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15話 もふもふ守護神のアドバイス
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「え、それってどういう?」
ビトレが吐き捨てたことに私はすぐに噛み付いたけどビトレはもうその事については話しそうにないので私は仕方なく席につきビトレと一緒にあらかじめ用意されていたお菓子を頂くことにした。
「ねーねー、これおいしいよ」
ビトレは私におすすめのお菓子を持ってくる。あまり気にしてはいなかったが、この小動物、人の食べるものを食べても大丈夫なのかな?私が少しの間考え込んでいると不満そうに頬を膨らませてビトレはおすすめを手で押して差し出してくる。なかなか甘そうな見た目のマカロンだ。
「おいしいね、思ってたより甘さ控えめだけど」
「でしょでしょ!」
ビトレは目を輝かせて私の膝までのぼってきた。まるでそのふさふさの頭を撫でて褒めて欲しいと言わんばかりにつぶらな瞳で見つめてくる。私が手を出して撫でるとビトレはゴロゴロと喉を鳴らして喜んだ。
その後も私たちは紅茶と共に品々のお菓子を頂いた。糖分が頭に回って、いい気分になっていると、リアムのことを思い出す。大丈夫かな。今まで熱を出したりは私もあったが、あんなに高熱になったことはないしそんな人を見た事もなかったので倒れられた時には焦ってしまった。
「どうしたの?リアムの事が心配?」
私は気付かぬうちにビトレを撫でる手が止まっていたようで、心を読める守護神様にはバレバレだったようだ。
「そりゃね、優しい人だしそれと…」
「 好きな人だから?」
ビトレは私の膝から移動してテーブルの上に立ってその小さな体で私の手を持ってさっきとは全く違う真剣な眼差しで私に問いかけた。
「正直になりなよ。きっとリアムはフライアを待ってるよ。ね?」
ビトレはゆっくりと私を後押しするような話し方をした。もちろん、私はリアムが嫌いなわけじゃない。むしろその逆だ。でも、リアムは実際どう思っているのだろうか。全然常識もなくてどこから来たかも分からないような輩に頼み事をして。捨て駒くらいにしか思ってないのだろう。時々期待させるようなことをしてくるが全て演技だろう。
「一つだけこんなボクでも教えられることがある。大切に想える相手はすぐに気持ちを伝えた方がいい。じゃないと居なくなっちゃうから。」
ビトレは俯いて悲しそうに暗い声色でそう言った。過去に彼も何かあったのだろうか。守護神なんて立場にいればこんな飄々とした彼でも大変なことや使命を背負って生活してるのだろう。
「ね、これもう一個食べよ?」
ビトレは元気な笑顔を見せてさっきのマカロンを私にもう一個手渡した。私も笑顔になって、ビトレからピンクのマカロンを受け取った。ゆっくりしていると、この部屋のドアが開けられた。
「リアム君、目、覚ましたよ!」
トレイターが駆け込んできた。私はビトレと顔を合わせて頷くと、すぐに走り出した。どうか、守護神様の仰ることが本当でありますように。なんて、勝手なことを願っていた。
ビトレが吐き捨てたことに私はすぐに噛み付いたけどビトレはもうその事については話しそうにないので私は仕方なく席につきビトレと一緒にあらかじめ用意されていたお菓子を頂くことにした。
「ねーねー、これおいしいよ」
ビトレは私におすすめのお菓子を持ってくる。あまり気にしてはいなかったが、この小動物、人の食べるものを食べても大丈夫なのかな?私が少しの間考え込んでいると不満そうに頬を膨らませてビトレはおすすめを手で押して差し出してくる。なかなか甘そうな見た目のマカロンだ。
「おいしいね、思ってたより甘さ控えめだけど」
「でしょでしょ!」
ビトレは目を輝かせて私の膝までのぼってきた。まるでそのふさふさの頭を撫でて褒めて欲しいと言わんばかりにつぶらな瞳で見つめてくる。私が手を出して撫でるとビトレはゴロゴロと喉を鳴らして喜んだ。
その後も私たちは紅茶と共に品々のお菓子を頂いた。糖分が頭に回って、いい気分になっていると、リアムのことを思い出す。大丈夫かな。今まで熱を出したりは私もあったが、あんなに高熱になったことはないしそんな人を見た事もなかったので倒れられた時には焦ってしまった。
「どうしたの?リアムの事が心配?」
私は気付かぬうちにビトレを撫でる手が止まっていたようで、心を読める守護神様にはバレバレだったようだ。
「そりゃね、優しい人だしそれと…」
「 好きな人だから?」
ビトレは私の膝から移動してテーブルの上に立ってその小さな体で私の手を持ってさっきとは全く違う真剣な眼差しで私に問いかけた。
「正直になりなよ。きっとリアムはフライアを待ってるよ。ね?」
ビトレはゆっくりと私を後押しするような話し方をした。もちろん、私はリアムが嫌いなわけじゃない。むしろその逆だ。でも、リアムは実際どう思っているのだろうか。全然常識もなくてどこから来たかも分からないような輩に頼み事をして。捨て駒くらいにしか思ってないのだろう。時々期待させるようなことをしてくるが全て演技だろう。
「一つだけこんなボクでも教えられることがある。大切に想える相手はすぐに気持ちを伝えた方がいい。じゃないと居なくなっちゃうから。」
ビトレは俯いて悲しそうに暗い声色でそう言った。過去に彼も何かあったのだろうか。守護神なんて立場にいればこんな飄々とした彼でも大変なことや使命を背負って生活してるのだろう。
「ね、これもう一個食べよ?」
ビトレは元気な笑顔を見せてさっきのマカロンを私にもう一個手渡した。私も笑顔になって、ビトレからピンクのマカロンを受け取った。ゆっくりしていると、この部屋のドアが開けられた。
「リアム君、目、覚ましたよ!」
トレイターが駆け込んできた。私はビトレと顔を合わせて頷くと、すぐに走り出した。どうか、守護神様の仰ることが本当でありますように。なんて、勝手なことを願っていた。
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