僕と猫とゲートキーパー ー 勝手に他人の半生を書いてみた(第3章)

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テロリストの資金源を押さえろ

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目が覚めた小角とお菊さん。
前回2人が揉めたときと同様に、また椅子に縛られている。
2回目なので前回よりも恥ずかしそうにしている。

「おほん・・・。まあ、契約によれば業務の履行は完了していないというのが、こちらの言い分だ」小角は椅子に縛られたまま言った。
小角は『拘束を解いてほしい』と言うわけでもなく、最初から縛られているような素振りだ。

「だから、契約書にはそう書いてないでしょ!」
お菊さんも椅子に縛られたまま小角に反論する。
お菊さんももはや縛られていることを気にもしていない素振りだ。

『業務が完了した、完了していない』の水掛け論になっているので、決着がつくのに時間が掛かりそうだ。仕方なく、武は双方の妥協点を探ることにした。

「契約書の解釈で揉めると時間が掛かるよね。その間にダグラス・ピーチが逃げてしまわないかな?」と武は小角に聞いた。

「その点は大丈夫だ。なぜなら、もう地球に逃げたと連絡が入ったからな。急ぐ必要はない」と小角は言った。
小角はダグラス・ピーチに逃げられておきながらドヤ顔だ。

「でもさ、このままだと平行線だよ。僕たちのお陰でピーチ・ボーイズを10人捕獲できたんだし、100%業務を達成していないとしてもお互いに妥協点はないものかな? そうじゃないと、おじさんもお菊さんも引くに引けないと思うんだ」

「それもそうだな。それでは、お主の言う妥協点とはどのようなものだ?」

「おじさんが業務委託契約を締結した時は、アジトにいるテロリストを全員捕獲したら事件は解決すると思っていたはずだよね?」

「まあ、そうだな」

「僕たちはアジトにいたピーチ・ボーイズは全員捕獲したわけだ。契約当時の状況からすれば、業務委託契約における委託業務は概ね完了したともいえる。でも、リーダーのダグラス・ピーチはいなかったから全員ではない。要は、契約における業務を100%達成したわけではないものの、概ね達成した状況わけだ」

「委託業務の100%は達成していないな。わしからすれば委託業務の50%を履行した程度の認識だ」と小角は言った。

「じゃあ、50%達成としよう。すると、100%達成時の報酬2億円のうち50%の1億円を支払って、残り50%はダグラス・ピーチを捕獲した時に支払うのはどうかな?」武は小角に代替案を提案した。

「そうだな・・・」
小角はそう言うと考え始めた。

「分かった。わしはそれでいい。お主はどうだ?」小角はお菊さんに聞いた。

「分かったわよ。私もそれでいい」
お菊さんはそう言って、小角と条件について合意した。

お金の件は解決したから、これで訴訟に発展せずに済みそうだ。
武は委託業務の残りを達成するために、ダグラス・ピーチの情報を小角に確認することにした。

「ところで、おじさんはダグラス・ピーチがどこにいるか知ってる?」と武は小角に聞いた。

小角は武の質問に少し驚いたように答えた。

「もちろん知っておる。アイツは日本で有名なフィクサーだからな。お主は知らないのか?」

「小学生がフィクサーを知ってるわけないでしょ」

「アイツはいろんな会社に寄生して金を巻き上げるのが仕事だ。いまはある上場会社に融通手形を乱発させて、荒稼ぎしているようだ」

「ひょっとしたら、その金がテロ資金に流れているのかな?」武は小角に聞いた。

「そういうことだ。テロリストは金が掛かるのだが、ダグラス・ピーチには金がある。だからメンバーと兵器を集めて、何度でもこの惑星にやってくる。ピーチ・ボーイズを叩くためには資金源を押さえないとダメだ!」

「テロリストの資金源か・・・」

「だから、お主らにはピーチ・ボーイズの資金源を断ってほしい!」
小角は椅子に縛られたまま力説した。

――コイツ(小角)の頭は大丈夫か?

それ、小学生に頼むことじゃないだろ・・・
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