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03 吉原柄の法被と銀狐
032 面倒臭い
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あれは迂闊だった。人生最大の失敗かもしれない。
その後日談。目の前で泣いてしまった私の事を心配し、頻繁に引手茶屋まで来てくれる相手に対して…、こんな事を思うのは…悪い事だとは思うのだけど…、アオマルがとっても面倒臭い……。
そうなのだ!あの時、泣いてしまい。アオマルの腕の中で慰められてしまった気恥ずかしさもあるのだけれど、[私と春男の姉]である[あの人]と面識が有るのに、[私と春男の姉]と[あの人]と言う存在が、アオマルの中で一致していないのが、これ又、面倒で、それを説明するのが物凄く億劫。
私は[あの人]を思い出すのだけで、こんなに不愉快な気分に成るのに、そんな存在の説明をするとか有り得ない。そもそも、その場に居ない人間を[あの人]が[姉]と紹介するのも嫌だ!あっ!!今、思ったけど…、[あの人]を姉と認めるのも何だか嫌な気がしてきた!その存在を思い出すのも、思い描くのも嫌な気がして仕方なくなって来る…何て不愉快なんだ……。
但し、孝造の死の真相を探るに当たり、その接点と成る[あの人]の話題は切っても切り離せない御話だ。嫌だからって[あの人]の個を示す言葉を避ける事も難しい。
[あの人]と同じ他の見世の遊女だって話の中に幾らでも出てくるし、[あの人]と同じ事をして切見世送りになった女は、あの時、一人だけでは無く、当時だけじゃ無くて、その前にも、後にも、[自分の地位を勘違いし、本人より価値ある禿を怪我させて、大なり小なり処分される女]ってのは少なくないらしい。
今回の案件には、そう言う女達が数多く関係し、夜鷹から切見世、小見世の遊女や、見世と小見世の女中と下働きに至るまで、結構、色々と容疑者は多い。
そして、会話に[あの人]の話題が出た時、私の中の渦巻く憤りと苛立ちの感情で言葉が出にくくなる事も、アオマルに[ソレが、姉]と言えない要因だろう。
あぁ~!面倒臭い!!秋之丞と一緒に私の様子を見に来た茜様から…「仲良かった時期もあるんやから、死んだ真相は調べといた方がえぇ~よw」と言われてなきゃ孝造の存在があった事ごと一緒に[あの人の存在]を忘れられるかもしれないのに……。何もかもが面倒臭い!!
だからとて、立ち止まっているのは性に合わない。でも、真相を調べると言っても…、私の単独行動を茜様が、引手茶屋の店主経由で禁止……。アキノ兄さんは普段から見世を裏で仕切ってて忙しい人だし。私が会える見世のメンバーで、単独行動の許可を得てて、私の願いを聞いてくれそうなのはアオマルくらいしか存在しないかもしれない。もしかして、コレって罠ですか?何が狙いですか?茜様!
私は色々と葛藤し、春男が余所の見世の遊女に通っている話の最中、何かの拍子の気の迷いでアオマルの袖を軽く掴み「私だけのに成れば良いのに…」と何故かアオマルに向かって言ってしまった。実は、コレ密かに…兄である春男に向けての言葉だったのだけど……。アラヤダw何か誤解させた?あ、でも、酷いブラコンだと思われるよりマシか?いや、マシなのか?互いに頬を染め、一瞬、視線が合った後、目が合わせられなくなった現実に私の心は大混乱。
引手茶屋の店主が「ニシキちゃん、仕事入ったんだけど良いかな?」と声を掛けてくれなければ、今頃、意味不明な事を叫んでいたかもしれない。
そして、あの時は冷静な判断できなかったけど…、あの時に「春男に姉より私を見て欲しい」と言う話の訂正を掛けていれば…、誰が姉なのか説明も楽で良かったのでは無かろうか?まぁ~今と成っては後の祭りだけど……。そんな感じでちょっと今、変なフラグを立ててしまっている。互いに互いを意識しまくり祭りだ。
周囲に居るオッサンや兄さん達も、私とアオマルの仲を祭り立ててくれるので、この心拍数の上昇、これって恋愛感情かも?と思えもするけど、微妙に何か違う事なかろうか?とも思える。恋愛経験の無い私にはハイレベルが過ぎて判断できない。そんな風に色々考えていたら面倒臭くなってきて、花魁道中で引手茶屋まで客を迎えに来た手古舞仲間に話してみたら…「相手の目を見て、目を逸らしたくなるのを10数え終わるまで我慢してから、青葉丸様の何処が好きか考えてみては如何だろう?」と、答えの目安を教えてくれた。「好きな所が見付からなかったら、それは普通に気まずかっただけではなかろうか?」との事らしい。
後日それを試しにやってみようとしたら、アオマルが「ちょっ![私の目を見て]とか、何処でそんな殺し文句覚えて来たんだよ!」と訳の分からない事を言って、何故か如何しても、アオマルの方が目を合わせる事が無理らしく断念する事に成った。この時のアオマルが、可愛いらしく見えたのは、きっと多分、気の所為だろう。
その後日談。目の前で泣いてしまった私の事を心配し、頻繁に引手茶屋まで来てくれる相手に対して…、こんな事を思うのは…悪い事だとは思うのだけど…、アオマルがとっても面倒臭い……。
そうなのだ!あの時、泣いてしまい。アオマルの腕の中で慰められてしまった気恥ずかしさもあるのだけれど、[私と春男の姉]である[あの人]と面識が有るのに、[私と春男の姉]と[あの人]と言う存在が、アオマルの中で一致していないのが、これ又、面倒で、それを説明するのが物凄く億劫。
私は[あの人]を思い出すのだけで、こんなに不愉快な気分に成るのに、そんな存在の説明をするとか有り得ない。そもそも、その場に居ない人間を[あの人]が[姉]と紹介するのも嫌だ!あっ!!今、思ったけど…、[あの人]を姉と認めるのも何だか嫌な気がしてきた!その存在を思い出すのも、思い描くのも嫌な気がして仕方なくなって来る…何て不愉快なんだ……。
但し、孝造の死の真相を探るに当たり、その接点と成る[あの人]の話題は切っても切り離せない御話だ。嫌だからって[あの人]の個を示す言葉を避ける事も難しい。
[あの人]と同じ他の見世の遊女だって話の中に幾らでも出てくるし、[あの人]と同じ事をして切見世送りになった女は、あの時、一人だけでは無く、当時だけじゃ無くて、その前にも、後にも、[自分の地位を勘違いし、本人より価値ある禿を怪我させて、大なり小なり処分される女]ってのは少なくないらしい。
今回の案件には、そう言う女達が数多く関係し、夜鷹から切見世、小見世の遊女や、見世と小見世の女中と下働きに至るまで、結構、色々と容疑者は多い。
そして、会話に[あの人]の話題が出た時、私の中の渦巻く憤りと苛立ちの感情で言葉が出にくくなる事も、アオマルに[ソレが、姉]と言えない要因だろう。
あぁ~!面倒臭い!!秋之丞と一緒に私の様子を見に来た茜様から…「仲良かった時期もあるんやから、死んだ真相は調べといた方がえぇ~よw」と言われてなきゃ孝造の存在があった事ごと一緒に[あの人の存在]を忘れられるかもしれないのに……。何もかもが面倒臭い!!
だからとて、立ち止まっているのは性に合わない。でも、真相を調べると言っても…、私の単独行動を茜様が、引手茶屋の店主経由で禁止……。アキノ兄さんは普段から見世を裏で仕切ってて忙しい人だし。私が会える見世のメンバーで、単独行動の許可を得てて、私の願いを聞いてくれそうなのはアオマルくらいしか存在しないかもしれない。もしかして、コレって罠ですか?何が狙いですか?茜様!
私は色々と葛藤し、春男が余所の見世の遊女に通っている話の最中、何かの拍子の気の迷いでアオマルの袖を軽く掴み「私だけのに成れば良いのに…」と何故かアオマルに向かって言ってしまった。実は、コレ密かに…兄である春男に向けての言葉だったのだけど……。アラヤダw何か誤解させた?あ、でも、酷いブラコンだと思われるよりマシか?いや、マシなのか?互いに頬を染め、一瞬、視線が合った後、目が合わせられなくなった現実に私の心は大混乱。
引手茶屋の店主が「ニシキちゃん、仕事入ったんだけど良いかな?」と声を掛けてくれなければ、今頃、意味不明な事を叫んでいたかもしれない。
そして、あの時は冷静な判断できなかったけど…、あの時に「春男に姉より私を見て欲しい」と言う話の訂正を掛けていれば…、誰が姉なのか説明も楽で良かったのでは無かろうか?まぁ~今と成っては後の祭りだけど……。そんな感じでちょっと今、変なフラグを立ててしまっている。互いに互いを意識しまくり祭りだ。
周囲に居るオッサンや兄さん達も、私とアオマルの仲を祭り立ててくれるので、この心拍数の上昇、これって恋愛感情かも?と思えもするけど、微妙に何か違う事なかろうか?とも思える。恋愛経験の無い私にはハイレベルが過ぎて判断できない。そんな風に色々考えていたら面倒臭くなってきて、花魁道中で引手茶屋まで客を迎えに来た手古舞仲間に話してみたら…「相手の目を見て、目を逸らしたくなるのを10数え終わるまで我慢してから、青葉丸様の何処が好きか考えてみては如何だろう?」と、答えの目安を教えてくれた。「好きな所が見付からなかったら、それは普通に気まずかっただけではなかろうか?」との事らしい。
後日それを試しにやってみようとしたら、アオマルが「ちょっ![私の目を見て]とか、何処でそんな殺し文句覚えて来たんだよ!」と訳の分からない事を言って、何故か如何しても、アオマルの方が目を合わせる事が無理らしく断念する事に成った。この時のアオマルが、可愛いらしく見えたのは、きっと多分、気の所為だろう。
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