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2章
【side】蒼の聖剣 アルビダ
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時は少し遡る
アノク達が休日を満喫しているころ
蒼の聖剣はクエストに訪れていた。
「アルビダ!何やってる!グラハムと俺で引き付けるからそこに魔法を打ち込めってさっき言っただろ!?」
「えっ....あ...あぁごめんなさい...そうだったわね。そうね....」
ここのところ私はぼーっとする事が多くなってきた。なんだか記憶も曖昧
大事なことを忘れてる気がする。とっても大事な事。
「もういい。今日はこれで切り上げよう。午後は休みにする。アルビダお前は少し休め、それとグラハム後で話がある。」
バートンが怒って切り上げちゃったわ。最近ずっとこんな感じ。蒼の聖剣はなんだかまとまりが無くなった気がする。
失敗続きの私が言えた事じゃないけど。
はあ....こんな日はグラハムに慰めて貰わないと。私の恋人....
そういえばどっちから先に好きになったんだっけ?どっちから告白したんだっけ?いつから付き合い始めたんだっけ。.........どこが好きなんだっけ
私何かの病気なのかしら?そんな重要な事まで忘れてるなんて。それとも疲れてるだけ?なんだか分からなくなってきた。バートンに言われた通り今日は休みましょ...
--
ハァ....結局酒場に来てしまった。
最近はもうお酒を飲んでない日が無いかもしれない。控えなきゃって思うけどお酒が入るとすごく気分が楽になるから結局いつも負けちゃう。
でも一人で飲みに来るなんて久しぶり。いつもはグラハムが隣にいたから。
折角だし今日は別の酒場にしようかしら。
-あら、思い付きで入ってみたけど結構いい雰囲気のお店ね。飲むには少し早い時間だけど店内も暗い感じで明かりは微かな照明だけってのが逆にいいわね。
「マスター、ザ・マッカラッチオをロックで」
お酒が運ばれてきた。あれ?照明のせいかしらこんな色だったっけ...まあ気のせいでしょう
このお酒は口当たりが柔らかくて甘めな感じが飲みやすいのよね
「......ん.....ん?ねえマスター?これってホントにザ・マッカラッチオ?」
マスターはそうだと答えてる。クレーマーだと思われたのかボトルを持ってきてそのまま1杯貰ってしまった
さっきと一緒の味だ...ならいつも私が飲んでいた奴は何?ザ・マッカラッチオは元々グラハムが持ってきてくれたお酒だ。ボトルは同じだけど味が全く違う。
ドクン...何かがおかしい...ドクン...何?この胸騒ぎは
「-おいっどういうことだよ!」
奥の席から男の怒鳴り声が聞こえる。
何だろう酔っ払いかなと目線をちらっと向けるとグラハムとバートンだった。一瞬声をかけようと思ったけど
2人の雰囲気が穏やかではなかったのとさっきのお酒の味が違うことに妙に引っかかりを覚えた私はマスターへ2杯分の料金を支払うと店の裏手へと回り込んだ」
「-おい....理由を教えてくれ。あの薬が手に入らないってどういうことだバートン!?」
薬?何か病気でもしているんだろうか?
「あの"媚薬"は今かなり規制が厳しくなっている。俺の仕入れルートの奴らも今はほとぼりが冷めるまでは動けねえ
って軒並み雲隠れしてるんだよ....お前も知ってるだろう?代替わりした今のサンプトランド王はかなりのやり手だ
逆に今までが自由に行き過ぎてたんだ」
媚薬?媚薬って今国で相当問題になっている違法薬物じゃない!?何でそれをバートンとグラハムが!?
「なあそこをどうにか出来ねえか?最近アルビダの奴耐性が強くなってきたのか何回か飲ませねえと
効かなくなってきたんだ」
.......え。私に.......飲ませる?
ドクン.....
「グラハム自重しろ。今日はその話をしに来たんだ。いくら何でもやりすぎだクエストに支障が出てきてるんじゃ
話にならない!」
.....私が最近失敗続きなのは薬のせい?.....バートンと....グラハムに....私は....
急速に頭が冷える。お酒のせいなのか。突き付けられた事実に対してなのか分からないけど胃から登ってきたものをすべてぶちまけてしまった。
気持ちが悪い。まだ吐き気がする。鳥肌が止まらない。私はこんな奴に.......!!
「そこをどうにか頼む!ようやくアノクを追い出してアルビダを俺のモノに出来たんだ!あともう少しで堕とせる!!」
ドクン.....アノク?....アノクって.......そうだ。アノク....思い出した!!!蒼の聖剣の【罠師】で優しくて努力家で
....蒼の聖剣から追い出してしまった人....
-「もう、アノ兄なんでそんなもの買っちゃったの?--」
アノ兄?女の子の声がする。
-「うん?私はアノクが何かじっと考えて-」
今アノクって言った?もしかしてあのアノク?
気が付いたら私は駆け出していた。
アノクだ。私の知っている。
隣には知らない女の子が2人いる。ああ、あなたは新しいパーティーを組んで頑張っているのね。
2人は明らかに私を警戒してる。そうよね私はアノクを蒼の聖剣から追い出した。最低な女だもの
「アルビダ...」
だめだ...名前を呼ばれただけで....分かってる。私に会う資格なんて無いって事。
でももうあなたしか頼れる人がいないの....二度と会わないって約束するから。
「アノク.........助けて....!!」
アノク達が休日を満喫しているころ
蒼の聖剣はクエストに訪れていた。
「アルビダ!何やってる!グラハムと俺で引き付けるからそこに魔法を打ち込めってさっき言っただろ!?」
「えっ....あ...あぁごめんなさい...そうだったわね。そうね....」
ここのところ私はぼーっとする事が多くなってきた。なんだか記憶も曖昧
大事なことを忘れてる気がする。とっても大事な事。
「もういい。今日はこれで切り上げよう。午後は休みにする。アルビダお前は少し休め、それとグラハム後で話がある。」
バートンが怒って切り上げちゃったわ。最近ずっとこんな感じ。蒼の聖剣はなんだかまとまりが無くなった気がする。
失敗続きの私が言えた事じゃないけど。
はあ....こんな日はグラハムに慰めて貰わないと。私の恋人....
そういえばどっちから先に好きになったんだっけ?どっちから告白したんだっけ?いつから付き合い始めたんだっけ。.........どこが好きなんだっけ
私何かの病気なのかしら?そんな重要な事まで忘れてるなんて。それとも疲れてるだけ?なんだか分からなくなってきた。バートンに言われた通り今日は休みましょ...
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ハァ....結局酒場に来てしまった。
最近はもうお酒を飲んでない日が無いかもしれない。控えなきゃって思うけどお酒が入るとすごく気分が楽になるから結局いつも負けちゃう。
でも一人で飲みに来るなんて久しぶり。いつもはグラハムが隣にいたから。
折角だし今日は別の酒場にしようかしら。
-あら、思い付きで入ってみたけど結構いい雰囲気のお店ね。飲むには少し早い時間だけど店内も暗い感じで明かりは微かな照明だけってのが逆にいいわね。
「マスター、ザ・マッカラッチオをロックで」
お酒が運ばれてきた。あれ?照明のせいかしらこんな色だったっけ...まあ気のせいでしょう
このお酒は口当たりが柔らかくて甘めな感じが飲みやすいのよね
「......ん.....ん?ねえマスター?これってホントにザ・マッカラッチオ?」
マスターはそうだと答えてる。クレーマーだと思われたのかボトルを持ってきてそのまま1杯貰ってしまった
さっきと一緒の味だ...ならいつも私が飲んでいた奴は何?ザ・マッカラッチオは元々グラハムが持ってきてくれたお酒だ。ボトルは同じだけど味が全く違う。
ドクン...何かがおかしい...ドクン...何?この胸騒ぎは
「-おいっどういうことだよ!」
奥の席から男の怒鳴り声が聞こえる。
何だろう酔っ払いかなと目線をちらっと向けるとグラハムとバートンだった。一瞬声をかけようと思ったけど
2人の雰囲気が穏やかではなかったのとさっきのお酒の味が違うことに妙に引っかかりを覚えた私はマスターへ2杯分の料金を支払うと店の裏手へと回り込んだ」
「-おい....理由を教えてくれ。あの薬が手に入らないってどういうことだバートン!?」
薬?何か病気でもしているんだろうか?
「あの"媚薬"は今かなり規制が厳しくなっている。俺の仕入れルートの奴らも今はほとぼりが冷めるまでは動けねえ
って軒並み雲隠れしてるんだよ....お前も知ってるだろう?代替わりした今のサンプトランド王はかなりのやり手だ
逆に今までが自由に行き過ぎてたんだ」
媚薬?媚薬って今国で相当問題になっている違法薬物じゃない!?何でそれをバートンとグラハムが!?
「なあそこをどうにか出来ねえか?最近アルビダの奴耐性が強くなってきたのか何回か飲ませねえと
効かなくなってきたんだ」
.......え。私に.......飲ませる?
ドクン.....
「グラハム自重しろ。今日はその話をしに来たんだ。いくら何でもやりすぎだクエストに支障が出てきてるんじゃ
話にならない!」
.....私が最近失敗続きなのは薬のせい?.....バートンと....グラハムに....私は....
急速に頭が冷える。お酒のせいなのか。突き付けられた事実に対してなのか分からないけど胃から登ってきたものをすべてぶちまけてしまった。
気持ちが悪い。まだ吐き気がする。鳥肌が止まらない。私はこんな奴に.......!!
「そこをどうにか頼む!ようやくアノクを追い出してアルビダを俺のモノに出来たんだ!あともう少しで堕とせる!!」
ドクン.....アノク?....アノクって.......そうだ。アノク....思い出した!!!蒼の聖剣の【罠師】で優しくて努力家で
....蒼の聖剣から追い出してしまった人....
-「もう、アノ兄なんでそんなもの買っちゃったの?--」
アノ兄?女の子の声がする。
-「うん?私はアノクが何かじっと考えて-」
今アノクって言った?もしかしてあのアノク?
気が付いたら私は駆け出していた。
アノクだ。私の知っている。
隣には知らない女の子が2人いる。ああ、あなたは新しいパーティーを組んで頑張っているのね。
2人は明らかに私を警戒してる。そうよね私はアノクを蒼の聖剣から追い出した。最低な女だもの
「アルビダ...」
だめだ...名前を呼ばれただけで....分かってる。私に会う資格なんて無いって事。
でももうあなたしか頼れる人がいないの....二度と会わないって約束するから。
「アノク.........助けて....!!」
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