忘れ忘れた忘れモノ

mitokami

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 のある12じゅうに以外いがい…、朝焼あさやけ、夕焼ゆうやけ、わる時間じかん……。あか山吹やまぶき黄色きいろ様々さまざま空色そらいろ色々いろいろ灰色はいいろよる闇色やみいろ。空の色をうつ水鏡みずかがみ谷間たにままったおおきなおぉ~きな人工じんこう水溜みずたまり。わすれ忘れた忘れもの。そこにつくったことも忘れ忘れた大きなおぉ~きな水溜まり。忘れ忘れるほど大昔おおむかし人々ひとびとらしをしずめた大きなおぉ~きな水溜まり。

 それを見下みおろす公園こうえんび、るに乗れない木のえだにぶらがったブランコ。鉄製てつせい階段かいだん手摺てすりびてち、のぼるに登れないいしすべだい半分以上はんぶんいじょうつちかえり、さわるとくずれ崩れる崩壊ほうかいしかけの木製もくせいアスレチック。あそぶに遊べない自然しぜんに帰りかけの公園。
公園から背後はいごやま見上みあげれば、時計塔とけいとうふる洋館ようかんが見える。ここは忘れ忘れて忘れられた『約束やくそく場所ばしょ』です。

 小鳥ことりさえずり、はとあさ
キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン… 始業時刻しぎょうじこくると鳴る、キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン…始業時刻をげるチィム……。
びとたらず。約束をまもものが、待ち人待つのをあきらめる。
「時間を間違まちがえてしまったのかもれない」

 からすい、烏が鳴く夕方ゆうがた
キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン…下校時刻げこうじこくに成ると鳴る、キィ~ンコォ~ンカァ~ンコォ~ン…最終さいしゅう下刻時刻を告げるかね……。
待ち人来たらず。約束を守る者が、また待ち人待つのを諦める。
日付ひづけを間違えたのかも知れない」

 待ち人来たらず。らず。待ち人待つひと。忘れびと。忘れ忘れた忘れもの
はるなつあきふゆ春夏秋冬しゅんかしゅうとうときつのを忘れ忘れた忘れ人。
土砂降どしゃぶりのあめ雷雨らいう暴風雨ぼうふううもり積もるゆき。ずっつずっと待ち続ける待ち人待つ人、待ち人待つ待ち人。
待つ理由りゆうも、もう、すっかり忘れて、忘れ忘れて、待ち人待ちつづける待つ人。

 ちょっとよごれた三角形さんかっけい帽子ぼうし。ひっくりかえした三角形の御目々おめめ。小さなちぃ~さな御手伝い妖精。
待ち人待つ人、見守みまも見続みつづけてる。

 かぜれ揺れる水面みなも景色けしきしかうつさぬ水鏡みずかがみみずなかへと続くみちかげる時、垣間かいまえるうしなわれた景色けしき残像ざんぞう残夢ざんむ
約束やくそくをした相手あいて笑顔えがおたた小走こばしりにはしってた道。約束をわした相手がんでいた場所。いまむかし、今は存在そんざいしない続く道と場所。

 過去かことらわれた囚われ者達は、それに気付きづけず過去を混同こんどうして存在し続ける。忘れ忘れた忘れ者。
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