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3.学院を出て……自分らしく生きて行く為に【シュウ視点】
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それはまさに晴天の霹靂だった。
両親が犯罪まがいの事をしていたらしく実家がお取りつぶしにあったのだ。
それには兄も加担していたらしく両親、兄ともにお縄になった。
俺自身は関わっていなかったことが証明され勇者候補であったのもあり平民落ちだけですんだ。
しかし俺は両親や兄の闇の心に気づけなかったことにかなりのストレスを感じてしまったらしい。
今まで膨大にあった魔力が枯渇してしまっていた。
それに平民落ちし、両親の言うことを聞く必要も無くなったのなら、この学院にいる必要もない。
何よりアイツに嫌われているのを目の当たりにする事が日に日に苦しくなってきていたし、最近、アイツ、アルバードはある女の子に夢中だと知った。
その事実を知った時、俺はアイツに、俺を嫌っているであろうアイツに恋をしていると気がついた。
そして自分の現状じゃもうアイツに話しかけることさえできないと絶望した。
アイツは公爵家の三男、俺はただの平民。
それに俺は、本当の俺は戦いたくない。戦うことを人を、傷つけることをしたくない。
魔物ですら傷つけることができない。
本当の俺は弱いのだ。
俺は学院側には反対されたが学院を辞めて王都から離れ俺の事を誰も知らない所まで移動した。
人を傷つける事も魔物を倒すこともできない俺だが、今まで培ってきた能力のおかげで、無傷で移動することができた。
それに魔物も自分を傷つけないと分かっていれば攻撃してくるものも減る。
魔物全てが悪ではないのだ。
彼らも生きている。
ただ死にたくないだけなのだ。
そうしてたどり着いた村で俺は仕事についた。
ギルド内の事務員だ。
主に受付などを行う仕事だ。
このギルド内の人達や村の人達は俺を非戦闘員と思っている。
実際、戦う気持ちがないから、それで正しくもある。
枯渇していた魔力は、学院を離れココで生活して行くうちに少しずつ回復してきた。
今では簡単な回復術ぐらいは行えるぐらい魔力は戻ってきた。
生活が落ち着いてきたら学院での生活を懐かしむような余裕も出てきた。
初めてした恋だった。
嫌われていたけど、出会った当初の、優しくしてくれていた記憶は消えない。
アルバードは元気にしているだろうか……。
憎い存在がいなくなり学院生活を謳歌した事だろう。
彼は今年の勇者になったのだろうか?
そんな風に思っていたがその年に決まった勇者は彼ではなかった。
昨年の勇者が引き継いだというわけではなく、聞いたことがない名前だった。
聞いた事がないと言えば語弊があるかもしれない。
同じ学院にはいたのかもしれないが俺が彼を知らなかっただけかもしれないという事だ。
俺はアルバードの事しか興味がなかった。
そんな彼には嫌われていたのだけれど……。
今日もギルドは賑やかだ。
俺はこの村に来て心機一転した。
ありのままで生きようと……。
戦いたくないならそうしよう、何も傷つけたくないならそうしよう。
それに傷をつけるのは肉体だけじゃない……。
心も傷を負う。
俺は今まで自分を守るためになるべく感情を出すことをしなかった。
怖い顔をしていた訳ではないがそれによって生まれていた誤解もあった様に思う。
俺が人付き合いが苦手だったのは俺自身が周りの人に心を開けなかったからだ。
俺はこの村に来て変わろうと思った。
少しずつ自分自身を好きになる努力をしようと思った。
両親が犯罪まがいの事をしていたらしく実家がお取りつぶしにあったのだ。
それには兄も加担していたらしく両親、兄ともにお縄になった。
俺自身は関わっていなかったことが証明され勇者候補であったのもあり平民落ちだけですんだ。
しかし俺は両親や兄の闇の心に気づけなかったことにかなりのストレスを感じてしまったらしい。
今まで膨大にあった魔力が枯渇してしまっていた。
それに平民落ちし、両親の言うことを聞く必要も無くなったのなら、この学院にいる必要もない。
何よりアイツに嫌われているのを目の当たりにする事が日に日に苦しくなってきていたし、最近、アイツ、アルバードはある女の子に夢中だと知った。
その事実を知った時、俺はアイツに、俺を嫌っているであろうアイツに恋をしていると気がついた。
そして自分の現状じゃもうアイツに話しかけることさえできないと絶望した。
アイツは公爵家の三男、俺はただの平民。
それに俺は、本当の俺は戦いたくない。戦うことを人を、傷つけることをしたくない。
魔物ですら傷つけることができない。
本当の俺は弱いのだ。
俺は学院側には反対されたが学院を辞めて王都から離れ俺の事を誰も知らない所まで移動した。
人を傷つける事も魔物を倒すこともできない俺だが、今まで培ってきた能力のおかげで、無傷で移動することができた。
それに魔物も自分を傷つけないと分かっていれば攻撃してくるものも減る。
魔物全てが悪ではないのだ。
彼らも生きている。
ただ死にたくないだけなのだ。
そうしてたどり着いた村で俺は仕事についた。
ギルド内の事務員だ。
主に受付などを行う仕事だ。
このギルド内の人達や村の人達は俺を非戦闘員と思っている。
実際、戦う気持ちがないから、それで正しくもある。
枯渇していた魔力は、学院を離れココで生活して行くうちに少しずつ回復してきた。
今では簡単な回復術ぐらいは行えるぐらい魔力は戻ってきた。
生活が落ち着いてきたら学院での生活を懐かしむような余裕も出てきた。
初めてした恋だった。
嫌われていたけど、出会った当初の、優しくしてくれていた記憶は消えない。
アルバードは元気にしているだろうか……。
憎い存在がいなくなり学院生活を謳歌した事だろう。
彼は今年の勇者になったのだろうか?
そんな風に思っていたがその年に決まった勇者は彼ではなかった。
昨年の勇者が引き継いだというわけではなく、聞いたことがない名前だった。
聞いた事がないと言えば語弊があるかもしれない。
同じ学院にはいたのかもしれないが俺が彼を知らなかっただけかもしれないという事だ。
俺はアルバードの事しか興味がなかった。
そんな彼には嫌われていたのだけれど……。
今日もギルドは賑やかだ。
俺はこの村に来て心機一転した。
ありのままで生きようと……。
戦いたくないならそうしよう、何も傷つけたくないならそうしよう。
それに傷をつけるのは肉体だけじゃない……。
心も傷を負う。
俺は今まで自分を守るためになるべく感情を出すことをしなかった。
怖い顔をしていた訳ではないがそれによって生まれていた誤解もあった様に思う。
俺が人付き合いが苦手だったのは俺自身が周りの人に心を開けなかったからだ。
俺はこの村に来て変わろうと思った。
少しずつ自分自身を好きになる努力をしようと思った。
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