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第二十七話 婚約発表
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第二十七話 婚約発表
王都の空は、どこまでも青かった。
その日、王宮前広場には人が集まっている。
王家より重大発表――。
噂は朝から駆け巡っていた。
王宮の大階段に、王太子が姿を現す。
その隣に立つのは、銀糸のドレスを纏ったエレノア。
堂々と、揺るがず。
「本日、ここに発表する」
王太子の声が広場に響く。
「王太子と、公爵エレノアとの正式な婚約を成立とする」
ざわめき。
歓声。
だが、それだけでは終わらない。
王太子が続ける。
「なお、公爵家は今後も独立した当主権限を保持する」
人々が一瞬戸惑う。
だが、貴族たちは意味を理解している。
対等。
従属ではない。
王太子妃になる。
だが、公爵でもある。
エレノアが一歩前に出る。
視線が集まる。
「公爵家は、王家の盾であり続けます」
静かな宣言。
媚びない。
誇らない。
ただ、確かな言葉。
歓声が広がる。
だがそれは、華やかさよりも安心に近い。
公爵家が王家と並び立つ。
国は安定する。
その確信。
発表が終わり、王宮内部。
廷臣たちがざわめく。
「まさか条件付きとは」
「王太子殿下が譲歩なさるとは」
だが王太子は冷静だ。
「彼女を縛ることはできない」
低く呟く。
「縛れば、失う」
理解している。
エレノアは庭園を歩いていた。
ルークが隣にいる。
「これで、完全に本物ですね」
「最初から本物です」
小さく微笑む。
偽物は消えた。
鉱山の無名墓。
異国で名を失った娘。
誰も語らない。
それが終章。
王都では祝賀の準備が進む。
商会は沸き、貴族は動く。
縁談を申し込んでいた侯爵家からも祝辞が届く。
嫉妬ではない。
納得。
エレノアは王宮の高台から街を見下ろす。
あの日、従妹が夢見た光景。
だが意味が違う。
夢ではなく、選択。
王太子が近づく。
「後悔はないか」
「ありません」
即答。
「私は、公爵としてここにいます」
王太子は小さく笑う。
「頼もしいな」
並んで立つ二人。
だが上下はない。
王家と公爵家。
均衡。
夜。
王宮のバルコニーに月が昇る。
音楽が遠くで鳴っている。
エレノアは静かに息を吸う。
強ザマァは完遂。
救済はなかった。
だが、それが国を守った。
彼女は王太子を見る。
「これからは、共に守りましょう」
王太子は頷く。
偽物が崩れ、本物が立つ。
物語は、終わりではない。
新しい章へ。
公爵エレノアとして。
そして未来の王妃として。
揺るがぬ立場で。
王都の空は、どこまでも青かった。
その日、王宮前広場には人が集まっている。
王家より重大発表――。
噂は朝から駆け巡っていた。
王宮の大階段に、王太子が姿を現す。
その隣に立つのは、銀糸のドレスを纏ったエレノア。
堂々と、揺るがず。
「本日、ここに発表する」
王太子の声が広場に響く。
「王太子と、公爵エレノアとの正式な婚約を成立とする」
ざわめき。
歓声。
だが、それだけでは終わらない。
王太子が続ける。
「なお、公爵家は今後も独立した当主権限を保持する」
人々が一瞬戸惑う。
だが、貴族たちは意味を理解している。
対等。
従属ではない。
王太子妃になる。
だが、公爵でもある。
エレノアが一歩前に出る。
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「公爵家は、王家の盾であり続けます」
静かな宣言。
媚びない。
誇らない。
ただ、確かな言葉。
歓声が広がる。
だがそれは、華やかさよりも安心に近い。
公爵家が王家と並び立つ。
国は安定する。
その確信。
発表が終わり、王宮内部。
廷臣たちがざわめく。
「まさか条件付きとは」
「王太子殿下が譲歩なさるとは」
だが王太子は冷静だ。
「彼女を縛ることはできない」
低く呟く。
「縛れば、失う」
理解している。
エレノアは庭園を歩いていた。
ルークが隣にいる。
「これで、完全に本物ですね」
「最初から本物です」
小さく微笑む。
偽物は消えた。
鉱山の無名墓。
異国で名を失った娘。
誰も語らない。
それが終章。
王都では祝賀の準備が進む。
商会は沸き、貴族は動く。
縁談を申し込んでいた侯爵家からも祝辞が届く。
嫉妬ではない。
納得。
エレノアは王宮の高台から街を見下ろす。
あの日、従妹が夢見た光景。
だが意味が違う。
夢ではなく、選択。
王太子が近づく。
「後悔はないか」
「ありません」
即答。
「私は、公爵としてここにいます」
王太子は小さく笑う。
「頼もしいな」
並んで立つ二人。
だが上下はない。
王家と公爵家。
均衡。
夜。
王宮のバルコニーに月が昇る。
音楽が遠くで鳴っている。
エレノアは静かに息を吸う。
強ザマァは完遂。
救済はなかった。
だが、それが国を守った。
彼女は王太子を見る。
「これからは、共に守りましょう」
王太子は頷く。
偽物が崩れ、本物が立つ。
物語は、終わりではない。
新しい章へ。
公爵エレノアとして。
そして未来の王妃として。
揺るがぬ立場で。
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