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5巻
5-2
食堂には全員揃っていた。
マークが相変わらず何か言いたそうだったが、俺は「説明する前に食事の準備をさせてくれ」と言って調理場に向かった。
実際問題、チビッ子従魔達と、アランとセレナはかなり腹を空かせているようだったしな。
時間をかけるわけにもいかないし、仕方ない、またもや量産した料理を出すとしようか。
シチューとパンとステーキとサラダにして、飲み物は子供達には果物を搾って冷やした物にして、俺達はワインにしておこう。
あとは冷やした水でいいだろう。
大きなタライに水を張ってそれに氷を入れ、飲み物の瓶などをそこに移す。それからそれごとアイテムボックスに入れて、食堂に戻った。
配膳して、待ちきれなそうなチビッ子達のために、さっさと食前の挨拶をする。
よし、食べ始めよう。
食事中に、バイロンがマークに何やら話している。
おそらくあの女性の話をしてくれているのだろうと思って、その会話には加わらずにいた。
子供達の食事量を注意して見ていると、どうやら食欲はあるようで安心した。
ちなみに、ヴォルフとアクアとライはおかわりした。
それなりにゆっくりとした食事が終わり、アランとセレナがうつらうつらし始めた。
部屋でゆっくり休むようにと言うと、二人は反論するように何か話してきた。が、二人とも言葉が意味を成していないな。
あとで時間を取ってしっかり話を聞くから今日は休むようにと言うと、アランは妹のセレナを連れて部屋に戻っていった。
……明日、起きたらまたいたりしないだろうな?
というのも、前に俺のベッドに入り込んでた、というのがあったからな。
別に嫌なわけではないんだが、ヴォルフによく頼んでおこう。
さて、マークとの話はバイロンが中に入ってくれたので、それなりに短時間で終わることができた。
マークにはいらぬ苦労をさせてしまったが、そこはなんとか満足してもらえるような礼を用意しておこう。
「ファスティ領主が……」と言われないように、ファスティ領主に話して許可を得ておくことを忘れないようにしないとな。
なんだかんだでそれなりの時間になったし、俺も寝るとしよう。
◇
朝を迎えたらしく、目に光が当たったので目を覚ます。周りを見ると、子供達の乱入はなかったようだ。
ヴォルフに聞いても、まだ部屋で寝ているようだった。
洗面を行って調理場に向かい、朝食作りに勤しむ。
今日の朝は、一度やってみたかったモノを作ろう。
何作るんだって?
そうだな、所謂、ラ○ュタパンだな!
それを少しアレンジした物にしよう。
食パンをそこそこの厚さに切り分け、だいたい五枚切くらいの厚さだな。
それにバターを薄く塗り、レタスを敷いて、焼いたオークのベーコンを載せ、チーズをふりかけ、オーブンで焼く。
焼けたトーストの上に目玉焼きを載せていき、完成!
できた物からアイテムボックスに入れて、簡単なスープも作って収納して食堂に向かった。
「飯できたぞ~」
そう声をかけると、みんな、ぞろぞろ食堂に入ってきた。
が、最後に入ってきた人物を見て声をかける。
「大丈夫なのか? 無理に起きてこなくても、部屋に持っていくつもりだったんだがな」
「あなたですか? 倒れている私を助けてくれたのは……」
そう、俺が救出した女性だ。ようやく目を覚ましたらしい。
「そうなるな。そこのホーンラビットに案内された先が、お前のもとだったからな」
俺がそう言って視線で、女性に寄り添うホーンラビットに視線を送ると、女性が思い出したかのように声を上げる。
「あっ! すみません」
「な、何がだ?」
「名前、言っていませんでしたよね。私の名前は、シェフィーと言います。このたびは助けていただきありがとうございます」
大げさに頭を下げるシェフィー。
「ああ、礼は受け取るが、俺達は今から朝食なんだが?」
「あっ! す、すみません。す、すぐに出ますから!」
「いや、そうじゃなくてな? 腹減っていないか? 食えそうなら食うか? それともこれが重そうと思うなら、ポトフもあるぞ?」
俺がそう提案すると、シェフィーは首を大きく横に振る。
「そ、そこまでしていただくわけには……」
「気にしなくていい。そこで、おろおろされるほうが食欲が減るから、食っていくといい。話はそれからにしよう」
俺がいじわるな感じで言うと、シェフィーは泣きそうな顔をする。
「……すみません。迷惑をかけて、さらに食事をいただくとか……」
「まあいい、それで? 食べられそうか?」
「えっと、すみません、このパンは少し今は自信がありませんので、他のをお願いできればと……」
「なら、このポトフとこのパンを食べたらいい。ただし、無理せずに食える量にしておけよ?」
俺がそう伝えると、シェフィーは礼を言った。
ゆっくりと食事をしだすシェフィー。
足元には、相変わらずホーンラビットがいたので、とりあえず、この世界の人参であるキャロを見せてみた。
なんでって? 兎の好物と言ったら人参だろう? だからこの世界では、ホーンラビットと言ったらキャロだと思ったんだ。
ホーンラビットはおそるおそるといった感じでキャロの匂いを嗅ぐと、大丈夫と思ったらしく、ゆっくりと食べ始めた。
さて、全員食べ始めたことだし、俺も食うとするか。
朝食を食べながら、いつもの雑談兼予定確認をしていると、シェフィーがおずおずと声をかけてきた。
「……あの」
「なんだ?」
「一つ気になってることがあるのですけど……」
「気になること? あの場に何か忘れてきていたとかか?」
シェフィーが首を横に振って告げる。
「い、いえ、そうではなくてですね。えっと、私の記憶では、サーペントに咬まれて毒に侵されたと思うのですけど」
「ああ、そうだな。なんの毒かはわからなかったが、毒状態であったのは間違いなく、そのうえHPやMPの状態からして良くないと判断したから、高品質ポーションと高品質マジックポーションと高品質解毒ポーションを使用して、さらにヒール系の魔法も使ったんだ。それで、そのまま王都に連れ帰ってきたんだが……ん? もしかしてシェフィーは王都ではない別の所から来ていたか?」
俺が問うとシェフィーは否定する。
「いえいえ、私は王都を拠点にし始めたところなので大丈夫です……いや、えっ!? ちょっと待ってください。高品質ポーションを使用したって言いませんでした!?」
「ああ、そう言ったが?」
驚くような、泣くような、その二つの反応を混ぜたような複雑な顔をしながらシェフィーはポツリと言う。
「……どうしよう……命が助かったのは嬉しいけど、そんな高級品を使用したなんて、ポーション代すら返せないかも」
それは、わずかにしか聞き取れない小さな声だった。
だが、俺には聞こえた。
「まあ、ポーションについては気にすんな。と言っても、この世界の常識を考えると、気にしてしまいそうだな。マーク、バイロン、この場合どうしたらいいと思う?」
マークは付き合いが長くなっただけあって遠慮もなく言う。
「どうせ決めているんだろう? だったらそれをすればいいんじゃないか?」
マークの奴、ラピ○タパンに夢中で、俺の話はあまり聞いてない感じだな。だが、このくらいの軽さのほうがある意味正解だな。
対してバイロンは俺に慣れていないからか、慎重な意見を言ってくる。
「ポーション費用はいただくか、もしくは、それに見合う労働を提供してもらうのがよろしいのでは……」
バイロンに、マークは生温かい視線を送る。
なんだその、「俺もそう思っていた時期がありました」的な目は! しかも、俺を非常識だと言いたげな視線も感じる!
いや、自分でも思うところがあるから、言い返せないじゃないか!
悔しがっていると、シェフィーが不安な顔をしていた。
「マークの意見もバイロンの意見もその通りではあるな。じゃあ、俺の意見を述べるとしよう」
「は、はい」
返事をして背筋を伸ばすシェフィー。
「シェフィー」
「は、はい」
そして、本題の質問をぶつける。
「今後どうするつもりだったのか、聞かせてくれないか? 冒険者としての行動でもいいし、シェフィー自身がどうするつもりだったのかでもいいんだ」
「えっ? えっと、私はここで、依頼をこなしつつ、実力なり装備なり、知識や金銭を整えてどこかのパーティーに入るなり、作るなりしたうえで安定した生活を、と思ってました。けど……」
言いにくそうにするシェフィー。
代わりに俺が言う。
「その矢先に、サーペントの毒を受けてしまって、高級品を使って命を救われてしまった、か。その対価も払える状況じゃないのに」
「い、いえ、助かったのは幸運です」
「シェフィーは従魔術師だよな?」
「えっと、正確には魔術師がメインになります。従魔術の適性は低いので、そこまでの魔物をテイムできなかったんです。この子フィルっていうのですけど、ホーンラビットしか成功しませんでした」
ん? テイマースキルが低い? スキルレベルはそれなりになってなかったか?
改めて【鑑定】で見てみたが、従魔術は6あった。
俺は、シェフィーに問う。
「なぁ、シェフィー?」
「はい、なんでしょうか?」
「そのホーンラビット以外に、これまでシェフィーがテイムしようとした魔物を一応教えてくれないか?」
「えっ? えーっと、スライムと、グレーウルフと、ビーグリズリーと……」
なるほど、従魔術が6あれば、テイムできない魔物ではないな。
ということはつまり……
「なあ、その魔物が単独時にテイムしようとしたか?」
「いえ、複数体いるときでしたけど?」
当たり前のように答えるシェフィー。
こりゃ何もわかってないな、と俺は話す。
「……シェフィー、それたぶん、テイムの術自体が失敗しているぞ? なんでかって? 答えは簡単だ。シェフィー自身が動き回って術に意識を集中してなかったんじゃないか? つまりな、複数体の魔物をターゲットにしてたんだよ。基本的にテイムは一個体にするものだから、複数体同時展開は無理だろう?」
まあ、複数体であっても、たぶん俺ならいけるけどな。
「そ、そうですね。フィルのときはこの子だけでしたから。ってことは……それじゃあ私、他の子もテイムできるんですか?」
「その可能性は高いと思うぞ」
シェフィーは目を輝かせる。
「あ、あの! 図々しいお願いだと思いますが、従魔にしたい子がいるんです。……手伝ってもらえませんか!?」
いきなり手伝えとは確かに図々しい気もするが、まあいいだろう。
「まあ、いいが。その話はあとでしよう。それよりもだいぶ脱線したので、俺がしたかった話に、話を戻そう」
そうして、俺はシェフィーに持ちかけようとしていた条件を告げる。
「ポーションの代金とかに関して俺は別に構わないんだ。だがな、パーティーでもないシェフィーに、俺が高級な物を無償提供したとなるとギルドはいい顔はしないだろうし、俺の所に『無償提供しろ!』と言いに来る奴らがいないとも限らない。なのでな、ここからは提案なんだが、衣食住のうち食と住は提供するので俺に雇われないか? 仮のパーティーでいいからさ。俺の家の、まあ、護衛みたいなもんだな。少しだけ試してみて、合わなかったらすぐに辞めてもいいし、居心地がいいならそのまま居着いてもいいぞ?」
シェフィーが困惑しつつ、おそるおそる口を開く。
「……私にとっては、かなり破格な待遇のような気がします。だけど、私に何をさせようというのですか?」
シェフィーは俺に何かさせられると思っているらしいな。別にそんなつもりは何もないのだが、濁しておく。
「その辺は後日詳しく話すから今は気にしなくてもいい」
すると、会話を聞いていたマークが首を横に振っていた。
一方バイロンは、ファスティ領主への報告をどうしようか頭を悩ませているようだった。
まあ、本音を言えば、そろそろ単独じゃなくパーティーとか作ってみたいと思った。
それだけの理由なんだけどな。
3 ついに拠点確保
話が終わり、食事も終わったところで、俺はリディアの家に向かう。
借家にいる人達はというと、子供達は勉強、シェフィーはマークに書類を渡され、記入していた。なんかの手続きがあるのかな。
リディア宅に着き、扉をノックして中に入れてもらう。
お茶と茶菓子は俺のほうで用意した。準備が終わり、テーブルについたところでジーンがやって来る。
「それで、今日はどうしたのかしら?」
「あー、新しい家にはいつでも移動できるようになっているがどうする? ジーンの健康状態的に移動可能なら、このあとファスティ領主に話をして契約の見届け人? になってもらうために声をかけるが?」
「そういえば、あなたのスキルを公言しない、みたいな契約があったわね。そうね、自分では健康状態がどうなっているかわからないのだけど、私は移動可なのかしら?」
ジーンを【鑑定】で確認すると、「可」となっていた。
そのことを伝えると、ジーンは荷物はまとめているからいつでも良いとのことだった。
俺は急ぎ借家に戻り、子守りをマークに頼んで、バイロンを連れてファスティ領主邸に向かう。
ファスティ領主に契約の話をすると、都合が良いことに今は手が空いてるのですぐに引っ越しを行おうとなった。
家の場所を聞き、バイロンを連れて借家に戻り、借家のみんなに引っ越しの話をすると、全員が荷物をまとめだした。
それはいいのだが、シェフィーまで荷物の整理をしている。
今日目覚めて間もないのに、まとめるほど荷物があるのだろうか?
そこはもう考えないようにして、俺は従魔達とリディア宅に再度向かい、荷物を片っ端からアイテムボックスに仕舞っていく。
忘れ物がないか確認して、ジーンとファスティ領主を連れて、新居へ向かうことにした。
ここが、王都での俺の新拠点となる家だ。
ファスティ領主から、例の契約の説明を受ける。
別にここでやる必要もないと思うんだが、拠点で同居することも契約に含まれているためか、ここで交わす必要があるらしい。
俺もジーンも双方ともに問題がなかったのでサインを三部書き、一枚は俺が、一枚はファスティ領主が、一枚はジーンが持った。
ファスティ領主に今朝の話、つまりシェフィーのことをそれとなく確認すると、バイロンから話がいっていたらしく、再度契約書類を用意しているとのこと。
あとは、そうだな……やることが多いな。
俺は再び借家に舞い戻った。
借家では、全員が荷物をまとめて待っていた。
各部屋を見て回って、忘れ物がないことを確認する。
そして問題はなかったので借家の鍵を閉めて、みんなで新拠点に向かうことにした。
◇
ようやく、新拠点にみんなを集められたな。
初めて顔を合わせる人達同士で簡単に挨拶を交わしてもらう。バイロンとマークにこの場を任せておこうかな。
俺はファスティ領主に、シェフィー、アラン、セレナを紹介する。
シェフィーとは念のため、いつもの守秘に関する契約をするとのことで、その場で再度書類にサインを行った。
このあたりで昼になったので、作り置きを出した。
昼食を食べつつ、みんなで話をする。ファスティ領主、カインズ、アンディもいるのでそれなりの人数だな。
「みんな聞いてくれ。あっと、マーク達は別に聞かなくて大丈夫かな? 飯食っててくれ。ファスティ領主も大丈夫です。よし、ジーン一家とアラン達とシェフィー達はこのあと買い物に行くのでついてくるように」
リディア、エリオス、アラン、セレナはよくわからないのか、首を傾げている。
「服や食器や必要物品を買うぞ!」
俺がそう言うと、シェフィーが聞いてくる。
「買い物の荷物持ちですか?」
「違う! お前達の物を買いに行くんだ! せっかく住む場所ができたのだから、新生活に合う物を買うんだ。あと、子供達の食器類は木にしようと思うが……」
「それでいいんじゃないかしら」
ジーンが答えた。
子供達も「自分の」が買ってもらえるとあってテンションが高くなる。
ファスティ領主が尋ねてくる。
「ノート殿、それは君のアレ(財布)だからいいと思うけど、そのあとはどうするの?」
「そこは俺が……」
俺が稼げばいいしなと、その辺はいろいろ規格外だから濁しておくかと思ったが、ファスティ領主が口を挟んでくる。
マークが相変わらず何か言いたそうだったが、俺は「説明する前に食事の準備をさせてくれ」と言って調理場に向かった。
実際問題、チビッ子従魔達と、アランとセレナはかなり腹を空かせているようだったしな。
時間をかけるわけにもいかないし、仕方ない、またもや量産した料理を出すとしようか。
シチューとパンとステーキとサラダにして、飲み物は子供達には果物を搾って冷やした物にして、俺達はワインにしておこう。
あとは冷やした水でいいだろう。
大きなタライに水を張ってそれに氷を入れ、飲み物の瓶などをそこに移す。それからそれごとアイテムボックスに入れて、食堂に戻った。
配膳して、待ちきれなそうなチビッ子達のために、さっさと食前の挨拶をする。
よし、食べ始めよう。
食事中に、バイロンがマークに何やら話している。
おそらくあの女性の話をしてくれているのだろうと思って、その会話には加わらずにいた。
子供達の食事量を注意して見ていると、どうやら食欲はあるようで安心した。
ちなみに、ヴォルフとアクアとライはおかわりした。
それなりにゆっくりとした食事が終わり、アランとセレナがうつらうつらし始めた。
部屋でゆっくり休むようにと言うと、二人は反論するように何か話してきた。が、二人とも言葉が意味を成していないな。
あとで時間を取ってしっかり話を聞くから今日は休むようにと言うと、アランは妹のセレナを連れて部屋に戻っていった。
……明日、起きたらまたいたりしないだろうな?
というのも、前に俺のベッドに入り込んでた、というのがあったからな。
別に嫌なわけではないんだが、ヴォルフによく頼んでおこう。
さて、マークとの話はバイロンが中に入ってくれたので、それなりに短時間で終わることができた。
マークにはいらぬ苦労をさせてしまったが、そこはなんとか満足してもらえるような礼を用意しておこう。
「ファスティ領主が……」と言われないように、ファスティ領主に話して許可を得ておくことを忘れないようにしないとな。
なんだかんだでそれなりの時間になったし、俺も寝るとしよう。
◇
朝を迎えたらしく、目に光が当たったので目を覚ます。周りを見ると、子供達の乱入はなかったようだ。
ヴォルフに聞いても、まだ部屋で寝ているようだった。
洗面を行って調理場に向かい、朝食作りに勤しむ。
今日の朝は、一度やってみたかったモノを作ろう。
何作るんだって?
そうだな、所謂、ラ○ュタパンだな!
それを少しアレンジした物にしよう。
食パンをそこそこの厚さに切り分け、だいたい五枚切くらいの厚さだな。
それにバターを薄く塗り、レタスを敷いて、焼いたオークのベーコンを載せ、チーズをふりかけ、オーブンで焼く。
焼けたトーストの上に目玉焼きを載せていき、完成!
できた物からアイテムボックスに入れて、簡単なスープも作って収納して食堂に向かった。
「飯できたぞ~」
そう声をかけると、みんな、ぞろぞろ食堂に入ってきた。
が、最後に入ってきた人物を見て声をかける。
「大丈夫なのか? 無理に起きてこなくても、部屋に持っていくつもりだったんだがな」
「あなたですか? 倒れている私を助けてくれたのは……」
そう、俺が救出した女性だ。ようやく目を覚ましたらしい。
「そうなるな。そこのホーンラビットに案内された先が、お前のもとだったからな」
俺がそう言って視線で、女性に寄り添うホーンラビットに視線を送ると、女性が思い出したかのように声を上げる。
「あっ! すみません」
「な、何がだ?」
「名前、言っていませんでしたよね。私の名前は、シェフィーと言います。このたびは助けていただきありがとうございます」
大げさに頭を下げるシェフィー。
「ああ、礼は受け取るが、俺達は今から朝食なんだが?」
「あっ! す、すみません。す、すぐに出ますから!」
「いや、そうじゃなくてな? 腹減っていないか? 食えそうなら食うか? それともこれが重そうと思うなら、ポトフもあるぞ?」
俺がそう提案すると、シェフィーは首を大きく横に振る。
「そ、そこまでしていただくわけには……」
「気にしなくていい。そこで、おろおろされるほうが食欲が減るから、食っていくといい。話はそれからにしよう」
俺がいじわるな感じで言うと、シェフィーは泣きそうな顔をする。
「……すみません。迷惑をかけて、さらに食事をいただくとか……」
「まあいい、それで? 食べられそうか?」
「えっと、すみません、このパンは少し今は自信がありませんので、他のをお願いできればと……」
「なら、このポトフとこのパンを食べたらいい。ただし、無理せずに食える量にしておけよ?」
俺がそう伝えると、シェフィーは礼を言った。
ゆっくりと食事をしだすシェフィー。
足元には、相変わらずホーンラビットがいたので、とりあえず、この世界の人参であるキャロを見せてみた。
なんでって? 兎の好物と言ったら人参だろう? だからこの世界では、ホーンラビットと言ったらキャロだと思ったんだ。
ホーンラビットはおそるおそるといった感じでキャロの匂いを嗅ぐと、大丈夫と思ったらしく、ゆっくりと食べ始めた。
さて、全員食べ始めたことだし、俺も食うとするか。
朝食を食べながら、いつもの雑談兼予定確認をしていると、シェフィーがおずおずと声をかけてきた。
「……あの」
「なんだ?」
「一つ気になってることがあるのですけど……」
「気になること? あの場に何か忘れてきていたとかか?」
シェフィーが首を横に振って告げる。
「い、いえ、そうではなくてですね。えっと、私の記憶では、サーペントに咬まれて毒に侵されたと思うのですけど」
「ああ、そうだな。なんの毒かはわからなかったが、毒状態であったのは間違いなく、そのうえHPやMPの状態からして良くないと判断したから、高品質ポーションと高品質マジックポーションと高品質解毒ポーションを使用して、さらにヒール系の魔法も使ったんだ。それで、そのまま王都に連れ帰ってきたんだが……ん? もしかしてシェフィーは王都ではない別の所から来ていたか?」
俺が問うとシェフィーは否定する。
「いえいえ、私は王都を拠点にし始めたところなので大丈夫です……いや、えっ!? ちょっと待ってください。高品質ポーションを使用したって言いませんでした!?」
「ああ、そう言ったが?」
驚くような、泣くような、その二つの反応を混ぜたような複雑な顔をしながらシェフィーはポツリと言う。
「……どうしよう……命が助かったのは嬉しいけど、そんな高級品を使用したなんて、ポーション代すら返せないかも」
それは、わずかにしか聞き取れない小さな声だった。
だが、俺には聞こえた。
「まあ、ポーションについては気にすんな。と言っても、この世界の常識を考えると、気にしてしまいそうだな。マーク、バイロン、この場合どうしたらいいと思う?」
マークは付き合いが長くなっただけあって遠慮もなく言う。
「どうせ決めているんだろう? だったらそれをすればいいんじゃないか?」
マークの奴、ラピ○タパンに夢中で、俺の話はあまり聞いてない感じだな。だが、このくらいの軽さのほうがある意味正解だな。
対してバイロンは俺に慣れていないからか、慎重な意見を言ってくる。
「ポーション費用はいただくか、もしくは、それに見合う労働を提供してもらうのがよろしいのでは……」
バイロンに、マークは生温かい視線を送る。
なんだその、「俺もそう思っていた時期がありました」的な目は! しかも、俺を非常識だと言いたげな視線も感じる!
いや、自分でも思うところがあるから、言い返せないじゃないか!
悔しがっていると、シェフィーが不安な顔をしていた。
「マークの意見もバイロンの意見もその通りではあるな。じゃあ、俺の意見を述べるとしよう」
「は、はい」
返事をして背筋を伸ばすシェフィー。
「シェフィー」
「は、はい」
そして、本題の質問をぶつける。
「今後どうするつもりだったのか、聞かせてくれないか? 冒険者としての行動でもいいし、シェフィー自身がどうするつもりだったのかでもいいんだ」
「えっ? えっと、私はここで、依頼をこなしつつ、実力なり装備なり、知識や金銭を整えてどこかのパーティーに入るなり、作るなりしたうえで安定した生活を、と思ってました。けど……」
言いにくそうにするシェフィー。
代わりに俺が言う。
「その矢先に、サーペントの毒を受けてしまって、高級品を使って命を救われてしまった、か。その対価も払える状況じゃないのに」
「い、いえ、助かったのは幸運です」
「シェフィーは従魔術師だよな?」
「えっと、正確には魔術師がメインになります。従魔術の適性は低いので、そこまでの魔物をテイムできなかったんです。この子フィルっていうのですけど、ホーンラビットしか成功しませんでした」
ん? テイマースキルが低い? スキルレベルはそれなりになってなかったか?
改めて【鑑定】で見てみたが、従魔術は6あった。
俺は、シェフィーに問う。
「なぁ、シェフィー?」
「はい、なんでしょうか?」
「そのホーンラビット以外に、これまでシェフィーがテイムしようとした魔物を一応教えてくれないか?」
「えっ? えーっと、スライムと、グレーウルフと、ビーグリズリーと……」
なるほど、従魔術が6あれば、テイムできない魔物ではないな。
ということはつまり……
「なあ、その魔物が単独時にテイムしようとしたか?」
「いえ、複数体いるときでしたけど?」
当たり前のように答えるシェフィー。
こりゃ何もわかってないな、と俺は話す。
「……シェフィー、それたぶん、テイムの術自体が失敗しているぞ? なんでかって? 答えは簡単だ。シェフィー自身が動き回って術に意識を集中してなかったんじゃないか? つまりな、複数体の魔物をターゲットにしてたんだよ。基本的にテイムは一個体にするものだから、複数体同時展開は無理だろう?」
まあ、複数体であっても、たぶん俺ならいけるけどな。
「そ、そうですね。フィルのときはこの子だけでしたから。ってことは……それじゃあ私、他の子もテイムできるんですか?」
「その可能性は高いと思うぞ」
シェフィーは目を輝かせる。
「あ、あの! 図々しいお願いだと思いますが、従魔にしたい子がいるんです。……手伝ってもらえませんか!?」
いきなり手伝えとは確かに図々しい気もするが、まあいいだろう。
「まあ、いいが。その話はあとでしよう。それよりもだいぶ脱線したので、俺がしたかった話に、話を戻そう」
そうして、俺はシェフィーに持ちかけようとしていた条件を告げる。
「ポーションの代金とかに関して俺は別に構わないんだ。だがな、パーティーでもないシェフィーに、俺が高級な物を無償提供したとなるとギルドはいい顔はしないだろうし、俺の所に『無償提供しろ!』と言いに来る奴らがいないとも限らない。なのでな、ここからは提案なんだが、衣食住のうち食と住は提供するので俺に雇われないか? 仮のパーティーでいいからさ。俺の家の、まあ、護衛みたいなもんだな。少しだけ試してみて、合わなかったらすぐに辞めてもいいし、居心地がいいならそのまま居着いてもいいぞ?」
シェフィーが困惑しつつ、おそるおそる口を開く。
「……私にとっては、かなり破格な待遇のような気がします。だけど、私に何をさせようというのですか?」
シェフィーは俺に何かさせられると思っているらしいな。別にそんなつもりは何もないのだが、濁しておく。
「その辺は後日詳しく話すから今は気にしなくてもいい」
すると、会話を聞いていたマークが首を横に振っていた。
一方バイロンは、ファスティ領主への報告をどうしようか頭を悩ませているようだった。
まあ、本音を言えば、そろそろ単独じゃなくパーティーとか作ってみたいと思った。
それだけの理由なんだけどな。
3 ついに拠点確保
話が終わり、食事も終わったところで、俺はリディアの家に向かう。
借家にいる人達はというと、子供達は勉強、シェフィーはマークに書類を渡され、記入していた。なんかの手続きがあるのかな。
リディア宅に着き、扉をノックして中に入れてもらう。
お茶と茶菓子は俺のほうで用意した。準備が終わり、テーブルについたところでジーンがやって来る。
「それで、今日はどうしたのかしら?」
「あー、新しい家にはいつでも移動できるようになっているがどうする? ジーンの健康状態的に移動可能なら、このあとファスティ領主に話をして契約の見届け人? になってもらうために声をかけるが?」
「そういえば、あなたのスキルを公言しない、みたいな契約があったわね。そうね、自分では健康状態がどうなっているかわからないのだけど、私は移動可なのかしら?」
ジーンを【鑑定】で確認すると、「可」となっていた。
そのことを伝えると、ジーンは荷物はまとめているからいつでも良いとのことだった。
俺は急ぎ借家に戻り、子守りをマークに頼んで、バイロンを連れてファスティ領主邸に向かう。
ファスティ領主に契約の話をすると、都合が良いことに今は手が空いてるのですぐに引っ越しを行おうとなった。
家の場所を聞き、バイロンを連れて借家に戻り、借家のみんなに引っ越しの話をすると、全員が荷物をまとめだした。
それはいいのだが、シェフィーまで荷物の整理をしている。
今日目覚めて間もないのに、まとめるほど荷物があるのだろうか?
そこはもう考えないようにして、俺は従魔達とリディア宅に再度向かい、荷物を片っ端からアイテムボックスに仕舞っていく。
忘れ物がないか確認して、ジーンとファスティ領主を連れて、新居へ向かうことにした。
ここが、王都での俺の新拠点となる家だ。
ファスティ領主から、例の契約の説明を受ける。
別にここでやる必要もないと思うんだが、拠点で同居することも契約に含まれているためか、ここで交わす必要があるらしい。
俺もジーンも双方ともに問題がなかったのでサインを三部書き、一枚は俺が、一枚はファスティ領主が、一枚はジーンが持った。
ファスティ領主に今朝の話、つまりシェフィーのことをそれとなく確認すると、バイロンから話がいっていたらしく、再度契約書類を用意しているとのこと。
あとは、そうだな……やることが多いな。
俺は再び借家に舞い戻った。
借家では、全員が荷物をまとめて待っていた。
各部屋を見て回って、忘れ物がないことを確認する。
そして問題はなかったので借家の鍵を閉めて、みんなで新拠点に向かうことにした。
◇
ようやく、新拠点にみんなを集められたな。
初めて顔を合わせる人達同士で簡単に挨拶を交わしてもらう。バイロンとマークにこの場を任せておこうかな。
俺はファスティ領主に、シェフィー、アラン、セレナを紹介する。
シェフィーとは念のため、いつもの守秘に関する契約をするとのことで、その場で再度書類にサインを行った。
このあたりで昼になったので、作り置きを出した。
昼食を食べつつ、みんなで話をする。ファスティ領主、カインズ、アンディもいるのでそれなりの人数だな。
「みんな聞いてくれ。あっと、マーク達は別に聞かなくて大丈夫かな? 飯食っててくれ。ファスティ領主も大丈夫です。よし、ジーン一家とアラン達とシェフィー達はこのあと買い物に行くのでついてくるように」
リディア、エリオス、アラン、セレナはよくわからないのか、首を傾げている。
「服や食器や必要物品を買うぞ!」
俺がそう言うと、シェフィーが聞いてくる。
「買い物の荷物持ちですか?」
「違う! お前達の物を買いに行くんだ! せっかく住む場所ができたのだから、新生活に合う物を買うんだ。あと、子供達の食器類は木にしようと思うが……」
「それでいいんじゃないかしら」
ジーンが答えた。
子供達も「自分の」が買ってもらえるとあってテンションが高くなる。
ファスティ領主が尋ねてくる。
「ノート殿、それは君のアレ(財布)だからいいと思うけど、そのあとはどうするの?」
「そこは俺が……」
俺が稼げばいいしなと、その辺はいろいろ規格外だから濁しておくかと思ったが、ファスティ領主が口を挟んでくる。
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第二の『社会人』人生を送るため、超資格重視社会で手に職付けようと奮闘する、自称『どこにでもいる』社会人のお話。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!!
2巻2月9日電子版解禁です!!
紙は9日に配送開始、12日発売!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
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皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
