第4王子は中途半端だから探偵することにした

kkkkk

文字の大きさ
112 / 197
第5回活動報告:仮想通貨の詐欺集団を捕まえろ

投資計画を説明しよう(その2)

しおりを挟む
(11)投資計画を説明しよう <続き>

話をしながら歩いていくと、チャールズの部屋に着いた。当然ながら内部調査部の会議スペースよりも豪華な机と椅子が置いてある。
私たちは着席して、チャールズに用意してきた資料を渡した。
隣に座ったロイを見ると、チャールズから目を逸らしている。ダニエルがあんなことを言うからだ。

チャールズには「暗号資産の会社の件で」と伝えていたので、ダニエルが初めに会社の概要を説明しはじめた。

「対象会社はこの前の会議で話題に上った、ジャービット・エクスチェンジとその親会社のジャービットという会社です。まず、暗号資産のジャービット・コインを親会社ジャービットが発行していて、ジャービット・エクスチェンジは暗号資産交換業者です。」

「前も思ったけど、ややこしい名前だな。ダジャレなの?」とチャールズが聞いてきた。

「ジャービット・エクスチェンジの役職員が全員高齢なので、そういうセンスなんでしょう。内部調査部のおじさんには好評でしたよ。国王とか好きそうじゃないかな?」とダニエルが言った。

「まあ、名前は後でいいか。すまない、話を続けてくれ。」

「それで、今回の投資のきっかけは、ジャービット・エクスチェンジが民事再生法の適用申請をしたことです。」

「倒産したということ?」

「倒産手続には、清算型と再建型の2種類があって、民事再生法は再建型の手続です。清算型のように残余財産を処分して会社を清算することは意図していません。」

「それは知っているけど、民事再生法は裁判所が認可しないといけないよね?」

「そうです。XFTの破産があったため、裁判所は自力での再生には懐疑的で、スポンサーを見つけるように言われているようです。自社再建しようとしても、裁判所は認可しないでしょう。
会社はFA(Financial Advisor:財務アドバイザー)経由でスポンサーを探しましたが、XFTの破産のせいで、スポンサーを探すのに苦労していたようです。」

「やっぱり、XFTの破産は暗号資産業界へのインパクトが大きかったのかな?」

「大きかったと思います。まず、暗号資産の価格が暴落しました。対象のジャービット・コインも7万JDから3万JDまで下落しています。
さらに、暗号資産の投資家が一斉に売却に動いたため、暗号資産交換業者の資金繰りがタイトになっています。暗号資産取引は、上場株式のように投資家同士が取引所経由で売買するオークション方式ではなくて、投資家は暗号資産交換業者と売買するマーケットメイク方式です。暗号資産交換業者は投資家から売り注文があると、自己資金で暗号資産を買い取らないといけません。」

※JD(ジャービス・ドル)はジャービス王国の法定通貨です。1JD=1円と考えて下さい。

「そうすると、暗号資産の価格が下がるほど、投資家が狼狽売りに走って、暗号資産交換業者の資金繰りが悪化するのか。」

「そういうわけです。それで、事前に実施したデューデリの結果を踏まえて、スポンサーとして会社に提案する事項をまとめました。対象会社の具体的な財務情報やスキームについては、ルイーズから説明します。」とダニエルが言った。

<続く>
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜

Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。 音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、 幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。 魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。 そして再び出会う幼馴染。 彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。 もういい。 密かにやってた支援も打ち切る。 俺以外にも魔道具職人はいるさ。 落ちぶれて行く追放したパーティ。 俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

処理中です...