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桃の章
悪魔〜一仁視点〜
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家族との挨拶等を済ませて学園に戻る。唯が友達とお喋りを済ませた後、その友達の一人に呼ばれた。
「鮫島くん、ちょっといい?」
「何?、えーと。」
「光。唯以外に興味が無いのはわかったけど、αサマは記憶力がいいんじゃなかった?」
「ごめんね、光くん。でも俺もちょうど話したいことがあって、ちょうど良かった。」
「、、、今までは見逃してたけど、今回は無理。臭すぎ、あんなに唯にフェロモン付けて。同室の僕への配慮はないの?」
配慮のできるすばらしい光くんに嬉しい所を指摘された。少し照れる。
「抑えられなくって。」
「……僕が発情期になったら、唯からするαの匂いにつられて唯を襲っちゃうかも。」
「……は?」
「あんなに濃いの、誘発されてもおかしくないね。でも抑えられないならしょうがないね。僕も発情期は抑えられる自信がないや。」
光くんが唯に……? そんなことできるのか?、いや、Ωのカップルがいないとは言いきれないし、Ωだって小さくてもついてるものはついてる……。流石は俺の認めるΩだ、αの扱い方をわかっている。これには僕も折れるしかない。
「……気をつけるよ。」
「ありがとう。」
「俺からもいいかな。唯に寮の大浴場を使うなって言ったの、聞いてたよね。使って欲しくないんだ。光くんが誘ったんでしょ?、やめてくれないかな。」
「そこは普通に無理。お風呂くらい好きにさせてあげなよ。ちょっとキモイよ。」
「キモくて結構。たとえΩでも他の人に番の裸を見られていいαなんていないと思うよ。」
「まだ番ってないでしょ。唯に"噛んで"も言って貰えてないのに、お風呂まで指図しないで。」
「……わかった、前みたいな強制はしないよ。でもやっぱり行って欲しくないからその気持ちだけは毎日伝えようかな。唯ならわかってくれるかも。」
「……はぁ、明日から僕が唯のネクタイやってあげなきゃな。」
「……は?」
「さっきのとは別の話だよ?、5月にも入ったし、そろそろネクタイも結べないじゃね。朝も頑張って早起きして、朝ごはんもちゃんと食べなきゃ。」
「え、いやちょっとまっ……」
「ていうか、朝だけじゃなくて、もう全部しっかりしよう!高校生なんだから。璃来はあれだけど、陽向も呼んで四人で勉強会すれば成績もアップだ。わー、明日から頑張らないと。楽しみだなー。」
目の前で悪魔が笑っている。
「やめて!、俺の朝の楽しみを奪わないで。わかった、お風呂は……諦めるから。」
「本当?、一仁がΩに理解あるαでよかった。じゃあまた明日から唯のお世話頑張ってねー。」
日々α同士のいろいろは完璧に対処してきた俺も、目の前で天使のように笑う悪魔には完全敗北だった。
~唯視点~
「唯、お風呂いこー。」
「あ……うん。」
今日も光くんはお風呂を誘ってくれる。でも、一仁と入った時、ちょっと口を滑らせちゃったし、内緒にしとくのが難しそう。
「一仁なら大丈夫だよ。そんなに罪悪感あるなら、明日謝ってみなよ。許してくれるかもよ。」
「そうかな。うん、謝る。」
「うん。じゃあ、いこっ。」
内緒にしててもやっぱりみんなでお風呂に入るのは楽しい。
翌朝、いつものごとく一仁にネクタイを結んで貰ってる時に打ち明けてみた。
「一仁、あのね、僕いままで約束破ってずっとみんなでお風呂行ってたの。ごめんなさい。」
「…あぁ、あれは僕もちょっと言いすぎたかなって思ってたんだ。ごめんね、お風呂みんなで行っていいよ。」
「本当?、ありがとう。」
素直に謝ったら許してくれた。きっかけをくれた光くんにもお礼を言う。
「光くんの言う通りだった、ありがとう。」
「でしょ?、どういたしましてー。」
「っ唯、行くよ。」
一仁に手を取られて急ぎ気味で玄関まで向かった。
「鮫島くん、ちょっといい?」
「何?、えーと。」
「光。唯以外に興味が無いのはわかったけど、αサマは記憶力がいいんじゃなかった?」
「ごめんね、光くん。でも俺もちょうど話したいことがあって、ちょうど良かった。」
「、、、今までは見逃してたけど、今回は無理。臭すぎ、あんなに唯にフェロモン付けて。同室の僕への配慮はないの?」
配慮のできるすばらしい光くんに嬉しい所を指摘された。少し照れる。
「抑えられなくって。」
「……僕が発情期になったら、唯からするαの匂いにつられて唯を襲っちゃうかも。」
「……は?」
「あんなに濃いの、誘発されてもおかしくないね。でも抑えられないならしょうがないね。僕も発情期は抑えられる自信がないや。」
光くんが唯に……? そんなことできるのか?、いや、Ωのカップルがいないとは言いきれないし、Ωだって小さくてもついてるものはついてる……。流石は俺の認めるΩだ、αの扱い方をわかっている。これには僕も折れるしかない。
「……気をつけるよ。」
「ありがとう。」
「俺からもいいかな。唯に寮の大浴場を使うなって言ったの、聞いてたよね。使って欲しくないんだ。光くんが誘ったんでしょ?、やめてくれないかな。」
「そこは普通に無理。お風呂くらい好きにさせてあげなよ。ちょっとキモイよ。」
「キモくて結構。たとえΩでも他の人に番の裸を見られていいαなんていないと思うよ。」
「まだ番ってないでしょ。唯に"噛んで"も言って貰えてないのに、お風呂まで指図しないで。」
「……わかった、前みたいな強制はしないよ。でもやっぱり行って欲しくないからその気持ちだけは毎日伝えようかな。唯ならわかってくれるかも。」
「……はぁ、明日から僕が唯のネクタイやってあげなきゃな。」
「……は?」
「さっきのとは別の話だよ?、5月にも入ったし、そろそろネクタイも結べないじゃね。朝も頑張って早起きして、朝ごはんもちゃんと食べなきゃ。」
「え、いやちょっとまっ……」
「ていうか、朝だけじゃなくて、もう全部しっかりしよう!高校生なんだから。璃来はあれだけど、陽向も呼んで四人で勉強会すれば成績もアップだ。わー、明日から頑張らないと。楽しみだなー。」
目の前で悪魔が笑っている。
「やめて!、俺の朝の楽しみを奪わないで。わかった、お風呂は……諦めるから。」
「本当?、一仁がΩに理解あるαでよかった。じゃあまた明日から唯のお世話頑張ってねー。」
日々α同士のいろいろは完璧に対処してきた俺も、目の前で天使のように笑う悪魔には完全敗北だった。
~唯視点~
「唯、お風呂いこー。」
「あ……うん。」
今日も光くんはお風呂を誘ってくれる。でも、一仁と入った時、ちょっと口を滑らせちゃったし、内緒にしとくのが難しそう。
「一仁なら大丈夫だよ。そんなに罪悪感あるなら、明日謝ってみなよ。許してくれるかもよ。」
「そうかな。うん、謝る。」
「うん。じゃあ、いこっ。」
内緒にしててもやっぱりみんなでお風呂に入るのは楽しい。
翌朝、いつものごとく一仁にネクタイを結んで貰ってる時に打ち明けてみた。
「一仁、あのね、僕いままで約束破ってずっとみんなでお風呂行ってたの。ごめんなさい。」
「…あぁ、あれは僕もちょっと言いすぎたかなって思ってたんだ。ごめんね、お風呂みんなで行っていいよ。」
「本当?、ありがとう。」
素直に謝ったら許してくれた。きっかけをくれた光くんにもお礼を言う。
「光くんの言う通りだった、ありがとう。」
「でしょ?、どういたしましてー。」
「っ唯、行くよ。」
一仁に手を取られて急ぎ気味で玄関まで向かった。
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