その背中をいつも。

おかか🍙

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橋本くんが嫌いなタイプ。

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男子「はよー橋本」

遥「はよー」




司「ねぇ。やめてください。」


先輩「そんな格好してさ、朝から誘ってんのかなって思うしょ。」


司「誘ってない、ですし。」


先輩「そんな体して、遊んでんだろ。」


司「っそんでない。こっちはあなたたちみたいに、性欲ばっかじゃないですし、体で決めつけるなんて不愉快です!」

こんなとこで、こんなふうに聞き耳立てて何やってんだろ。


遥「中井さん。」





ーコンプレックスつついて、何様だよー

確かにそうだ。

何様だよ。


S女「わぁー美味しそー」

遥「ほんとだね」

S女「来週から会えなくなりそう~」

遥「なんかあったの?」

S女「遠距離中の彼氏がこっち来るんだってー」

遥「え~最低ー」

S女「酷い~!遥くんだって似たようなもんでしょ?」

遥「俺は彼女いないよぉ」


S女「え~ほんとかな~ってすごーい!遥くんあの人すっごいスタイルいい」


遥「え~どれどれ?
ほんと、だ。」


司「……何してんの。」

遥「いや、これは、違くて!」

司「お邪魔してごめん」

遥「ちがうって!」


S女「何ー彼女?」

遥「全然ー前の。席の人」

S女「わかった!好きなんだ?」

遥「ははっないって!」

ありえねぇって

どうみたって嫌いなタイプ。



男子「やっと部活オフだー!」

男子「他の部活オフなのに、野球部だけ部活あるとか可哀想」

男子「てか、橋本は?」

男子「なんかいないっぽい」

男子「今度誘うかー」





母「あんた、字綺麗ね。」

「これは、たまたま。隣の席の人が、習字やってて。書いてみないかって。」


母「…すごいじゃん。」




「俺は心に届く文字を書く!」

「すげーはるちゃんカッケー!」

「知ってるー」

「はるちゃんうぜ~」

「え~顔は?」

「カッケー。けどやっぱりうぜ~」

ははっ


いつか


いつか届くと思って、書いた。

家族、愛、永遠。

ありえないような、願いだけの文字を。

何度も。

何度も。

その背中には届かないとしても。


ああ。そっか。

司「橋本くん?」

あの人の後ろ姿に似てるんだ。

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