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結奈&晴人編
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「めっちゃすごい!本当に、私の描いたイラストが表紙になってる!」
あれからすぐに家に上がり込んできた結奈は、本を見てキラキラと目を輝かせてはしゃいだ。
「うん。こんなに素敵な表紙の本が作れたのなんて初めてで、僕もめっちゃ嬉しい!」
晴人もそれを手に取ってにっこりと笑っていて……しかし、夜空に瞬く星のような輝きを放つ彼女の瞳を見た彼の胸の内では、ドクン、ドクンと心臓が踊っていた。
目の前にいるのはいつも通りの結奈で、ほっとする気持ちもあった。でも、あの日のこと……自分が唇を重ねようとしてしまったあの日のことを彼女はどう思っているのだろう?
気になって仕方がなかたけれど……口に出す勇気がない彼には、いつも通りに結奈と接するのが精一杯だった。
「それで、イベントはもう、来週だよね? それまでの準備は?」
「えっ、準備……また来てくれるの?」
晴人は驚いたように目を丸くした。だって、三日前……あんなことをしてしまって、もう嫌われたんだと思っていた。
しかし、そんな彼を見た結奈は頬を膨らませた。
「あー、何、その言い方? まさか、私が途中で投げ出すとでも思ってたの? もちろん、即売会まで付き合わせてもらうわよ」
それは、あの日にあったことなんてまるで覚えていないような反応で……あれは、夢だったのだろうか。晴人はそんな気がしてしまうほどだった。
「即売会だし、広告とかも大事よね。ポスターのイラストとか、私、描いてあげる。それに、本もこのまま売るのもどうかと思うし、一つ一つラッピングした方がいいわよね」
彼が指示する間もなく、結奈は一人で盛り上がっている。
晴人は今まで幾度となくイベントに参加してはいたけれど、一人でそこまで凝ったことはなくて。来週のイベントは、自分の出品は今までになく手の込んだものになりそうだ……そう、思った。
「それで……」
結奈は頬を染めて、ニッと目を細めた。
「この五作。一冊ずつ、私にもちょうだい」
「えっ?」
「だって、私の描いたイラストが表紙の本ができたって……めっちゃ、感激でさ。宝物にしたいんだ」
晴人にとって、それは願ってもないことだった。寧ろ、自分の書いた小説が結奈の描いた魅力的なイラストに釣り合う内容かどうか、不安なくらいで……自分が頭を下げてでも、二人で作り上げたこの宝物を貰って欲しいくらいだったのだ。
「も……もちろん! ぜふぃ!」
力みすぎて若干、声が裏返って顔がカァッと赤くなる。そんな彼を見て、結奈はケタケタと笑い出した。
「あはは! 何よ、ぜふぃって! やっぱりあんた、いつ会っても面白いわね!」
そう言ってお腹を抱える彼女には、あの日のツラそうな泣き顔の面影はなくて……その眩しく輝く笑顔を見つめる晴人は、胸にじんわりと温かいものが染みこんでいくのを感じたのだった。
あれからすぐに家に上がり込んできた結奈は、本を見てキラキラと目を輝かせてはしゃいだ。
「うん。こんなに素敵な表紙の本が作れたのなんて初めてで、僕もめっちゃ嬉しい!」
晴人もそれを手に取ってにっこりと笑っていて……しかし、夜空に瞬く星のような輝きを放つ彼女の瞳を見た彼の胸の内では、ドクン、ドクンと心臓が踊っていた。
目の前にいるのはいつも通りの結奈で、ほっとする気持ちもあった。でも、あの日のこと……自分が唇を重ねようとしてしまったあの日のことを彼女はどう思っているのだろう?
気になって仕方がなかたけれど……口に出す勇気がない彼には、いつも通りに結奈と接するのが精一杯だった。
「それで、イベントはもう、来週だよね? それまでの準備は?」
「えっ、準備……また来てくれるの?」
晴人は驚いたように目を丸くした。だって、三日前……あんなことをしてしまって、もう嫌われたんだと思っていた。
しかし、そんな彼を見た結奈は頬を膨らませた。
「あー、何、その言い方? まさか、私が途中で投げ出すとでも思ってたの? もちろん、即売会まで付き合わせてもらうわよ」
それは、あの日にあったことなんてまるで覚えていないような反応で……あれは、夢だったのだろうか。晴人はそんな気がしてしまうほどだった。
「即売会だし、広告とかも大事よね。ポスターのイラストとか、私、描いてあげる。それに、本もこのまま売るのもどうかと思うし、一つ一つラッピングした方がいいわよね」
彼が指示する間もなく、結奈は一人で盛り上がっている。
晴人は今まで幾度となくイベントに参加してはいたけれど、一人でそこまで凝ったことはなくて。来週のイベントは、自分の出品は今までになく手の込んだものになりそうだ……そう、思った。
「それで……」
結奈は頬を染めて、ニッと目を細めた。
「この五作。一冊ずつ、私にもちょうだい」
「えっ?」
「だって、私の描いたイラストが表紙の本ができたって……めっちゃ、感激でさ。宝物にしたいんだ」
晴人にとって、それは願ってもないことだった。寧ろ、自分の書いた小説が結奈の描いた魅力的なイラストに釣り合う内容かどうか、不安なくらいで……自分が頭を下げてでも、二人で作り上げたこの宝物を貰って欲しいくらいだったのだ。
「も……もちろん! ぜふぃ!」
力みすぎて若干、声が裏返って顔がカァッと赤くなる。そんな彼を見て、結奈はケタケタと笑い出した。
「あはは! 何よ、ぜふぃって! やっぱりあんた、いつ会っても面白いわね!」
そう言ってお腹を抱える彼女には、あの日のツラそうな泣き顔の面影はなくて……その眩しく輝く笑顔を見つめる晴人は、胸にじんわりと温かいものが染みこんでいくのを感じたのだった。
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