イケメンがフツメンに転生したけど、クズは死んでも直らない

製作する黒猫

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20 加護

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「加護が付けれないって、どういうことだよ?それって、悪いことなのか?」

「おそらく、あんたは加護をすでに持っているわ。・・・加護は、一つしか持つことができないものなの。そして、加護を持っている人に加護を付けると、前の加護に上書きされるか、付けれないかのどちらかよ。」

「それでいくと、俺は何かしらの加護が付いていて、ロリの加護は付けれなかったって話か?・・・俺は加護を付けられた覚えはないんだが・・・」



「私の加護が付けられないということは、私の加護を上回る加護が付いているってことよ。良かったわね・・・と、本来なら言うところだけど。」

「けど?」

「あんたに、加護が付いているとは思えない。加護が付いていていれば、何かしら感じるものなのよ。でも、あんたからは何にも感じない。」

 ロリは、顎に手を添え、眉間にしわを寄せた。



「かすかにだけど・・・」

「なんだよ。」

「神の気配を感じる・・・ような気がする。あんた、神になんて会ったことある?」

「は?神・・・」

 神に会ったことがあるかなんて、どんな宗教の勧誘だよ。だが、精霊がいるのだから、この世界には神もいるのだろうな。



 神か。もしそんな存在がいるのなら、俺がなぜこの世界に来たのか、とかわかるのか?わかっても、特に何をしようとは思わないがな。



 ズキン、と頭に激痛がはしった。



「いつっ!?」

「え?どうしたのよ!」

 俺が頭を抱えると、ロリが心配そうに俺の顔を覗き込んで、俺の背に手を置いた。



「頭が・・・」

「痛いの?どうしよう・・・まさか、加護を与えようとしたせい、とかじゃないよね・・・あんた、呪われてたりとかしてる?」

 呪い・・・



 『それは、いわば呪いのようなものです。』



 落ち着いた女の声が聞こえた。俺は、この声を聞いたことがある。



 めまいがする。いつの日か経験した、強いめまい。

 そうだ。このめまいを感じた後、俺はこの声の主と会った。



 あの日。前世で殺された後。

 俺は、女に会った。



 そこで、女は言った。加護を授けると。しかし、その加護には何の力もない、ゴミのようなもの。むしろそれは・・・



「それは、呪いのようなものです。」



 俺の頭は、鮮明にその言葉を再生した。すぐそば、耳元で言われたのではないかと錯覚するほどだ。



 めまいが落ち着いてきた。





「ねぇ、大丈夫?お医者さん呼ぶ?それとも、ロジを呼ぼうか?」

 ロリの高い声が聞こえた。



「だ、大丈夫だ。もうすぐおさまると思うから・・・ただの、めまいだし。」

「何?貧血持ち?レバー食べなさいよ、レバー。」

 そんな知識、この世界にあるんだな。





 めまいがおさまった俺だが、ロリは納得せずに俺をベットに無理やり寝かせた。



「今日は休みなさい!全く、私を心配させるなんて、とんだ男だわ。」

「そっちが勝手に心配してるだけだろ。まだ素振りの途中なんだ、勘弁してくれ。」

「体調管理の方がよっぽど大事よ。わかったらそこでおとなしくしていなさい。今、ロジを呼んで・・・その必要はなさそうね。」

「え?」



 俺が聞き返そうとしたとき、俺の部屋の扉が開き、ロジとサウスが中に入ってきた。2人とも息を切らせて、走ってきたのだとわかる。



「大丈夫ですか!?」

「倒れたそうだな小僧。もう平気なのか?」

 心配している様子がわかる2人に苦笑した。



「おおげさだ。ちょっとめまいがしただけだから、もう大丈夫だよ。このロリをどうにかしてくれ、素振りができない。」

「そんなもん、今日はしなくてよい。いいか、強くなるのは大切なことじゃが、お主が壊れてしまっては元も子もないのじゃ。よいな?」



「そうです。それに、あなたは疲れていることを自覚してください。慣れない世界に、旅。相当ストレスもたまることでしょうし、疲れも出ますよ。今日は、休んでください。」



「ほら、私の言ったとおりでしょ?あんたは、そこで休んでいればいいの。」



 この世界には、過保護者しかいないのか!



「いや、大丈夫だから。」

「もう、つべこべ言わない!」

 ロリは、俺の額に手を置いた。



「眠れないのなら、歌でも歌ってあげましょうか?それとも、素敵な物語でも聞きたい?」

「いや、眠れるわけないだろ。さっき起きたばっかだぞ・・・それに、歌に物語って、子供じゃねーんだから。」

「眠れないのなら仕方がないわね。でも、今日はベットから出ちゃだめよ。」

「いや、俺は平気だって。」

「安心しなさい。今日一日私が付いているわ。退屈なんて感じないでしょ?」

「・・・話を聞けよ。」







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