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Black Widowers17
昔話をしましょうか。私が黒後家蜘蛛になる前の話。
ある所に一匹の蜘蛛がいた。蜘蛛はメスでもありオスでもあった。その下半身は男性器と女性器を備え、上半身には乳房が付いていた。
イレギュラーの突然変異?……かもね。聞いたことあるでしょ、私たちの体の仕組みは未だ完全には解明されてないの。過去の人体実験でさんざんいじくり回されたせいで、まれに遺伝子がバグを起こすんだって。
蜘蛛は地下に売られて見世物になった。
物心付いた頃にはそこにいた。錆びた鉄扉が並ぶ饐えた暗闇に。
親の顔なんて当然知らない。
地下にはイレギュラーやその混血の子供たちが沢山閉じ込められていた。蟲中天があちこちから買い集めたフリークス。ある子は借金のカタに売り飛ばされ、ある子は無理矢理さらってこられた。
あそこで生まれた子もいたのかしら、レアリティの高いイレギュラーを掛け合わせるのは射幸心をくすぐる遊びだから。一種の交配よ、金持ちは珍しいペットを欲しがるの。所有格で語れる自分だけの愛玩動物を。可哀想に、そういう子は一生日の目を見ない地下暮らしね。
私はあそこで一番珍しく価値ある商品だった。レアリティで言ったらダントツぶっちぎり。当たり前よね、こんな面白い体してるんだもの。オスでもメスでもないってことはどっちでも使えるってことでしょ?
男たちは私の体を暴きたがった。漸く膨らみ始めた乳房と剃毛した秘裂を見比べて、その上に垂れた未熟なペニスを指して、「なんて醜悪で綺麗なんだ、最高にグロい化け物だ」って笑い者にした。
あるお客はお腹をなでながら言ったわ、「孕めて産めればもっと出したのに」って。ああ、出したったてのはお金のこと。汚い札束積んでまでふたなりの出産シーン見たかったのかしら、悪趣味極まる物好きよね。
私は両性具有のフリークス。オスでもメスでもない中途半端な生き物。
だから生殖能力がない。
全部見せかけだけで中身は空っぽ、人まね上手な虚無が詰まってるだけ。
お客の大半はこの体を嘲り貶めた。跪き崇める人もいた。まるで宗教みたいに。
変よね。
おかしいわよね。
今の技術なら女がペニス生やすのも男が胸膨らませるのもワケないのに、なんで私だけ特別扱いなのかしら。
私たちは皆全てアブノーマルなイレギュラー、そこに大して差はない。貴方も私もこの人もおぞましいフリークス、恥さらしな世間のはみ出し者、人の形して人から外れた異端。
貴方はツイてるわ見た目が普通で。ダークブラウンの髪も目も地味で目立たない。本当は化け物のくせに、心底アブノーマルのくせに、何食わぬ顔でノーマルのふりができるんだもの。
そうやってずっとズルして生きてきたんでしょ。
自分を偽り人を欺いて、私たちを見下してきたんでしょ。
私と浩然にはどうあがいても無理な芸当。ああ誤解しないで責めてるんじゃないの、私たちと貴方の「違い」を教えてあげてるだけ。「落差」と言い換えても構わない。
私は地下で生まれ育った。
だから「普通」を知らない。
アレが「普通」だと思い込んだまま大きくなった。
「違うよマリー、全然普通なんかじゃない。外にはもっと素敵なものがあるんだ、ここが世界の全てじゃないんだ」
私に外の世界のことを教えてくれたのは、新しく来た調教師のリカルドだった。
「ここはくそったれた地獄だ。君にはちっとも相応しくない場所だ」
第一印象は変な人。他の調教師とは毛色が違った。実際浮いていたし、ゲテモノ喰いリカって仲間にいじめられていた。意味は……私の担当になったから。
リカは誠実で優しい人だった。調教師なんか向いてなかった。私の穴をこじ開けてディルドで貫く時も梁に吊るして鞭で叩く時も、自分の方が痛そうな顔して、繰り返し「ごめん」て謝ってたわ。
彼はきっと、間違って堕ちてきた人だった。
オツムが鈍いだけ?リカの悪口は許さない。でもそうね……ほんの少し頭が足りなかったのは事実かも。
白痴のリカ、ビザールイーターリカ。
それがあの人のあだ名。
他の子はリカは当たりだって羨んだ、他の調教師のように痛くしないから。外れを引くと悲惨よ、特に浩然は……ねえ、何回脱臼した?覚えてない?嵌め直すの上手くなったわね、最初の頃はすごい声で泣き喚いてたのに。
リカは私を鞭打ちながら「ごめんよ」って謝った、「本当はこんな事したくない。許してくれ俺のマリー」と言い訳して泣いた。打擲には下っ腹を熱くするような愛と思いやりが感じられた。
前任の責めには何も感じなかったのに、リカの鞭には子宮が疼いて、ペニスが切なく啜り泣いた。
恋に落ちた瞬間はハッキリ覚えてる。彼の前で初めて服を脱いだ時。裸になった私を一目見るなり、手足を鎖に繋ぐのも忘れてリカがため息を吐いたの。
「キレイだ」
体を褒められるのは初めてじゃない。
この体を通り過ぎていった男たち、全員が口を揃えて「キレイだ」と言った。
リカのキレイはそのどれとも違った。
そんなキレイがあるなんて、それまで知らなかった。
リカ。私のリカ。愛しいリカ。
おずおずと乳房に触れる手が、耳元で「ごめん」と謝る声が、体を割り開いて押し入ってくる熱のかたまりが、貴方の全部が大好き。
「聞いてくれマリー、ここは君がいるべき場所じゃない。こんな所は本当じゃないんだ」
馬鹿な人。
私は地下に巣を張る蜘蛛なのに。
「君を地上に連れて行く。絶対に助ける」
なんて愚かで可愛い人。
私たちは駆け落ちを約束した。一緒に逃げる計画を立てた。それには協力者が……いいえ、共犯者が必要だった。
ねえ浩然覚えてる、計画持ちかけた時のこと。最初は「できっこねえ」って断ったわよね、バレたら殺されるって。
とうとう説得に折れたのは……幻の十本目、あのビデオが撮られたあと。さすがに命の危険を感じた?蛇にお腹を食い破られるのは怖いものね、ふふ。何にせよ来てくれて助かった、計画の要の囮役を頼めるもの。
蛇と蜘蛛の腐れ縁は地の底で始まった。私たちは同じ場所で生まれた生き物。
結論から言うと計画は成功。浩然が体を張ってくれたおかげ。
ねえ坊や教えてあげる、浩然の調教師はスケイルキラーズ崩れのサディストだったの。
鱗持ちを虐待するのが三度の飯より大好きなクズで、後ろ手に縛った浩然を椅子の上に立たせて、ケツバイブに首縄巻いて、何分耐えられるか賭けたこともあるのよ。
そんなド腐れ外道が主任扱いで幅利かせるとか意味不明な肥溜め。なんかコネでもあったのかしら?
脱出は派手にやった。調教師の死体からスッたマスターキーを使い、時間が許す限り他の部屋全部を開けて回った。
仲間を裏切る罪悪感が足引っ張ったのかって……あはははっ本当お人好しねえ、頭数多い方が巻けるでしょ。
浩然は盗んだ銃で足止めと時間稼ぎ。私は指から出した糸で追っ手を切り裂く。
商品がばらばらに逃げ散って見張りが怒号する混乱の中、私たちはリカが案内する隠し通路を走って逃げた。
アンデッドエンドの地下には大昔に廃棄された下水道が張り巡らされてる。爆撃で破壊と埋没を免れた遺構がね。旧世代の核シェルターと繋がってるなんて噂もあるけど、詳しいことは知らないしわからないしどうでもいい。大事なのは道を曲がる順番と方向だけ。
リカは汚水を跳ね飛ばし駆けながら「もうすぐ地上だ頑張れ、あと少しで自由になれるぞ」と励まし続けた。
マンホールを持ち上げて外の空気を吸った時、リカが差し伸べる手を掴んだ時、優しい声で「マリー」と呼ばれた時、彼となら人として生き直せると思った。普通に生まれ変われると信じかけた。
とんだお笑い草。何もかも馬鹿げた勘違い。
浩然は撃ち殺された子の死体を身代わりに仕立てた。さすが悪知恵回るって感心したわ。背格好似た子の右半身と顔削って、目を抉っちゃえばバレないもの。
どうせそれが目的で他の子逃がしたんでしょ。誰も彼もが貴方みたいにすばしこくない、実際逃げ遅れて死んだ子の方が多かった。それも計算済みだったんでしょ?
ある所に一匹の蜘蛛がいた。蜘蛛はメスでもありオスでもあった。その下半身は男性器と女性器を備え、上半身には乳房が付いていた。
イレギュラーの突然変異?……かもね。聞いたことあるでしょ、私たちの体の仕組みは未だ完全には解明されてないの。過去の人体実験でさんざんいじくり回されたせいで、まれに遺伝子がバグを起こすんだって。
蜘蛛は地下に売られて見世物になった。
物心付いた頃にはそこにいた。錆びた鉄扉が並ぶ饐えた暗闇に。
親の顔なんて当然知らない。
地下にはイレギュラーやその混血の子供たちが沢山閉じ込められていた。蟲中天があちこちから買い集めたフリークス。ある子は借金のカタに売り飛ばされ、ある子は無理矢理さらってこられた。
あそこで生まれた子もいたのかしら、レアリティの高いイレギュラーを掛け合わせるのは射幸心をくすぐる遊びだから。一種の交配よ、金持ちは珍しいペットを欲しがるの。所有格で語れる自分だけの愛玩動物を。可哀想に、そういう子は一生日の目を見ない地下暮らしね。
私はあそこで一番珍しく価値ある商品だった。レアリティで言ったらダントツぶっちぎり。当たり前よね、こんな面白い体してるんだもの。オスでもメスでもないってことはどっちでも使えるってことでしょ?
男たちは私の体を暴きたがった。漸く膨らみ始めた乳房と剃毛した秘裂を見比べて、その上に垂れた未熟なペニスを指して、「なんて醜悪で綺麗なんだ、最高にグロい化け物だ」って笑い者にした。
あるお客はお腹をなでながら言ったわ、「孕めて産めればもっと出したのに」って。ああ、出したったてのはお金のこと。汚い札束積んでまでふたなりの出産シーン見たかったのかしら、悪趣味極まる物好きよね。
私は両性具有のフリークス。オスでもメスでもない中途半端な生き物。
だから生殖能力がない。
全部見せかけだけで中身は空っぽ、人まね上手な虚無が詰まってるだけ。
お客の大半はこの体を嘲り貶めた。跪き崇める人もいた。まるで宗教みたいに。
変よね。
おかしいわよね。
今の技術なら女がペニス生やすのも男が胸膨らませるのもワケないのに、なんで私だけ特別扱いなのかしら。
私たちは皆全てアブノーマルなイレギュラー、そこに大して差はない。貴方も私もこの人もおぞましいフリークス、恥さらしな世間のはみ出し者、人の形して人から外れた異端。
貴方はツイてるわ見た目が普通で。ダークブラウンの髪も目も地味で目立たない。本当は化け物のくせに、心底アブノーマルのくせに、何食わぬ顔でノーマルのふりができるんだもの。
そうやってずっとズルして生きてきたんでしょ。
自分を偽り人を欺いて、私たちを見下してきたんでしょ。
私と浩然にはどうあがいても無理な芸当。ああ誤解しないで責めてるんじゃないの、私たちと貴方の「違い」を教えてあげてるだけ。「落差」と言い換えても構わない。
私は地下で生まれ育った。
だから「普通」を知らない。
アレが「普通」だと思い込んだまま大きくなった。
「違うよマリー、全然普通なんかじゃない。外にはもっと素敵なものがあるんだ、ここが世界の全てじゃないんだ」
私に外の世界のことを教えてくれたのは、新しく来た調教師のリカルドだった。
「ここはくそったれた地獄だ。君にはちっとも相応しくない場所だ」
第一印象は変な人。他の調教師とは毛色が違った。実際浮いていたし、ゲテモノ喰いリカって仲間にいじめられていた。意味は……私の担当になったから。
リカは誠実で優しい人だった。調教師なんか向いてなかった。私の穴をこじ開けてディルドで貫く時も梁に吊るして鞭で叩く時も、自分の方が痛そうな顔して、繰り返し「ごめん」て謝ってたわ。
彼はきっと、間違って堕ちてきた人だった。
オツムが鈍いだけ?リカの悪口は許さない。でもそうね……ほんの少し頭が足りなかったのは事実かも。
白痴のリカ、ビザールイーターリカ。
それがあの人のあだ名。
他の子はリカは当たりだって羨んだ、他の調教師のように痛くしないから。外れを引くと悲惨よ、特に浩然は……ねえ、何回脱臼した?覚えてない?嵌め直すの上手くなったわね、最初の頃はすごい声で泣き喚いてたのに。
リカは私を鞭打ちながら「ごめんよ」って謝った、「本当はこんな事したくない。許してくれ俺のマリー」と言い訳して泣いた。打擲には下っ腹を熱くするような愛と思いやりが感じられた。
前任の責めには何も感じなかったのに、リカの鞭には子宮が疼いて、ペニスが切なく啜り泣いた。
恋に落ちた瞬間はハッキリ覚えてる。彼の前で初めて服を脱いだ時。裸になった私を一目見るなり、手足を鎖に繋ぐのも忘れてリカがため息を吐いたの。
「キレイだ」
体を褒められるのは初めてじゃない。
この体を通り過ぎていった男たち、全員が口を揃えて「キレイだ」と言った。
リカのキレイはそのどれとも違った。
そんなキレイがあるなんて、それまで知らなかった。
リカ。私のリカ。愛しいリカ。
おずおずと乳房に触れる手が、耳元で「ごめん」と謝る声が、体を割り開いて押し入ってくる熱のかたまりが、貴方の全部が大好き。
「聞いてくれマリー、ここは君がいるべき場所じゃない。こんな所は本当じゃないんだ」
馬鹿な人。
私は地下に巣を張る蜘蛛なのに。
「君を地上に連れて行く。絶対に助ける」
なんて愚かで可愛い人。
私たちは駆け落ちを約束した。一緒に逃げる計画を立てた。それには協力者が……いいえ、共犯者が必要だった。
ねえ浩然覚えてる、計画持ちかけた時のこと。最初は「できっこねえ」って断ったわよね、バレたら殺されるって。
とうとう説得に折れたのは……幻の十本目、あのビデオが撮られたあと。さすがに命の危険を感じた?蛇にお腹を食い破られるのは怖いものね、ふふ。何にせよ来てくれて助かった、計画の要の囮役を頼めるもの。
蛇と蜘蛛の腐れ縁は地の底で始まった。私たちは同じ場所で生まれた生き物。
結論から言うと計画は成功。浩然が体を張ってくれたおかげ。
ねえ坊や教えてあげる、浩然の調教師はスケイルキラーズ崩れのサディストだったの。
鱗持ちを虐待するのが三度の飯より大好きなクズで、後ろ手に縛った浩然を椅子の上に立たせて、ケツバイブに首縄巻いて、何分耐えられるか賭けたこともあるのよ。
そんなド腐れ外道が主任扱いで幅利かせるとか意味不明な肥溜め。なんかコネでもあったのかしら?
脱出は派手にやった。調教師の死体からスッたマスターキーを使い、時間が許す限り他の部屋全部を開けて回った。
仲間を裏切る罪悪感が足引っ張ったのかって……あはははっ本当お人好しねえ、頭数多い方が巻けるでしょ。
浩然は盗んだ銃で足止めと時間稼ぎ。私は指から出した糸で追っ手を切り裂く。
商品がばらばらに逃げ散って見張りが怒号する混乱の中、私たちはリカが案内する隠し通路を走って逃げた。
アンデッドエンドの地下には大昔に廃棄された下水道が張り巡らされてる。爆撃で破壊と埋没を免れた遺構がね。旧世代の核シェルターと繋がってるなんて噂もあるけど、詳しいことは知らないしわからないしどうでもいい。大事なのは道を曲がる順番と方向だけ。
リカは汚水を跳ね飛ばし駆けながら「もうすぐ地上だ頑張れ、あと少しで自由になれるぞ」と励まし続けた。
マンホールを持ち上げて外の空気を吸った時、リカが差し伸べる手を掴んだ時、優しい声で「マリー」と呼ばれた時、彼となら人として生き直せると思った。普通に生まれ変われると信じかけた。
とんだお笑い草。何もかも馬鹿げた勘違い。
浩然は撃ち殺された子の死体を身代わりに仕立てた。さすが悪知恵回るって感心したわ。背格好似た子の右半身と顔削って、目を抉っちゃえばバレないもの。
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