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エピローグ~Wedding Bell~
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◇
ウェディング・ベルが鳴る。
今日は私と、この世界の誰よりも愛しい人……いちとの結婚式だ。
人型が人間の子供を身籠もるなんて……そして、人間と結婚するだなんて、異例中の異例のことだ。だけれども、いちはこんな私を受け入れてくれて……その優しさが嬉しくって、幸せで堪らない。
私は自分の右……私を気遣って、ゆっくりと歩を進める彼を見た。
もう、私が彼と一緒に過ごせる時間は一年もない。だけれども……私の中にいる、この子。この子は無限の可能性を持っていて……私の全ての希望なんだ。
そう。1と0のあいだには、『無限』の可能性を持った一人の子供がいて。これからもずっと、私の希望を乗せていちと一緒にいることができる。
「近藤 壱。あなたは健やかなる時も病める時もずっと、れいのことを愛すると誓いますか」
「誓います」
神父の言葉に少し緊張した様子のいちはしかし、はっきりと誓いの言葉を口に出して。そんな彼を見て、私の顔も綻んだ。
「近藤 れい。あなたは健やかなる時も病める時もずっと……壱のことを愛すると誓いますか」
私はそっと、目を閉じた。蘇るのは、全ての記憶……私が『初めて』彼の家に来て、ぎこちなくて。時には喧嘩もして、だけれども深く愛し合って……そんな、彼と共に過ごした美しい記憶。
その記憶とともに私は目を開けて……
「誓います」
そっと、囁くように彼に誓った。
いちはそんな私のベールをそっと開けてくれて、その優しい唇を私のと重ねて……私達は、この世界で一番幸せなキスを交わしたのだった。
ウェディング・ベルが鳴る。
今日は私と、この世界の誰よりも愛しい人……いちとの結婚式だ。
人型が人間の子供を身籠もるなんて……そして、人間と結婚するだなんて、異例中の異例のことだ。だけれども、いちはこんな私を受け入れてくれて……その優しさが嬉しくって、幸せで堪らない。
私は自分の右……私を気遣って、ゆっくりと歩を進める彼を見た。
もう、私が彼と一緒に過ごせる時間は一年もない。だけれども……私の中にいる、この子。この子は無限の可能性を持っていて……私の全ての希望なんだ。
そう。1と0のあいだには、『無限』の可能性を持った一人の子供がいて。これからもずっと、私の希望を乗せていちと一緒にいることができる。
「近藤 壱。あなたは健やかなる時も病める時もずっと、れいのことを愛すると誓いますか」
「誓います」
神父の言葉に少し緊張した様子のいちはしかし、はっきりと誓いの言葉を口に出して。そんな彼を見て、私の顔も綻んだ。
「近藤 れい。あなたは健やかなる時も病める時もずっと……壱のことを愛すると誓いますか」
私はそっと、目を閉じた。蘇るのは、全ての記憶……私が『初めて』彼の家に来て、ぎこちなくて。時には喧嘩もして、だけれども深く愛し合って……そんな、彼と共に過ごした美しい記憶。
その記憶とともに私は目を開けて……
「誓います」
そっと、囁くように彼に誓った。
いちはそんな私のベールをそっと開けてくれて、その優しい唇を私のと重ねて……私達は、この世界で一番幸せなキスを交わしたのだった。
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いちとれい、互いに惹かれ合う様が、切なくも とても温かかったです。
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『1と0のあいだに』秘められた無限の可能性。希望あるラストが印象的でした。
村崎けい子様
お読み下さり、素敵な感想を下さいましてありがとうございます!
れいにとっては、一分一秒がかけがえのないもので、これからの二人の時間を本当に大切に過ごすのでしょう。希望の持てるラストにできて、よかったです(^^)