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No04 次期君主も飼ってるからには山猫に愛されたい
038 地味な戦い
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ジエンの2番目の弟[ジアン]が「キサマ!騙したな!!」と帯剣できない[この場]である事にも腹を立てた様子で、入ってきた扉に八つ当たりしながらシャンマオに「許さないからな!」と言う。
この場、後宮の医局の医局長ジルイが代表して「シャンマオ…ジアン坊ちゃんに何か嘘を吐いたのかい?」と質問すると、シャンマオは満面の笑みで「嘘は言ってねぇ~なw」と言い。ジエンの「じゃ、ジアンと何があったか聞いて良い?」に対してシャンマオは「私の正しい性別を知らない妓女達に夜の相手として逆指名されただけさw」と言った。
続いて「何でまた、そんな事になったんだ?」と言うジエンの言葉には、ジエンの唇に人差し指を当てて「ジエン、そろそろ下、履こうよw風邪引くぞww」と話を一時中断させ、シャンマオは「ジアン坊ちゃん?[人違い]だと否定した事は撤回で良いんですよね?ココで、あの時の事を御話ししても?」と悪意を込めて言葉を発した。
ジアンは言葉を飲み込み、自分の失態に漸く気付いたのだろう「そうだ!人違いだと言っているだろうが!人違いの話をする事は許さないぞ!!」と勢い良く扉を閉めて帰って行った。シャンマオは(この調子で、公衆の面前を中心に地味に虐めていく事から始めよう♪)と心に決める。
衣服を整え終えたジエンが「所でさ…、ジアンのヤツ、大丈夫か?明らかに医局に用事があって来たんじゃ無かったのか?」と心配する。ジアンが片足を引き摺っていたからだ。
この場所の管理者ジルイは、ジアンが以前やった焼き討ちに対しては、シャンマオの見方なのだろう。「用事があれば、また来るでしょ?きっと、凄く困ったら、一番下のゴン坊ちゃん連れてきますよwあっwそうだww御茶飲みます?」とシャンマオとジエンを誘う。シャンマオの方は「そうだなwジエン♪美味しい御茶をゆっくり飲んでから帰ろ?」と、ジアンが用事を思い出しても、直ぐには戻って来れない様、凄く困ってくれる事を願って待つ心積もりで…、ジエンを道連れにして、後宮の医局に留まるのだった……。
何度かの外からの気配にシャンマオとジルイが微笑み合う。
そしてシャンマオの実家の焼き討ちに遭った廃村から、ドウンが集めて持って来た蔵書や薬味箪笥の中身の話で楽し気に語り合い笑い合っていた。ジエンは、その会話に最初の内から飽きてしまい、シャンマオの肩を借りて眠そうに…本当は部屋に帰りたいのも我慢して話が終わるのを待っている……。
夜も更け、ジエンがシャンマオの膝枕で眠ってしまい。ジルイがジエンに毛布を掛け一息つき「そろそろ、痺れを切らして来る頃かな?」と言うと、一呼吸置いた後くらいにジアンが更にその弟の[ゴン]を引き連れやって来たのだった。
ゴンがジアンの為に医局の扉を開け、ジアンがゴンより先に医局へ入って来る。
ジアンはシャンマオを見て舌打ちし「足が痛い。医局長ジルイ!私の足を治療せよ!!」と命令する。ジルイは「はいwはいww」と言ってから、シャンマオに向かって「後で土産を準備して上げるから待っててね♪」と言い。ジアンを治療用のベットの方へと促し、傷めた患部を一発で見抜き、故意に痛みを与える様に動かしたのだろう。ジアンが小さな悲鳴を上げた。
ジルイは困った様な表情を作り「何で最初に来た時に何も言わずに帰ったんです?その後も、何度も何度も医局の前を通ったでしょ?僕の立場からでは、差し出がましい事は言えないんですよ?治療をして欲しいなら、ちゃんと言って頂かないとw」と故意に余計な情報をゴンに聞こえる様に言う。ジアンは「人違いだ!!何度も医局の前など通っていない!」と言って否定したが…、嘘が下手過ぎて…、若しくは、何時も、そんな様な事ばかりしているのだろう…ゴンに溜息を吐かれていた……。
シャンマオはジエンの一番下の弟の様子を窺う。4兄弟の中で一番下ながら一番知的な雰囲気を持つゴンは、眉間に皺を寄せてジアンを見詰めていたが、シャンマオの視線に気付き、笑顔を作ってシャンマオの方に向き直り、シャンマオの膝枕でジエンが寝ているのに一瞬驚きつつも、瞬時にその様子を隠して見せる。
然も「歓談中、御邪魔しています。貴女が[あの婕妤]の妹君で、ジエン兄さんの婚約者のシャンマオなのですね。以前、父上と婕妤の仔猫の代役で、舞台に立っていたのを見せて頂きました。最近では貴妃の護衛でもあるとか…、嘸や腕利きなのでしょうねw色々、伺っていますよww」と特に褒める訳でも無い言葉を並べ、最後に揶揄する様な言葉を密かに交えてくれる。
シャンマオは(あ、これ、好意的で無い方だなw)と理解し(コイツ、見たまんまの策士タイプか…、オバカなジアンとセットになってるのは遣り辛いな…)と思いつつ「そうなんですか?ジアン坊ちゃんは何も知らない御様子でしたので、知られているとは思いませんでしたw」と微笑み返すのだった。
この場、後宮の医局の医局長ジルイが代表して「シャンマオ…ジアン坊ちゃんに何か嘘を吐いたのかい?」と質問すると、シャンマオは満面の笑みで「嘘は言ってねぇ~なw」と言い。ジエンの「じゃ、ジアンと何があったか聞いて良い?」に対してシャンマオは「私の正しい性別を知らない妓女達に夜の相手として逆指名されただけさw」と言った。
続いて「何でまた、そんな事になったんだ?」と言うジエンの言葉には、ジエンの唇に人差し指を当てて「ジエン、そろそろ下、履こうよw風邪引くぞww」と話を一時中断させ、シャンマオは「ジアン坊ちゃん?[人違い]だと否定した事は撤回で良いんですよね?ココで、あの時の事を御話ししても?」と悪意を込めて言葉を発した。
ジアンは言葉を飲み込み、自分の失態に漸く気付いたのだろう「そうだ!人違いだと言っているだろうが!人違いの話をする事は許さないぞ!!」と勢い良く扉を閉めて帰って行った。シャンマオは(この調子で、公衆の面前を中心に地味に虐めていく事から始めよう♪)と心に決める。
衣服を整え終えたジエンが「所でさ…、ジアンのヤツ、大丈夫か?明らかに医局に用事があって来たんじゃ無かったのか?」と心配する。ジアンが片足を引き摺っていたからだ。
この場所の管理者ジルイは、ジアンが以前やった焼き討ちに対しては、シャンマオの見方なのだろう。「用事があれば、また来るでしょ?きっと、凄く困ったら、一番下のゴン坊ちゃん連れてきますよwあっwそうだww御茶飲みます?」とシャンマオとジエンを誘う。シャンマオの方は「そうだなwジエン♪美味しい御茶をゆっくり飲んでから帰ろ?」と、ジアンが用事を思い出しても、直ぐには戻って来れない様、凄く困ってくれる事を願って待つ心積もりで…、ジエンを道連れにして、後宮の医局に留まるのだった……。
何度かの外からの気配にシャンマオとジルイが微笑み合う。
そしてシャンマオの実家の焼き討ちに遭った廃村から、ドウンが集めて持って来た蔵書や薬味箪笥の中身の話で楽し気に語り合い笑い合っていた。ジエンは、その会話に最初の内から飽きてしまい、シャンマオの肩を借りて眠そうに…本当は部屋に帰りたいのも我慢して話が終わるのを待っている……。
夜も更け、ジエンがシャンマオの膝枕で眠ってしまい。ジルイがジエンに毛布を掛け一息つき「そろそろ、痺れを切らして来る頃かな?」と言うと、一呼吸置いた後くらいにジアンが更にその弟の[ゴン]を引き連れやって来たのだった。
ゴンがジアンの為に医局の扉を開け、ジアンがゴンより先に医局へ入って来る。
ジアンはシャンマオを見て舌打ちし「足が痛い。医局長ジルイ!私の足を治療せよ!!」と命令する。ジルイは「はいwはいww」と言ってから、シャンマオに向かって「後で土産を準備して上げるから待っててね♪」と言い。ジアンを治療用のベットの方へと促し、傷めた患部を一発で見抜き、故意に痛みを与える様に動かしたのだろう。ジアンが小さな悲鳴を上げた。
ジルイは困った様な表情を作り「何で最初に来た時に何も言わずに帰ったんです?その後も、何度も何度も医局の前を通ったでしょ?僕の立場からでは、差し出がましい事は言えないんですよ?治療をして欲しいなら、ちゃんと言って頂かないとw」と故意に余計な情報をゴンに聞こえる様に言う。ジアンは「人違いだ!!何度も医局の前など通っていない!」と言って否定したが…、嘘が下手過ぎて…、若しくは、何時も、そんな様な事ばかりしているのだろう…ゴンに溜息を吐かれていた……。
シャンマオはジエンの一番下の弟の様子を窺う。4兄弟の中で一番下ながら一番知的な雰囲気を持つゴンは、眉間に皺を寄せてジアンを見詰めていたが、シャンマオの視線に気付き、笑顔を作ってシャンマオの方に向き直り、シャンマオの膝枕でジエンが寝ているのに一瞬驚きつつも、瞬時にその様子を隠して見せる。
然も「歓談中、御邪魔しています。貴女が[あの婕妤]の妹君で、ジエン兄さんの婚約者のシャンマオなのですね。以前、父上と婕妤の仔猫の代役で、舞台に立っていたのを見せて頂きました。最近では貴妃の護衛でもあるとか…、嘸や腕利きなのでしょうねw色々、伺っていますよww」と特に褒める訳でも無い言葉を並べ、最後に揶揄する様な言葉を密かに交えてくれる。
シャンマオは(あ、これ、好意的で無い方だなw)と理解し(コイツ、見たまんまの策士タイプか…、オバカなジアンとセットになってるのは遣り辛いな…)と思いつつ「そうなんですか?ジアン坊ちゃんは何も知らない御様子でしたので、知られているとは思いませんでしたw」と微笑み返すのだった。
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