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1 零情報でアイツ捜し
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産まれた腹はそれぞれ違うが…、結構な長い時間…飲み食いし…、誰も酔い潰れると言う脱落をしない兄達……。既に微酔いモードの俺としては、前世で体験した様に、飲み会で顔見知りや友人の類い系な酔っ払いの相手をしないで済むのは有り難い。と思ったのだが…、カルセドニー兄さんが唐突に「所で、サフィール…サフィールは、誰を捜しているんですか?」と突然、聞いて来た事に対し…、明らかな焦りと動揺を見せ、言葉を濁す俺……。
俺が大きな反応を見せた態度と濁した言葉が捜し人の存在を明確化し、アガット兄さんやジャッド兄さんの興味まで引いてしまう。
カルセドニー兄さんが所属し働いているのは、確か国の諜報部のある部署。
俺が態々誤魔化してやった毒殺未遂事件を表面化させ、後継者争いの優位に立とうとしたヤツ等の御陰で、洗われたであろう城の出入り。その過程で、城の警備に関する部署に所属する俺が、城の出入り業者を使い、捕らえた暗殺者や魔物の素材を普通に個人的に現金化していた事が明らかに成った所為で、その現金化した金の使い道も洗われた可能性がある。
カルセドニー兄さんは、今思えば、それを訊く為に俺が住む離宮まで来たのかも知れない。
獲物を見付けた的な目をして俺を見るアガット兄さんやジャッド兄さん。
国の諜報部関連に所属するだけあって、カルセドニー兄さんの質問は、本当に良いタイミングだった。(逃げようがねぇ~な)心地ち良かった微酔い気分が一気に完全に覚めてしまった。
固まる空気感。高まる緊張感。
この状態では、俺のスキル[営業スマイル]を使っても大した効果は期待できないし、質問を投げ掛けて来たカルセドニー兄さんは勿論、アガット兄さんやジャッド兄さんも見逃してはくれなさそうだ。
そして、アガット兄さんとジャッド兄さんの凄味のある表情は然る事乍ら、カルセドニー兄さんレベルの高域な顔面偏差値の人が睨んで来ると、凄味だけで無く、言い知れぬ恐怖も感じるモノなのだと俺は初めて知る。厳ついだけが凄味のある顔では無いって事の初体験かも知れない。
だからと言って[実は俺、転生者で…、毎度、身近に転生して来てるヤツを捜してます…]とか、正直に言ったとしても、信じて貰える所か、きっと、コイツ頭は大丈夫か?的に心配されるのが落ちだよな?
今までの前世での経験上、俺以外の転生者が転生前の記憶を所持しているって話は少なかったし、持ってるって言ってるヤツに偶然を装い会いに行っても、今の所100%ニセモノ。紛いモノ。時に激しい思い込み。転生者を見付けても、過去に記憶持ちは存在しなかった。
将又、妄想癖市場が凶悪過ぎて、ヤバイヤツ判定が怖くて隠さざる得なくて、本物は秘匿し、俺が気付いていなかっただけなのか?は分らないけどw
俺は兄達の目の前で悩みに悩み…、妄想癖市場の住民と思われるのも致し方ない…と覚悟し、不安さ半分、神妙な面持ちで…「何て伝えたら理解して貰えるのか分らないんだけど…、カルセドニー兄さんが言う通り、俺は自分でも誰か分らない誰かを捜してるよ…、その相手が、俺の側に居なきゃイケナイって強く思うのに、見付けられないから…にずっと捜してるんだ…」と微かに震える小さな声で兄達に伝える……。
結果、何故か口元を手で覆い、一筋の涙を零すカルセドニー兄さん。何がカルセドニー兄さんの琴線に触れたのだろうか?
アガット兄さんも似た空気感を醸し出し、何所からとも無く真っ白なハンカチを出し「拭け」とアガット兄さん貸し出していた。(板金鎧着込んでて、何所からハンカチ出したし!)
ジャッド兄さんに至っては、俺と一緒の気持ちらしく「何が如何してそうなった?」と怪訝そうな顔でアガット兄さんとカルセドニー兄さんを見ている。俺の方は、まるで仲睦まじい夫婦を見る様な目でアガット兄さんとカルセドニー兄さんを見ていた。
すると、代表してなのか?アガット兄さんが俺が想定していたのと違う言葉を紡ぎ出したのである。
「双子は精神感応の繋がりがあるって言うのは本当だったんだな」(ん?んんん?誰が双子?…って、俺か?)
アガット兄さんの言葉にアガット兄さんが何度も頷いているのでそう言う事っぽい。けど、俺、俺が双子だったとか初耳なんですけど、どう言う事?
俺と同意見らしいジャッド兄さんは「は?何それ?俺、サフィールが双子だったとか、記憶にもねぇ~よ?」と言う。(ジャッド兄さん!良い質問だ!!俺も、それ、もっと詳しく知りたいw)
それに対する答えは「ジャッドは当時、3歳だったからね」とカルセドニー兄さん。
「俺は12歳、カルセドニーは10歳だったからな…サフィールが生まれた日の事は勿論、ジャッドが生まれた日の事も覚えてるぞ」とアガット兄さんは自慢気に言った。正直な話、ジャッド兄さんの事はどうでも良いから、アイツかもしれない俺の双子の片割れの話を速くして欲しいものだ。
俺が大きな反応を見せた態度と濁した言葉が捜し人の存在を明確化し、アガット兄さんやジャッド兄さんの興味まで引いてしまう。
カルセドニー兄さんが所属し働いているのは、確か国の諜報部のある部署。
俺が態々誤魔化してやった毒殺未遂事件を表面化させ、後継者争いの優位に立とうとしたヤツ等の御陰で、洗われたであろう城の出入り。その過程で、城の警備に関する部署に所属する俺が、城の出入り業者を使い、捕らえた暗殺者や魔物の素材を普通に個人的に現金化していた事が明らかに成った所為で、その現金化した金の使い道も洗われた可能性がある。
カルセドニー兄さんは、今思えば、それを訊く為に俺が住む離宮まで来たのかも知れない。
獲物を見付けた的な目をして俺を見るアガット兄さんやジャッド兄さん。
国の諜報部関連に所属するだけあって、カルセドニー兄さんの質問は、本当に良いタイミングだった。(逃げようがねぇ~な)心地ち良かった微酔い気分が一気に完全に覚めてしまった。
固まる空気感。高まる緊張感。
この状態では、俺のスキル[営業スマイル]を使っても大した効果は期待できないし、質問を投げ掛けて来たカルセドニー兄さんは勿論、アガット兄さんやジャッド兄さんも見逃してはくれなさそうだ。
そして、アガット兄さんとジャッド兄さんの凄味のある表情は然る事乍ら、カルセドニー兄さんレベルの高域な顔面偏差値の人が睨んで来ると、凄味だけで無く、言い知れぬ恐怖も感じるモノなのだと俺は初めて知る。厳ついだけが凄味のある顔では無いって事の初体験かも知れない。
だからと言って[実は俺、転生者で…、毎度、身近に転生して来てるヤツを捜してます…]とか、正直に言ったとしても、信じて貰える所か、きっと、コイツ頭は大丈夫か?的に心配されるのが落ちだよな?
今までの前世での経験上、俺以外の転生者が転生前の記憶を所持しているって話は少なかったし、持ってるって言ってるヤツに偶然を装い会いに行っても、今の所100%ニセモノ。紛いモノ。時に激しい思い込み。転生者を見付けても、過去に記憶持ちは存在しなかった。
将又、妄想癖市場が凶悪過ぎて、ヤバイヤツ判定が怖くて隠さざる得なくて、本物は秘匿し、俺が気付いていなかっただけなのか?は分らないけどw
俺は兄達の目の前で悩みに悩み…、妄想癖市場の住民と思われるのも致し方ない…と覚悟し、不安さ半分、神妙な面持ちで…「何て伝えたら理解して貰えるのか分らないんだけど…、カルセドニー兄さんが言う通り、俺は自分でも誰か分らない誰かを捜してるよ…、その相手が、俺の側に居なきゃイケナイって強く思うのに、見付けられないから…にずっと捜してるんだ…」と微かに震える小さな声で兄達に伝える……。
結果、何故か口元を手で覆い、一筋の涙を零すカルセドニー兄さん。何がカルセドニー兄さんの琴線に触れたのだろうか?
アガット兄さんも似た空気感を醸し出し、何所からとも無く真っ白なハンカチを出し「拭け」とアガット兄さん貸し出していた。(板金鎧着込んでて、何所からハンカチ出したし!)
ジャッド兄さんに至っては、俺と一緒の気持ちらしく「何が如何してそうなった?」と怪訝そうな顔でアガット兄さんとカルセドニー兄さんを見ている。俺の方は、まるで仲睦まじい夫婦を見る様な目でアガット兄さんとカルセドニー兄さんを見ていた。
すると、代表してなのか?アガット兄さんが俺が想定していたのと違う言葉を紡ぎ出したのである。
「双子は精神感応の繋がりがあるって言うのは本当だったんだな」(ん?んんん?誰が双子?…って、俺か?)
アガット兄さんの言葉にアガット兄さんが何度も頷いているのでそう言う事っぽい。けど、俺、俺が双子だったとか初耳なんですけど、どう言う事?
俺と同意見らしいジャッド兄さんは「は?何それ?俺、サフィールが双子だったとか、記憶にもねぇ~よ?」と言う。(ジャッド兄さん!良い質問だ!!俺も、それ、もっと詳しく知りたいw)
それに対する答えは「ジャッドは当時、3歳だったからね」とカルセドニー兄さん。
「俺は12歳、カルセドニーは10歳だったからな…サフィールが生まれた日の事は勿論、ジャッドが生まれた日の事も覚えてるぞ」とアガット兄さんは自慢気に言った。正直な話、ジャッド兄さんの事はどうでも良いから、アイツかもしれない俺の双子の片割れの話を速くして欲しいものだ。
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