忘れ忘れた忘れモノ

mitokami

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 カッコン、カッコン時計とけい秒針びょうしん…、ゆっくり、ゆっくりうえからしたへ…、ゆっくり、ゆっくりちていく…、まつぼっくりデザインのふたつのおもり……。

 ちぃ~さなちいさな、小さいとびら。パカッとひらいていてたのは…、しぃ~ろいちぃ~さなとり模型もけい
ポッポ~…、ポッポ~…と鳥の模型が…、ポッポ~…、ポッポ~…といながら…、ポッポ~…、ポッポ~…とときげる……。

 そこでだれかが「ふわぁ~、ほぉ~」っと、おぉ~きくはげしく大欠伸おおあくび
いまさわいでいたのは、だぁ~れだ?」
パタンッ!と、ちぃ~さな小さな扉をめて、ちぃ~さなしぃ~ろい鳩時計はとどけいの鳩が、さささっと[おうち]にかえってきました。

 もうぐ『約束やくそく時間じかん』です。鳩時計の重りをげ、時計をリセット。「ってきます」「御留守番おるすばんしててね」と出掛でかけて人影ひとかげ
御留守番をわたされた、ちょっとよごれた三角形さんかっけい帽子ぼうしの子が、コッソリこそこそいてきます。


 この世界ばしょで、たったひとつ。
おぉ~きなおおきな時計とけいかかげ…、役目やくめえたはず時計塔とけいとうが…、キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン…キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン…と、時刻じこくげる……。
ガッコンっと大きくうご分針ふんしん秒針びょうしんい大きなおぉ~きな学校がっこうの時計。

 カッシン、カッシン…人知ひとしれず…、カッシン、カッシン…時計塔のなか…、カッシン、カッシン…ひびき続ける…、カッシン、カッシン…おと……。

 時計の動力どうりょく管理かんりする部屋へや欠伸あくびを…「ふわぁ…あふっ」っと、ころし…、まんまる丸眼鏡まるめがね白々しろしろかみひげ…、おおきなおぉ~きな御屋敷おやしきの時計も管理していた御爺おじいさんが…、ガッチャンっと、スイッチをえて…、さっきまでくだっていたおもりがげられ…、下っていた重りに巻き上げられていた重りが、今度はわりに下って行きます……。

 綺麗きれいととのえられた三角形さんかっけい帽子ぼうし。オムスビみたいな三角さんかく御目々おめめ
ちいさなちぃ~さな御手伝おてつだ妖精ようせい見守みまもなか…、わすれ忘れた忘れモノ…、いまなにかを忘れたまま…、御爺さんは、この場所で時計をうごかしつづけています……。


 カチ、カチ、カチ、カチ…さかさま振り子…、カチ、カチ、カチ、カチ…おときざむ…、カチ、カチ、カチ、カチ…メトロノーム……。くじらひげつくられたゼンマイ仕掛じかけのメトロノーム。
わすれ忘れた忘れもの…、音楽室おんがくしつのメトロノーム……。

 三角形さんかっけいのヨレヨレ帽子ぼうし。三角形のなが御目々おめめ。メトロノームにうのは、ちいさなちぃ~さな御手伝おてつだ妖精ようせい
カチ、カチ、カチ、カチ…メトロノームにわせ…、ピコ、ピコ、ピコ、ピコ…うご御耳おみみ…、カチ、カチ、カチ、カチ…むかしなつかしみながら…、ピコ、ピコ、ピコ、ピコ…うご御手伝おてつだ妖精ようせいとがった御耳……。
また何時いつか、だれかが一緒いっしょ音楽おんがくかなでてくれるのをっています。
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