【完結】異世界に転生した悪役令嬢(役)の私が道端で助けたチートスキル持ちの病弱王子に婚約を求められてます

水仙麗

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2話 彼の部屋と婚約

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リアムに手を引かれて入った城の中は思っていた以上に煌びやかだった。長く続く廊下には蝋燭で明るさが保たれている。あまりの美しさに惹かれていると、彼は遠くを見てから私を見つめ直し、深刻そうな顔をした。


「サエさん、申し訳ないのですが、私の部屋で待っていてくださいませんか?この廊下を進んだ左にあります。くれぐれも誰にも見つからないように、入ってくださいね。それでは、直ぐに戻りますので!」


あまりにも一瞬の出来事で、戸惑っていたが、彼の話を聞けば暇はなさそうなので、とりあえず、彼の部屋まで急ぎ足で向かう。


進んだ左って、ざっくりし過ぎているような…



恐る恐る進むと、思っていたよりも早くその部屋を見つけた。鍵はかかっていないようで簡単に扉は開いた。中を見渡すと、中心にキングサイズの大きなベットと、本が散らばった机、中を歩けそうな大きさのクローゼットがあり、思っていたよりも生活感がある。


こんなに大きな部屋を持ってるなんて、やっばり偉い人なのかな。まず、ここに私を呼ぶ時点でそのはずだろう。とりあえずと思って、何を後で彼に聞くか考える。


まず、ここがどこなのか聞くべきか。はたまた彼が何者なのかを尋ねるか。他にも何かあったかな…あった気もするが、思い出せない。自分で調べれば、分かるものもあるかもしれない。


そんなことを思いついて、彼の部屋をくるくる散策しながら、机の引き出しが気になった。なんかここのことについて分かるかも。そう思って引き出しに手をかける。


思っていたより重く、少し勢いをつけて開けると中にはたくさんの封筒が入っていた。宛名には「リアム王子へ」そして裏には聞いたことも無い国の名前の後に「国王」と送り主が書いてある。


やっぱり、偉い人だったんだ。改めて自分の頭が理解する。王子のわりには貧弱な気もするけど。


どれも封筒は開封済みなので、中を拝見させてもらおう。一つ目に開けた封筒には長い前書きがあってその後、自国の王女と婚約を結んで欲しいというものだ。二つ目は前の挨拶もなく要件だけ押し付けてきているもの。それも婚約を求めるだ。他にも探ってみたがどれも似たようなものばかり。そんなにリアムって人気なのか?


彼の机の中にバレないように全ての封筒を戻す。まあ、やっぱり王子様って人気なのかな…こんなに貰えるって、凄いことだろうし絶対美女とかもいるんだろうな。リアム、悩んでそうだな。


そんなことを思ったのも束の間。


机の上をもう一度よく見ると、書きかけの便箋が何枚もあり、少しづつ文字が綴られている。読んでみると書いてあったことは思っていたこととは真反対だった。丁寧な挨拶ともにこんなことが書いてあった。


「申し訳ありませんが、今回のお誘いはお受けできません。」


便箋には同じ言葉が全てに書かれており、枚数を数えてみれば、封筒と同じ枚数だった。


本気なの?!



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