10 / 12
なんか不思議に思ったとよ
しおりを挟む午後、持ち物の確認も終わりまた暇になったので街に出ることにした。先日確認したように、あまりゲームの時とは変わっていないのだが、今は昼時なのでかなり賑わっている。そこらからとても美味しそうな匂いがする…らしい。
「匂いを嗅ぐだけで腹が減る…」
『…匂いしねぇ…』
「幽霊が匂いをかげたらそれはそれで凄いよ」
『まぁいいや、どのみち食えないし…俺は姿表わした方がいいかな?』
「なぜ?」
『お前今独り言言ってるようなものだからな』
「あ…」
俺は今姿を現していないため周りから見ればジークの独り言になっているのである。かなりおかしなやつだと思われてるだろう。
「…出てきて…結構キツイ」
『あいよ』
そして姿を現すと、どよめきがあった。やはり幽霊は珍しいのだろう…ていうか普通は魔物みたいなものだが。
(なんか…出てきてね?)(え?あれ幽霊じゃないの?)(誰か祓ってやれよ)(あれって取り憑かれてるのかしら?)(逆に取り憑かれてないように見えるか?)
などなど結構好き勝手言っている。そして少し気の弱そうな男子がやってきた。
「あの…それ取り憑かれてません?」
「こいつの事か?」
『おい…昨日も思ったが雑じゃねぇか?』
「祓わないんですか?」
「別に?逆に助けられたからな」
「助けられた…?」
「昨日赤ランクのみんなが魔物に襲われてな…その時に助けられたんだ」
「え…昨日ですよね?…時間的におかしくないですか?」
「こいつの魔法だよ」
「な、なるほど…?」
少し困惑したが、なんとか納得した彼は不思議そうな顔をしながら去っていった。彼の態度から問題ない(?)と判断したのか注目はされるが特に何もされなかった。
道を歩いているとふと思い出して気になったことがひとつ。
『なぁ』
「ん?」
『今何年だ』
「知らないのか?」
『俺の知ってる年代と違うかもしれないからな』
「そうだな…今はクルシュラ歴1267年だ」
『……そうか』
「なんか気になるのか?」
『さらに疑問が増えただけだ。お前には関係な…くはないか』
「俺が気になってきたわ…」
『…数ヵ月後に…いやよそう。とにかく気にすんな』
「…教えてくれないのか」
『今は…な』
クルシュラ歴1267年は、俺がATOを始めた日(年)だ。ありえない訳では無い、ここは異世界だ…まぁ深くは考えないようにしよう。とりあえず、
5ヵ月後に訪れる魔物の襲撃に備えるとするか。
この年こそが俺の…カズが最強になった理由だ。
後書き
クルシュラ歴
クルシュラと呼ばれる人物がこの世に誕生した日から計算されている。
360日で1年であり、ひと月は30日である。
いわゆるキリストと似たような人だと思っていいです。少々違うのが宗教ではなく、世界で初めて大陸を一度統率した人ということである。
ゲームが開始された日(年)と主人公がゲームを始めた日(年)は同じである。
主人公が転生した年
クルシュラ歴7107年
およそ6000年前の出来事が…今再び起こる。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
マカロニ
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
一国一城の主を目指す!〜渇望の日々を超えて。
リョウ
ファンタジー
何者かになりたかった。
だが現世でその願いは叶わず、男は敗北感と悲嘆を胸に沈んでいた。
そんな彼の前に現れたのは、一柱の女神。
導かれるまま異世界へ転移した男は、新たにレイと名乗り、剣も魔法も身分もない底辺から成り上がることを決意する。
冒険者として生きる術を学び、魔法を覚え、剣を磨き、人と裏社会を見極めながら、レイは少しずつ力を蓄えていく。
目指すのは、ただ生き延びることではない。
一国一城の主となり、この世界で“何者か”になること。
渇望を燃料に、知恵と執念で上へ上へと這い上がる、ファンタジー成り上がり譚。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる