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「あとがき……かぁ」
僕はあとがきのない小説を前に呟いた。
「あとがきを書くためでなくても……僕はこれまで、小説を読んだことはあまりなかったかもなぁ」
そう……僕は小説を書くのは好きだが、読むのはさほど好きじゃなかった。文芸部だった学生時代にも書くことがほとんどで、読了した本なんて数えるほどしかなかった。
「読んで……見るかな」
僕はまず、有名作家Dの小説から読み始めた。
すると……
「すごい……惹き込まれる!」
その小説には僕にはないもの……表現から溢れ出すDの独特の感性、文章の美しさ……それがあり、僕は一気に読了した。そして、この作品を通じてDが読者に伝えたかったこと……Dの読者へのメッセージが僕の頭の中に明確に浮かんできたのだ。
「書ける……!」
僕は書いた。その作品のあとがきを。Dは敢えてあとがきとして残さなかった、作品を通じて読者に伝えたかった想いを。それは、僕がこの薄っぺらな人生経験を元にしては、決して書けない想いだった。
僕はその日から時間の許す限り、プロ・アマ問わず、あとがきのない作品を残した作家の小説を読んで、そのあとがきを書いた。
作品を通してその作者が伝えたかったこと……それは読んだ途端に明確に頭の中に浮かんでくることもあれば、漠として掴み所のないこともあった。だけれども僕は、作品を読むことで作家特有の考え方、感性、想い……それらに触れることができて。僕は多くの作家の『あとがきだけの物語』を書くに至ったのだ。
僕はあとがきのない小説を前に呟いた。
「あとがきを書くためでなくても……僕はこれまで、小説を読んだことはあまりなかったかもなぁ」
そう……僕は小説を書くのは好きだが、読むのはさほど好きじゃなかった。文芸部だった学生時代にも書くことがほとんどで、読了した本なんて数えるほどしかなかった。
「読んで……見るかな」
僕はまず、有名作家Dの小説から読み始めた。
すると……
「すごい……惹き込まれる!」
その小説には僕にはないもの……表現から溢れ出すDの独特の感性、文章の美しさ……それがあり、僕は一気に読了した。そして、この作品を通じてDが読者に伝えたかったこと……Dの読者へのメッセージが僕の頭の中に明確に浮かんできたのだ。
「書ける……!」
僕は書いた。その作品のあとがきを。Dは敢えてあとがきとして残さなかった、作品を通じて読者に伝えたかった想いを。それは、僕がこの薄っぺらな人生経験を元にしては、決して書けない想いだった。
僕はその日から時間の許す限り、プロ・アマ問わず、あとがきのない作品を残した作家の小説を読んで、そのあとがきを書いた。
作品を通してその作者が伝えたかったこと……それは読んだ途端に明確に頭の中に浮かんでくることもあれば、漠として掴み所のないこともあった。だけれども僕は、作品を読むことで作家特有の考え方、感性、想い……それらに触れることができて。僕は多くの作家の『あとがきだけの物語』を書くに至ったのだ。
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