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1 零情報でアイツ捜し
008
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人懐っこそうな笑顔を見せたアガット兄さんが「珍しく全員揃った事だし、このままメシでも食いに行くかw」と言った。(朝だけは基本的に決まりがあるらしく、めっさ距離遠いけど全員一緒にメシ食ってるんだけどなぁ~)と俺は思うのだが、兄的にアレは一緒にメシを食ったに入らないらしい。
そんなアガット兄さんの言葉に対して、カルセドニー兄さんが「少し待って下さい…飲める分(良い酒)だけは飲みます!」と言って、10本以上のワインを仕分け次々に飲んでいく。
「いやいやいや…、何杯飲むつもりだよ!」とジャッド兄さんが突っ込みを入れた気持ちは分らなくも無い。
「大丈夫です!このくらいなら問題ありません。」(マジでかwカルセドニー兄さん…、普通の人間なら急性アルコール中毒で死ぬ量じゃね?)
「つか、それ酒?っておい!こら酔い潰れるぞ!然も、その飲み方!!」(うんうん、分る!分るよぉ~wジャッド兄さんの気持ちww)
一見、上品に見えるカルセドニー兄さんの飲む姿。でも、それは一気飲みだったりする。
俺とアガット兄さんは、そんな光景を眺めながら、カルセドニー兄さんの選別から漏れた酒をボトル飲みで味わいつつ、ツマミにも手を伸ばし「サフィールはカルセドニーと一緒に何故、こんな場所に来たんだ?」とアガット兄さんに質問され、俺は「出掛ける準備を見られまして…仕方なく…」と答えるに留めた。アガット兄さんは俺が城下に下りて来ている理由も気に成っている様子で、俺の言葉を待っているみたいだが、こう言う時は言及もされていないのだから余計な事まで話さないに限る。
滞る会話。
咳払いし「この店、初めて入ったが悪くないな…」と言いつつ「もう少しガッツリ食えるメニューは無いのか?」と言うアガット兄さん。ある意味、この会話での勝者は俺だ。
俺は「ありますよ」と答え「両隣が今居る店の系列店で、割増料金を払うと裏メニューとして、その店の料理を取り寄せ可能なんです…メニュー貰ってきますねw」と席を立ち、アガット兄さんの「この店の常連なのか?」と言った言葉が聞こえなかった振りをして、顔見知りの店主の元へ行った。
俺が店主に「迷惑掛けてすみません、兄達の為に両隣の店のメニュー御願いします」と言うと、店主は、今まで俺に見せた事が無い、本当に良い笑顔で「迷惑だなんて滅相も無い!!直ぐ人数分を御持ち致します!](人数分は必要無いかな…)
「これからは我が店も王室御用達!今までより、より一層の利用を御願いしたい所存ですw」(店主、本音がダダ漏れに成ってるぞ…)
「サフィール様が吟遊詩人をなさっているのは御趣味ですよね?これからは何時でも歌いに来て頂いて大丈夫ですよ!ステージは空けます。空けさせて頂きます!!」(って、次から俺、客寄せパンダ扱いに成るのかな?)俺は微妙な気分で席へ戻る事に成る。
兄達が待つ席に届けられるメニュー、アガット兄さんが「慌てて飲まなくて良い」とカルセドニー兄さんに指示して「無駄にしたくない酒が沢山あるなら、この店で夕食を食べよう、俺の奢りだ…、好きな物を注文すると良い」と言った。カルセドニー兄さんの暴挙を止めていたジャッド兄さんが胸を撫で下ろしたのも束の間、カルセドニー兄さんが酒を追加注文したのには笑かされた。
ジャッド兄さんが「体壊すぞ!メシも食え!!」とカルセドニー兄さんに言う姿は正に[オカン]…、昔っから俺に構って来ていたのも[オカン気質]に寄るモノだったのかと思うと…、今まで、邪険にし過ぎて来て悪かったな…と思わなくも無…くないかもしれない……。
「アガット兄さんもボトル飲みしない!サフィールが真似しちゃってるじゃないか!」(ジャッド兄さんよ!俺は確かに末っ子ではあるが、兄さんの中でそれ程までに子供設定なのか?!)
「あぁ~もうっ!赤ワイン零して…、アガット兄さんの所の洗濯係の娘が困るだろ?落ちないんだぞ、赤ワインのシミ……」(生粋の王子様ですよね?ジャッド兄さんが何故、そんな事を御存じで?)
俺は自分で思っていた寄りも、意外と自意識過剰だった可能性に辿り着き、ジャッド兄さんへの評価を少し考え直す。
そして、派閥や母親達の主導権争いが無ければ、こう言う雰囲気の付き合いが普通だったのかも知れないなぁ~…とも思ったのだが、しかし…、さっきは悪くない…悪くないと思ったのだが…、兄弟仲がこれだと、これはこれで面倒臭い気がするな…とも思うのだった……。
そんなアガット兄さんの言葉に対して、カルセドニー兄さんが「少し待って下さい…飲める分(良い酒)だけは飲みます!」と言って、10本以上のワインを仕分け次々に飲んでいく。
「いやいやいや…、何杯飲むつもりだよ!」とジャッド兄さんが突っ込みを入れた気持ちは分らなくも無い。
「大丈夫です!このくらいなら問題ありません。」(マジでかwカルセドニー兄さん…、普通の人間なら急性アルコール中毒で死ぬ量じゃね?)
「つか、それ酒?っておい!こら酔い潰れるぞ!然も、その飲み方!!」(うんうん、分る!分るよぉ~wジャッド兄さんの気持ちww)
一見、上品に見えるカルセドニー兄さんの飲む姿。でも、それは一気飲みだったりする。
俺とアガット兄さんは、そんな光景を眺めながら、カルセドニー兄さんの選別から漏れた酒をボトル飲みで味わいつつ、ツマミにも手を伸ばし「サフィールはカルセドニーと一緒に何故、こんな場所に来たんだ?」とアガット兄さんに質問され、俺は「出掛ける準備を見られまして…仕方なく…」と答えるに留めた。アガット兄さんは俺が城下に下りて来ている理由も気に成っている様子で、俺の言葉を待っているみたいだが、こう言う時は言及もされていないのだから余計な事まで話さないに限る。
滞る会話。
咳払いし「この店、初めて入ったが悪くないな…」と言いつつ「もう少しガッツリ食えるメニューは無いのか?」と言うアガット兄さん。ある意味、この会話での勝者は俺だ。
俺は「ありますよ」と答え「両隣が今居る店の系列店で、割増料金を払うと裏メニューとして、その店の料理を取り寄せ可能なんです…メニュー貰ってきますねw」と席を立ち、アガット兄さんの「この店の常連なのか?」と言った言葉が聞こえなかった振りをして、顔見知りの店主の元へ行った。
俺が店主に「迷惑掛けてすみません、兄達の為に両隣の店のメニュー御願いします」と言うと、店主は、今まで俺に見せた事が無い、本当に良い笑顔で「迷惑だなんて滅相も無い!!直ぐ人数分を御持ち致します!](人数分は必要無いかな…)
「これからは我が店も王室御用達!今までより、より一層の利用を御願いしたい所存ですw」(店主、本音がダダ漏れに成ってるぞ…)
「サフィール様が吟遊詩人をなさっているのは御趣味ですよね?これからは何時でも歌いに来て頂いて大丈夫ですよ!ステージは空けます。空けさせて頂きます!!」(って、次から俺、客寄せパンダ扱いに成るのかな?)俺は微妙な気分で席へ戻る事に成る。
兄達が待つ席に届けられるメニュー、アガット兄さんが「慌てて飲まなくて良い」とカルセドニー兄さんに指示して「無駄にしたくない酒が沢山あるなら、この店で夕食を食べよう、俺の奢りだ…、好きな物を注文すると良い」と言った。カルセドニー兄さんの暴挙を止めていたジャッド兄さんが胸を撫で下ろしたのも束の間、カルセドニー兄さんが酒を追加注文したのには笑かされた。
ジャッド兄さんが「体壊すぞ!メシも食え!!」とカルセドニー兄さんに言う姿は正に[オカン]…、昔っから俺に構って来ていたのも[オカン気質]に寄るモノだったのかと思うと…、今まで、邪険にし過ぎて来て悪かったな…と思わなくも無…くないかもしれない……。
「アガット兄さんもボトル飲みしない!サフィールが真似しちゃってるじゃないか!」(ジャッド兄さんよ!俺は確かに末っ子ではあるが、兄さんの中でそれ程までに子供設定なのか?!)
「あぁ~もうっ!赤ワイン零して…、アガット兄さんの所の洗濯係の娘が困るだろ?落ちないんだぞ、赤ワインのシミ……」(生粋の王子様ですよね?ジャッド兄さんが何故、そんな事を御存じで?)
俺は自分で思っていた寄りも、意外と自意識過剰だった可能性に辿り着き、ジャッド兄さんへの評価を少し考え直す。
そして、派閥や母親達の主導権争いが無ければ、こう言う雰囲気の付き合いが普通だったのかも知れないなぁ~…とも思ったのだが、しかし…、さっきは悪くない…悪くないと思ったのだが…、兄弟仲がこれだと、これはこれで面倒臭い気がするな…とも思うのだった……。
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