ソーセージで世界を救う!?

製作する黒猫

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出かけるのは共通の趣味を持つ人に限る

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 俺たちは、宿に防具屋の場所を聞き、さっそく防具屋へと向かった。もちろん、竜の皮を持って。

 2人とも武器や防具に興味はないので、ある程度の希望を伝え、採寸をして3日後にまた来る約束をして店を出た。隣の武器屋にも行って、一応ポメラ用に短剣を依頼して店をでる。



「これで済ませるべき用事は終わったわね。それじゃ、お昼ご飯を食べに行きましょうか。」

「いや、まずはソーセージ屋に行こう。防具屋に場所は聞いたから、明日から使わせてもらえないか交渉したいんだ。」

「・・・まずご飯にしない?あんたもゆっくり交渉したいでしょ?てか、ソーセージ屋に行ったら最後な気がする・・・」

「うーん。そうだな、お前に付き合うといったわけだし、ここはご飯にするか。」

「うん。それで、何か食べたいのある?私は何でもいいわよ。」

「なら、ソーセージを・・・」

「ならそこのレストランでいいわね。ソーセージなんて、どこでも食べられるもの。」

「お前、ソーセージを馬鹿にしているのか?」

「してないわ。でも、どこでもおいしく食べれるのが、ソーセージでしょう?」

「そうだな!よし、行くか。」

 鼻歌交じりにレストランへ入ったが、すぐにため息をつく。当たり前だが、ちょうど昼時なので混んでいるのだ。



「奥の席が空いているわね。」

「あ、本当だ。」

 俺たちは奇跡的に空いていた席に着くと、メニューをさっと見て注文した。



「そういえば、短剣に竜の爪を使ったけど、あんたのその短剣もそうなの?」

「あぁ。これも古代・・・そう、胸当てと同じ素材らしい。」

 人が多いので、少し声を潜めて話した。すると、ポメラは聞こえないのか顔を近づけてきた。



「ここでする話ではなかったかもね。あんたがそういうことを気にするの、珍しいわね。」

「俺にとっては、この2つは特別だからな。ただソーセージより高価なものというわけではないから、失いたくないんだ。」

「特別ね。家宝だから?」

「家宝だからというよりは、これが家宝になった経緯が好きなだけだ。これは、とあるものと交換した物なのだが、それは何だと思う?」

「ソーセージでしょ。」

「よくわかったな!」

「あんたが言うことくらいわかるわよ。それにしても、どれだけ大量のソーセージと交換したんだか。」

「さぁな。ただ、行き倒れていた男の腹を満たすほどだったらしい。だから、それほど大量ではないと思うんだが・・・」

「違うの?」

「どうやらそれのせいで、一時期店の存亡の危機になったらしい。どれだけ大食漢だったのか、舌が高級だったのかわからないがな。」

「そん時から経営が火の車だっただけじゃない?」

「あ、そういうことか!」

「・・・」

「とにかく、それを知った男が、見返りにこの装備と竜の肉をくれたらしくてな。そして、竜の肉で作った我が家のソーセージは、至高のソーセージとして世にとどろいたらしい。」

「・・・よかったわね。」

「いつか俺も作りたいものだ。・・・いや、明日その夢が叶うんだよな。」

 竜のソーセージは、小さいころからの夢だった。でも、竜の肉を手に入れるのは困難で、金がかかる。まさか、こんなに簡単に手に入れられるとは知らず、驚いた。

 自分から竜を狩るなんて発想、ご先祖様もなかったのだろう。俺たちは凡人家系だからな。



「あっ、来たわよ。あんたの愛しのソーセージが。」

「待ちわびたよ。」

「・・・野菜もちゃんと食べなさいよ。」

「もちろんだ。嫌いな野菜も、ソーセージと一緒なら悪くない。」

「ふぅ。食べ物に嫉妬するなんて、まだまだね。」

「なんか言ったか?」

「別に。」



 昼食を終えて、ソーセージ屋に交渉に行くと、二つ返事で了承してくれた。ただ、条件として竜のソーセージを一部販売させてほしいとのことだった。それから、ポメラが口を挟むまで3時間ほどソーセージ屋と話をして、ソーセージ屋を出た。



「あの男は、今時珍しい若者だった。好感が持てるな!」

「珍しくないわよ。何なの?ソーセージ屋って、みんなあんたみたいなのしかいないの?」

「ソーセージの魅力ゆえにな。」

「なんでそんなに誇らしそうなのよ。全く、私に付き合うとか言って、用事は終わったのにあそこに居座るからどうしようかと思ったわよ。」

「悪かったな。後の時間はお前に付き合うから、機嫌を直してくれ。」

「仕方がないわね。・・・なら、何か私のためにプレゼントを買ってよ。」

「短剣と防具の他に欲しいものがあったのか?ブーツとか?」

「違うわよ!あ、アクセサリーとか。首飾りでもいいし、指輪でも受け取ってあげるわよっ!」

「・・・わかった。何か魔法効果のあるものを・・・」

「そういうのじゃなくって!何もなくていいから・・・私に身に付けてほしいものを・・・あんたが選んだものが欲しいの。」

「?」

 ポメラに身に付けてほしいものといって、思いつくものは一つしかなかった。



「首輪だな。」

「は?」

 俺たちの町にいたころは思わなかったが、他の町や村にきてポメラと離れて歩くのは危険だと思った。忘れがちだが、ポメラは町一番のお金持ちのお嬢様。そこらの娘と違うのだ。ぱっと見でそうとわかってしまう気品のようなものがある。それは、素晴らしいことだが、同時に危険な事でもある。



「リードは俺がもちろん持つぞ。」

「・・・この、馬鹿っ!」

「え?」

 ポメラは俺を罵倒し、走り去った。俺はそれを慌てて追いかける。



「待ってくれ!一人は危険だぞポメラ!」

「うっさいわっ!子ども扱いの次は犬扱いとか、もう我慢できないわっ!しばらく話しかけてこないで!近づかないで!」

「ポメラ・・・」

 俺は足を止めて考え込んだ。



「いつ、俺がお前を犬扱いしたんだ?」







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