神子のおまけの脇役平凡、異世界でもアップルパイを焼く

トキ

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第6章

偽物の神子、本物の神子

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 戸惑う夕に、シェルスは冷たい笑みを浮かべて話し始めた。どうせ最期だから、親切に教えて上げると言って、シェルスは楽しそうに全ての元凶は自分だと断言した。

「どう言う、事だ?」
「だから、全部僕が仕組んだ事だって言ったの。ユリウス様を殺すように命令したのも、ヒスイって言う人魚を殺したのも、人魚族にシンジュがヒスイを殺したって吹き込んだのも、第二王子を殺すよう提案したのも、全て僕が仕組んだの」
「なんで、そんな酷い事……ユリウス様の事が好きなのに、どうして」
「殺そうとしたのか? ふふ。僕の一族はね、物心がつく頃に先祖の記憶を思い出すんだ。だから、当時はまだ幼子だったとしても、精神年齢は貴方達よりも遥か年上になるの。あぁ、ユリウス様を殺すように命令した理由だけど、そんなの、ユリウス様を僕に依存させる為に決まってるじゃない」
「な!」
「頼れる人も、心安らぐ場所も無く、身も心も深く傷付いたユリウス様を癒すのは僕の役目だった。僕がユリウス様を救う筈だった。それなのに、余計な事をしないでくれる? 貴方のせいで僕の計画は無茶苦茶。太陽の神子だってそう。まさか彼奴が……」

 忌々しそうに顔を歪めながらシェルスは悪態をつく。夕は彼の言っている事が信じられず何も言えなかった。体を動かそうとしても、力が入らず横たわったまま。それでも夕は必死に考えた。シェルスが何故こんな事をするのか。夜空の神子なのに、どうして何の力も持たない自分にこんなにも敵意を向けるのか。

 シェルスのやり方は間違っている。ユリウスの事が本当に好きなら、心から愛していると言うのなら、その相手を殺そうとする筈がない。そんな卑怯な手口で言い寄られても嫌われるだけだ。その証拠に、ユリウスはシェルスの事を嫌悪し、何時も距離を置こうとしていた。発せられる声も冷たく感情も一切ない。

 しかも、彼はユリウスだけに飽き足らず、シンジュの姉であるヒスイを殺し、シンジュが自害するよう人魚族を唆し、ユリウスの弟であるリベルテをも殺そうとした。これだけ多くの人を不幸にしているにも関わらず、彼は何とも思っていない。

「彼奴が本物の海の神子だって知ってたら、どんな手を使ってでも第二王子を殺していたのになあ。まあ、どうせ今は深い海の底。今頃人魚族の慰み者になってるかもねえ! ふふ! いい気味!」

「お前、人の命を、何だと思ってるんだ? これだけ多くの人を不幸にして、沢山の人を巻き込んで、やっと幸せを手に入れたシンジュとリベルとの仲も引き裂いて、何とも思わないのかよ!?」

「そう言うのが気に入らないって言ってんだよ! この偽善者が!」
「な!」
「お前さえ居なければ、ユリウス様は僕のものになっていたんだ。お前が余計な事をしなければ、こんな回りくどい事なんてしなかった。全部、全部お前が悪いんだよ! お前がユリウス様を助けるから! お前が、何時迄経ってもユリウス様から離れないから、だから……」
「俺が、ユリウス様を助けた?」
「気付いてないらそれでいいよ。何も知らないまま、あの世に行けばいい」
「う!」

 何処にそんな力があるのか。シェルスは片手で夕の髪を掴んで持ち上げると、ニヤリと不敵に笑った。痛みで歪む夕の顔を楽しそうに眺めながらシェルスは「邪魔者は消えろ」と告げた。シェルスの反対側の手には鋭いナイフが握られていた。それを夕の前で何度か左右に振った後、シェルスは夕の心臓にナイフを突き刺した。

 その直後、神殿内に「ガキン!」と金属を弾くような音が響き渡る。それは何者かがシェルスが持っていたナイフを弾き飛ばした音だった。そのナイフはカラン、カランと音を立てて転がってゆく。ナイフを弾き飛ばされたのと同時にシェルスは突き飛ばされ、地面に転がってしまう。

「あ、あ……なん、で……ど、して」

 先程の余裕綽々な態度は消え失せ、起き上がったシェルスの表情は困惑と絶望に彩られ、夕を凝視する。いや、正確に言うと彼が見ているのは夕ではない。夕を守るように抱いている人物。さらりと揺れる美しい銀色の髪に、氷のように透き通った美しい蒼の瞳。白と青の貴族のような衣装に身を包んだ、この世のものとは思えぬ程の美貌を持つ男。

「ユリ、ウス、さま」

 恐る恐る夕が名前を呼ぶと、ユリウスは自分の腕に抱いた彼を見て優しく微笑んだ。





 間に合った。後一瞬でも此処へ来るのが遅ければと想像して、ユリウスは愛しい存在を先程よりも強く抱きしめた。ユリウスは何時も後一歩の所で守りたい命を失わせてしまっていた。ヒスイの時も、シンジュの時も、ユリウスは救える場所に居たにも関わらず守れなかった。ヒスイは「それは貴方のせいじゃない」と言ったが、ユリウスはずっと後悔していた。自分がもっと強ければ。自分がもっと早く気付いていれば。もっと早く動いていれば……

 今更「もしも」の事を考えても意味はない。起きてしまった過去は変えられない。失った命は戻らない。だからこそ、ユリウスは自分の守りたいものは何があっても守り抜くと誓った。幼い頃に助けてくれた命の恩人ならば尚更に……

 夕と鈴がこの世界に来てから、信じられないような奇跡が何度も起こった。ナイフで背中を深く刺されたリベルテを助ける術は無かった。このまま、大切な弟をも見殺しにしてしまうと絶望しかけて、ユリウスは「失いたくない」と強く願った。その願いが神に届いたのか、本来なら使えない筈の治癒の光を使えるようになった。リベルテが助かったと知ると、夕は涙を流しながら「良かった」と言った。

 そして、自ら命を絶った筈のシンジュも再びこの地に蘇った。シンジュを取り戻した事で、リベルテは昔のようにユリウスと話すようになった。奇跡が起きた時、ユリウスの傍には必ず夕が居た。確証はない。神子の証もない。しかし、ユリウスはもう、夕が本物の夜の神子だとしか思えなかった。

「どうして……なんで、ユリウス様は、そんな偽物を、守るんですか?」

 一体偽物はどちらだ。ユリウスは内心苛立ちながら、シェルスを見据える。驚愕、困惑、嫉妬、憎悪。シェルスの顔は他の者が見ても「醜い」と思われる程の酷い顔をしていた。何度も何度も「僕が本物の神子だ」と言っているが、ユリウスは最初からそれが嘘だと気付いていた。

 本物の神子ならば、普通に堂々としていれば良いだけの話だ。夜空の神子だと言うなら、それを証明すれば良いだけの話だ。誰もが神子だと信じるものを見せれば、シェルスは神子として認められる。それなのに、彼は頑なに神子の証を見せようとしない。ユリウスやクラウスが聞いても「今はまだ持っていなくて」やら「盗まれてしまって」やら言い訳を述べて、のらりくらりと躱すだけ。可笑しいと思うのは当然だった。

「神子の証は僕が持ってるのに! 僕は夜空の神子なのに! なんで! ユリウス様! どうしてですか! 夜の神子の証は僕が持ってるんです! 月の神子の証だって、誰にも奪われないように、誰の手にも届かないように、僕がずっと守り続けてきたのに!」

 我慢の限界に達したシェルスは、服の中から小さな水晶玉のようなものを取り出した。一つは月のような球体、もう一つは幾つもの星が輝く夜を凝縮したような球体が、水晶玉のようなものに閉じ込められていた。ずっと探し続けていた神子の証。何処を探しても見付からなかったそれは、シェルスがずっと隠し持っていた。本物の神子から証を盗んでおいて、よくも守り続けてきたなどと言えたものだ。

 シェルスの事を知れば知る程、ユリウスは彼を嫌いになる。今も尚、ユリウスに相応しいのは自分だと五月蝿く喚くシェルスに、ユリウスは変わらず冷めた視線を向けたまま口を開いた。

「貴様のような者は神子にはなれない。月の神子には夜の神子が必要不可欠。月の神子は生きとし生けるものに癒しと安らぎを与え、夜の神子は月の神子を癒す」

「だ、だから、僕が神子です!」
「違う」

 ユリウスは迷う事なく断言し、再び夕に視線を落とした。色々な事が次々と起きて、情報処理できず困惑する夕に、ユリウスは優しい笑みを浮かべた。ボッ! と夕の顔が赤く染まり、ユリウスはそんな彼が可愛くて愛おしくて心が満たされる。

「お前と居ても、私の心が癒される事はなかった。これからも、私がお前を必要だと思う事はない」
「そ、んな……」

 シェルスが傍に居ても不快感しか抱かなかった。容姿が整っていようとも、周囲から可愛いと、美しいと称えられようとも、ユリウスはシェルスの事をどうしても好きにはなれなかった。心が癒される事もなかった。神子の証を奪い、多くの人を不幸にして消し去った者を好きになれる筈がない。

 本当に助けてほしい時に助けてくれたのは、崩れ落ちそうになっていた自分を救ってくれたのは、何時も傍で支えてくれたのは、シェルスではなく夕だ。夕が傍に居てくれるだけで、彼が笑ってくれるだけで、ユリウスは今まで感じた事のない程の幸福に包まれた。

「ユリウス、さま……顔が、ちか……」
「やっと、見付けた。ずっとそうであれば良いと願っていました。私の半身。私を癒してくれる、唯一の存在。本物の夜の神子は、貴方です」
「え? ん、ぅ」

 夕が慌てて顔を逸らそうとする前に、ユリウスは彼に優しく口付けた。




 初めて触れた愛しい人の唇は柔らかく、とても優しい味がした。何時迄も触れていたいが、ずっとこのままと言う訳にもいかない。名残惜しそうにユリウスが唇を離して夕を見ると、彼の頬はほんのりと赤く染まっていた。夕に拒絶されるのが怖くてずっと手を出せずにいた。本当の事を伝えたくても、タイミングを失って、自分の想いも伝えられず、ずるずると今まで長引かせてしまった。

「な! どうして、光って……いっ、た!」

 シェルスが持っていた水晶玉のようなものが突然強い光を放つ。熱を帯びて持っていられなくなったシェルスは、それを落としてしまった。ピキ、パキ、と水晶玉に幾つもの罅が入り、床に落ちた瞬間バリン! と大きな破裂音と共に粉々に砕け散った。

 水晶玉に閉じ込められていた光はユリウスと夕の元へ向かい、光が全て集まると少しずつ形を作り始める。そして、光の中から現れたのは一本の鋭い角が生えた白馬と、青銀色の瞳を持つ黒猫だった。

「ユニ、コーン?」

 伝説上の生きものの登場に、夕は戸惑いが隠せない。ユニコーンは美しかった。角の根元は薄い青、先端は金色。青から金のグラデーションは幻想的で美しく、蒼い月のようだと夕は思った。白銀の毛並みもさらさらで、星空を閉じ込めたような紺色の瞳も神秘的だ。

 ユリウスは驚く事なく、ユニコーンの頭をそっと撫で、額をくっつけた。ユニコーンはユリウスを主だと認識しており、嬉しそうに目を細めて彼に擦り寄る。美しい人が美しい動物と戯れている。どんな絵画よりも美しい光景を目の当たりにして、夕はあまりの美しさに息をするのも忘れてユリウスとユニコーンを見詰めた。

「ニャア!」
「ふぎゃ!」

 ボケーッとユリウスを眺めていると、突然黒猫が鳴いて夕の顔に飛びかかった。慌てて黒猫を両手で抱いて顔から剥がすと、猫は「ヴヴ」と唸り声を上げる。夕はこの猫が何故威嚇するのか分からず「なんで怒ってんだよ!?」と聞いた。かなり怒っているようで、夕の質問には答えず猫はフイッと顔を背けてしまう。

「え? と言うか何ですか!? この状況! ユニコーンは神子の証だと分かりますけど、この猫は!?」
「それが、神子の証です」
「嘘ぉ!? このネコちゃんが神子の証!? 誰の? 夜の神子? 此処には夜の神子なんて……あれ? でも、さっきユリウス様、夜の神子は俺だって……え?」

 ころころと変わる表情が面白くて、ユリウスはくすりと笑った。黒猫は間違いなく夜の神子の証だ。その黒猫が夕の傍に居ると言う事は、夕が本物の夜の神子だと言う証拠。やっと本当の持ち主の所に帰れたのに、その持ち主が別のものに気を取られて拗ねてしまったのだろう。黒猫が怒っているのは自分に構ってくれなかったから。簡潔に言うと嫉妬。

「ユウ、本物の神子は貴方だ。神子の証は、神子本人にしか扱えない」
「俺? シェルス様じゃなくて?」
「…………」

 シェルスは鬼の形相をして夕を睨み付けていた。彼は自分が神子ではない事を何となく知っていたのだろう。神子の証を持っていても、シェルスの前では何も反応しなかった。当然だ。神子の証を盗めたとしても、神子本人でなければその力は使えない。だから彼は夕を消し去ろうとしたのだ。夕が夜の神子である可能性が高かったから。本物の夜の神子が現れると、シェルスが偽物の神子だとバレてしまう。今の地位も名誉も、全て失くしてしまう。ユリウスを癒すのは自分の役目だと信じて疑わなかった彼は、自分以外の誰かがユリウスを癒す事が許せなかったのだろう。

「偽物はお前だ。シェルス。これ以上、俺の大切な人を傷付ける事は許さない」
「何を言っているんですか? ユリウス様。神子は僕ですよ? 僕が、本物の神子だ。偽物は排除して、ユリウス様を捕まえて」

 不利な状況にも関わらず、シェルスは余裕たっぷりの笑みを浮かべた。彼が言い終わると、ぞろぞろと騎士が雪崩れ込み二人を取り囲む。騎士達の瞳に光はなく「神子様の為に」と「神子様をお守りしなければ」とブツブツと呟いている。虚ろな騎士達を見て、ユリウスは顔を顰めながら「洗脳か」と呟いた。
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