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その夏の終わり。
「詩音。ほら、お誕生日プレゼントじゃよ」
八月三十一日が誕生日の私に、おじいちゃんが一つの大きな瓶をくれた。
「え、これ……ハチミツ?」
おじいちゃんは柔らかく微笑んだ。
「目を閉じて、味わってごらん」
おじいちゃんから渡してもらったスプーンでハチミツを一すくいすくって口の中に入れ、私はすっと目を閉じた。
「すごい……」
私の目の前には、『その夏』の風景……まさに、私の描いた絵の中の風景が広がった。
青い空。
少しずつ伸びる向日葵。
色とりどりの花にとまるミツバチたち……。
そのハチミツには、それらがぎゅっと凝縮されていたのだ。
「おじいちゃん、これは……」
目を開けて見つめると、おじいちゃんは目尻に皺を寄せ、白い歯を見せた。
「ミツバチたちはな、毎日、せっせと働いた。詩音の描く絵を見て励まされながらな。そして、詩音の絵が完成するとともに、今年のミツバチたちのお仕事は終わった。じゃから、ミツバチたちから、詩音にとっておきのプレゼント……詩音の絵の世界をぎゅっと詰め込んだハチミツをプレゼントしてもらったんじゃ」
「素敵……」
私は自分の絵とハチミツをうっとりと見つめた。
私はそれから毎年、夏になると毎日おじいちゃんの家へ行って絵を描いた。
毎年、少しずつ違う夏。
私のお誕生日にミツバチたちがプレゼントしてくれるハチミツは、私の描く絵……その風景の中に、私を誘い込んでくれたのだ。
そして、私はおじいちゃんに教わりながらミツバチの飼い方も少しずつ学んでいった。
徐々に学校にも慣れて友達もできたが、それでもミツバチたちは私にとってかけがえのない親友になっていたのだった。
「詩音。ほら、お誕生日プレゼントじゃよ」
八月三十一日が誕生日の私に、おじいちゃんが一つの大きな瓶をくれた。
「え、これ……ハチミツ?」
おじいちゃんは柔らかく微笑んだ。
「目を閉じて、味わってごらん」
おじいちゃんから渡してもらったスプーンでハチミツを一すくいすくって口の中に入れ、私はすっと目を閉じた。
「すごい……」
私の目の前には、『その夏』の風景……まさに、私の描いた絵の中の風景が広がった。
青い空。
少しずつ伸びる向日葵。
色とりどりの花にとまるミツバチたち……。
そのハチミツには、それらがぎゅっと凝縮されていたのだ。
「おじいちゃん、これは……」
目を開けて見つめると、おじいちゃんは目尻に皺を寄せ、白い歯を見せた。
「ミツバチたちはな、毎日、せっせと働いた。詩音の描く絵を見て励まされながらな。そして、詩音の絵が完成するとともに、今年のミツバチたちのお仕事は終わった。じゃから、ミツバチたちから、詩音にとっておきのプレゼント……詩音の絵の世界をぎゅっと詰め込んだハチミツをプレゼントしてもらったんじゃ」
「素敵……」
私は自分の絵とハチミツをうっとりと見つめた。
私はそれから毎年、夏になると毎日おじいちゃんの家へ行って絵を描いた。
毎年、少しずつ違う夏。
私のお誕生日にミツバチたちがプレゼントしてくれるハチミツは、私の描く絵……その風景の中に、私を誘い込んでくれたのだ。
そして、私はおじいちゃんに教わりながらミツバチの飼い方も少しずつ学んでいった。
徐々に学校にも慣れて友達もできたが、それでもミツバチたちは私にとってかけがえのない親友になっていたのだった。
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