虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~

すなる

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2章

42話 古の救世主

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ハルトはプルフラを加えて6人で一度アルレンセスへ帰還しようとしていた。

その前にハルトはこの場にいる者だけの秘密にするという条件で、加護の力のことだけは隠して自分のことやアルレンセスの話をした。

「先ほど見させて頂いたときから普通ではないと思っていましたがやはり転生者……しかもこの世界とは別の世界から来られた方だったとは……。しかしそれを聞いて納得しました」
以外にもサタナキアは一瞬驚いたかと思ったら、すぐに何かを確信したような顔をした。

「ハルトさんは救世の魔王様ではありませか?」
は……魔王?俺人間なんだけど?
「いやいや!そんな大業な存在じゃないですって。そもそも魔族じゃないし……」

「数千年の昔、世界が4種族によって分かたれ世界中を巻き込んだ大戦があったそうです。その時戦争を終結へ導いた者も異なる世界から降り立った者という言い伝えがあります」
サタナキアさん俺の話聞いてないし、なんか壮大な話が始まったなぁ……。

「でもその人と俺は何も関係ないですよ」

「戦いが平定したあとに、その者が残したとされる言葉が今でも魔王領には伝えられております。『遥か未来、再び世界が混沌に包まれしとき、天より与えられし力を携えた救世主がこの世界に降り立ち、魔に属する者達に光と安寧をもたらすであろう』と」
俺の話全然聞かずにこの人話を続けてるし……。ん?救世主が救うのは魔族限定なの?人や獣人は?

「魔に属する者って魔族ってことですよね?その救世主は魔族だけを助けるってことですか?」

「私は魔力を持つ者すべて、つまり人も獣人も魔族も含む。という意味だと思っております」

「なるほど。そう捉えることもできるか」

「ですがハルトさんがおっしゃられた様に魔族の救世主と捉える者の方が多いですね」
まぁそりゃそうでしょうね。
人でも魔族でも余程の博愛主義者じゃなければサタナキアさんみたいな捉え方はしないと思う。

「世界を渡る力を持ったハルトさんがその救世主であると私は思うのです」
うーん。勝手に信じられても……。
「正直な話をすると、俺は自分の世界と街、それに仲間達を守るために動いているだけで、この世界を守りたいとか、この世界をどうこうしようとまでは考えていません」
「なっ!マナリスの活動を止めるために協力するという話は!」
「アモン。静まりなさい」

「俺にとって何よりも大切なのは俺を信頼して集まってくれている仲間達です。だからその仲間の為ならば俺は戦う。それだけです。この世界の住人ではない俺がマナリスを追う理由もそこにあります。……救世主なんて柄ではありません」
世界を救うなんて話、俺にはとてもじゃないが重すぎる。
それに、もしも……仲間達を傷つけようとする者たちが現れたら、相手次第で俺は人の敵にも魔族の敵にもなるだろう。

「わかりました。ハルトさんは仲間の方をとても大切にしておられるのですね。立場も考えも違いますが、私は種族を問わずどんなものでも、必ず分かり合えると信じております。ハルトさんが何者であれ、種族を問わず愛する方として私は信頼します。我がフォーレンシアは今後も貴方がたとは決して敵対しないと約束しましょう」

「ありがとうございます。まずは互いの目的のために協力してマナリスを止めましょう。では一度街へ戻ります。プルフラさんも付いてきてください」
「そのことですが、今日はもう遅いですし足を運んでくれた礼をさせていただけませんか?既にお部屋と食事の用意は済ませてあります」
ハルトは店の状況も見に行きたかったが、断るのも悪いと思いサタナキアの歓迎を受けることにした。
料理が準備されていると聞いて、魔王領の食事に目を輝かせているルナとヒナタがここで断ると騒ぎかねないということもあった。
「ヒナタ!食事だってよ!プルフラさんが前に言ってたお肉もありますか!?」
「え?ええ、あると思いますよ」
「わーい!」
二人はハイタッチして喜んでいた。

「ふふふ。こんなに喜んでいただけるともてなす甲斐がありますね」
「なんかはしゃいじゃってすみません」
「いえいえ。ではプルフラさん。皆さんを食堂へ」
「皆さんは一緒に行かないのですか?」
「ええ、我々が居ては気を使うでしょう。仲間の方と水入らずでごゆっくりお楽しみください」

こうしてプルフラに食堂まで案内された。
「では私もこれで。人払いは済ませてありますので安心しておくつろぎください」
「案内ありがとう」
「後程食事が終わったころにまたお迎えにあがります。それでは」
プルフラはそう言うと食堂を出て行った。

「おーーーー!!見てみて!見たことないお肉!!」
「わー!!ほんとだ!ライラお姉ちゃんのご飯も美味しいけど、ここのもめっちゃ美味しい~♪」
「お前ら少しは静かにしなさい。まったく……」
騒ぐ二人をよそにルシアとシンは静かに食事をとっていた。
ルシアは静かだがすごい勢いでご飯を口に運んでいる。余程美味しかったらしい。

ひとしきり食事が済んだ頃にプルフラが迎えにやってきた。
そのまま各自大きな部屋に案内された。
アルレンセスの街の屋敷よりも遥かに豪華な部屋だ。しかも5人分の個室。
流石は一国を治める王の城。もてなしのレベルも超一流だ。

だが当然の様にルナと、珍しくヒナタがハルトの部屋に集まってきた。
部屋が広すぎて逆に寝られないそうだ。
仕方ないので一緒に寝ることに。
ベッドもかなりの大きさなので3人で寝ても十分すぎるほどの広さだった。

店の様子も気になるけれど、連絡が無いということはうまくいってるのかな?
今日は開店直後で忙しいだろうし、明日の朝にでもこちらから連絡してみるとするか。

「おやすみルナ、ヒナタ……」
先に寝ていた二人の頭を撫でながらハルトも眠りに付いた。
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