはる。何やよぉ~分からんけど、メデタシ、メデタシって事でえぇ~んかな?知らんけど。

 こうして有耶無耶の内に打ち上げ、又は、ファレーズへの御卒業おめでとうの会が始まり、途中で国王様から使わされた使者に寄ってスプランドゥール様とブリュレ譲が呼び出され、気が付きゃ夜会へ行く為の準備の時間。今回は衣装担当のスプランドゥール様が不在な為、オーブ王女の侍女達が久し振りに衣装を選んでくれ、それを着付けられ、夜会の会場へと向かう事と成った。
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