無能といわれ追放されましたがスーパーヒーローなので無双します!

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帝国ヴォルスバーゲニー

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-俺たちは帝国ヴォルスバーゲニへ順調に進んでいる。
マリーカも古代魔法の使い手だった事が発覚してからポップルを先生と呼んで古代魔法を教えて貰っている。
ポップルも元々自頭のいいマリーカがスポンジのように新しい魔法をどんどん覚えていってしまうので教えていてすごく楽しいようだ。

そんなポップルだが実は300歳を超える長命種だった事が判明した。見た目はマリーカと同じくらいで15歳前後にしか見えないが長命種は見た目の変化がゆっくりなためだと教えてくれた。


「でもポップルはあんなところで倒れてたけど何をする目的だったんだ?ヴォルスバーゲニには向かうつもりだったんだろう?」

「ん、そう。ヴォルスバーゲニには先生になるために行く予定だった。お金持ってなくて馬車に乗れなかったから魔法で空を飛んでたんだけどお腹すいて倒れちゃってた。」

マリーカに魔法を教える時になんだか手馴れている様子だったけどそういう事だったのか。
何でもヴォルスバーゲニで今年から古代魔法の学科が新設されたらしくてそれでポップルが抜擢されたそう。
帝国というくらいだからすごく軍国主義的な国を想像してたけど全くそうでもなくてヴォルスバーゲニでは様々な分野に力を入れていて国民を大事に考えている国らしくきっと気に入るよとポップルに言われた。



「お~いお三方様~!ヴォルスバーゲニーが見えましたよ~!」

暫く談笑していると先頭を進む御者さんから連絡が入る
知らせを受けて馬車から顔を覗かせるとそこにはこれぞ帝国と言わんばかりの高い城壁に囲まれた街があった

城門までたどり着くと特に何もなくすんなりとヴォルスバーゲニーの街へ入る事が出来た

「帝国って言うからもっと入国審査とか厳しいのかと思ったけどそうでもないのな?」

「ん...ヴォルスバーゲニーは少し特殊。ほらあれ見て?」

ポップルが指す方向を見ると何やら揉めている様子
「あ"ぁ"?良いじゃねえか別によぅこっちは客だぞ!?」

「悪いがうちはそういう店じゃないんでね。ウチの従業員に手出すってんならあんたは客じゃねえよ!さぁお引き取り願おうか?」

様子から察するに店で酒に酔っ払った客の男が従業員の女の子にセクハラでもしようとしたんだろう。
それであの店のオーナーらしき人が出て来て問答中ってところかな

「はっ!俺様はCランクの冒険者だぜぇ?あんま調子に乗ってると痛い目見ることになるがいいのか?」

あの酔っぱらい男冒険者だったのか。Cランクってことだし結構自分の腕に自信があるみたいだけど抜剣したぞ!?一般人相手に何やってんだ...!!
「シロ....じゃなかった。ブラックさん!あれ止めに行かないと危なくないですか!?」

「あぁ!行くぞマリーカ!」

慌てて止めに入ろうとする俺とマリーカをポップルが制止させる
「大丈夫だから見てて」

ポップルがあまりにも落ち着いているのでいつでも割り込める状態にしつつ傍観していると
「....剣を抜いたな?なら...覚悟出来てるよなぁ..?」
店のオーナーの雰囲気が変わる

「えっ...ちょ.....おっさん?あんた....」

「オラァ!!!!!!!!」

土手っ腹に拳がめり込むと酔っぱらい男は5メートルくらい吹き飛ばされてゆき、たったの一撃で意識を持っていかれたようで泡を吹いて道端で倒れてこんでいた

「ね?行ったでしょ?大丈夫だって」

「あ....あぁ、確かに」
「あの人凄く強かったです....」

「それは当然。あの人は元騎士団長」

「騎士団長?それであんなにも強かったのか...」

「そ、他にも引退した凄腕の傭兵とか冒険者がヴォルスバーゲニーに集まってくる。ここは住むには凄くいい場所だから
だから私の知る限りここは世界一治安の良い所。たまにああいう何も知らない奴が面倒を起こすけど大抵返り討ちにされるだけ」

確かにただの酒場のオーナーが歴戦の猛者だと知っているなら間違ってもその店で騒ぎを起こそうなんか思わないだろうな
ポップルが言うにはこちらが何か問題を起こさない限りヴォルスバーゲニーの人達は基本好意的に接してくれるそうなので普通にしていれば問題なさそうだ



ー「そういえば貴方たちは何でヴォルスバーゲニーにきたの?」
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