リセットしてもヤンデレに犯される俺の話

多崎リクト

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一部 同じ日のループ

9-④誰が味方なんでしょうか

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「…………」
「…………」
「…………」

 沈黙が重い。

 何故、早く手錠を外させなかったのだろうか。そうしたらすぐに逃げ出せたのに。後悔してももう遅く、凍てつくような三浦の視線が恐ろしくて体がぴくりとも動かない。

 最初に動いたのは、三浦だった。

「合意じゃなさそうですね」

 ちらりと涼太の方を見て、また林の方を見てから、ぼそりとそう呟く。林の顔は青ざめている。
 当然だろう。傍目には生徒を手錠で拘束して尻をいじる変態にしか見えないのだ。
 まさか手錠をかけたのは別の人間で、自分は尻の穴が傷ついていないか手当していただけですなんて言ったところで、見え透いた嘘にしか聞こえないだろう。まあ、真犯人は三浦なのだけど、林はそれを知らないのだから。

 可哀想に、林の脳裏には自分が逮捕されている新聞の記事が浮かんでいるようだった。

 涼太はといえば、やはり顔を青くして、三浦が何をするのかじっと見ていた。
 林に、真犯人が三浦だと告げれば、助かるのだろうか?
 だが味方が林だけでは心許ない。三浦相手に林が勝てるとは到底思えない。

「あっ♡」

 体内に入り込んでいた指が出て行き、思わずすがるように締め付けてしまう。

「……涼太、大丈夫?」

 いつの間にか近づいてきていた三浦は、林と涼太の間に体を滑り込ませると、心配そうに涼太の顔を覗き込む。あれ、三浦に拘束されたんじゃなかったっけ。こいつが人の尻に鍵なんて突っ込んだんじゃなかったっけ。
 三浦はベッドに投げ出された手錠の鍵を手にすると、ローションでドロドロになったコンドームを外す。そうしてそれを涼太の手錠の鍵穴に突き刺して、回す。
 手錠が外されると、心配そうに涼太の手首に触れてくる。
 ……あれ、俺、林から助けてもらったの?三浦に?

 事実がよくわからなくなり、混乱してくる。


「先生、涼太は俺の恋人なんで、勝手に触らないでもらえますか?」
「――んっ!?」

 唇が近づいて、触れる。
 それを呆然と林が見ているのがわかる。

「やっ、やだっ。三浦……んっ」

 唇に、額に、頬に。
 触れるだけのキスが降ってくる。
 尻の穴がむずむずする。

 勝手に触るなも何も、お前が置いていったんじゃないか、と思ったけど。触れるだけのキスなのに気持ちよくて、何も考えられなくなる。
 林の視線を感じながら、三浦を受け入れるようにそっと目を閉じた。
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