優しさがあるんだって知ったから

おかか🍙

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赤井 六花の色々

生まれてきてはいけなかった

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私、赤井 六花はどうやらおかしいらしい。
普通の子よりも魔力の制御が効かないし、詠唱だってしなくていい、生まれた頃から勝手にこの世にいる全ての精霊王に気に入られ契約されていた。だから大人たちはみんな私にアクセサリーをつける。自分の国を守るために…そんな私は学校にだって行けない。試験だって受けられない。のにも関わらず、私は0000号という称号を手にしている。嫌だった、ひとりぼっちが、なんで生きてるのかすら分からない生活が、無性に嫌だった……
でも私が8歳の頃だった。警備をくぐり抜け私を攫いにきた男がいた、名前は神田 丈という。彼は2年間私を育ててくれた。その2年間だけは人生の中で宝石のように光り輝いていて大切なものになるのだろう。そう思っていた。あの日まではー
ー赤井 六花 9年と11ヶ月ー
あと1ヶ月で歳をこそうとしていたその日私は聞いてしまった、丈が、私を売らない代わりに月に何十人もの子供を売り飛ばしていると言うことを、……
「丈……頼んますよ?そろそろあの子渡してくれないとぉ~お金払えませんよ?あの小娘にかかった賞金は1億リバル……あなた倭国でしたっけ?倭国式で換算すると、1リバルおよそ100円だから…100億円ですよ?毎月頑張ってたみたいやけどな、少なくとも80億は残ってるんだ。」
嘘でしょ?だって丈は私を助けに来てくれたんじゃない、私を売り飛ばすわけ、それに周りの子供達にだってあんなに優しく……そういればこの前丈が飴をあげた、お肉屋のシド…見てない…衣類店のナタリーも…飴を食べた人はみんないない……
六花は異変に気づく。でも信じたくなくて記憶を辿ったでも辿れば辿るほどおかしなことばかりで何も信じられなくなった。
丈の声が聞こえた……
「分かりました明日あの子をいつものとこに……」
私が信じてたもの全て偽りだった…あの暖かな手も、優しい言葉も、柔らかな笑顔も、毎日のようにしてくれたおやすみのキスも、全部…高級な商品に与えられたささやかな幸せ、権利…そう私という存在に着いてきた特典……
その日の夕方丈は飴をくれた。
甘い甘い少し酸っぱいラズベリー味の、キャンディーボックスいっぱいの飴を、
「これを食べたら元気になれるよ」
そう言った丈は笑っていた、いつもの笑顔で当たり障りのない優しい顔……それが私にはどうにも、歪んで見えて、目から雨が降った。
気がつくと、目の雨なんてわからなくなるほどに、真っ赤な雨が降っていて、愛していたはずの、大好きだったはずの丈はもうどこにもいなかった。
私はさらにたくさんのアクセサリーを身につけて、サンクチュアリの神殿に閉じ込められ、0000号という称号を胸に刻んで、孤独を感じながらただ一人泣くこともせずに座った。いるのかすら分からない誰かに会いたくて……
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