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第四章 王都防衛戦
129.Aランク
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ひとしきり泣いたアリスはようやく落ち着いたようだ。……ちなみに、アリスが泣いている時に周りの通行人は何事かとちらちら見ていたがアリスがただひたすらに謝り、フルームが宥めていた為、もうトラブルではないのだろうと声をかけてくる人はいなかった。
落ち着いたアリスはようやくエイシェルとフラムに向き直り取り乱したことを謝る。
蚊帳の外だった2人はなんのことか分からなかったがアリスもフルームも教えるつもりは無さそうであった為、腑に落ちないが諦めて4人で歩き始めるのだった。
「さて、どこへ行こうか?やっぱり冒険者ギルドか?」
エイシェルが場の空気を変えようと率先して話を振る。するとフラムが話に乗ってきた。
「そうね。さっきお城にいたからまだアイトネさんは帰って来てないだろうし、報酬もまだ受け取れないと思うけど……もともとあの道具屋を探すのが目的だったものね。ついでに王都はどんな依頼があるのかも気になるし」
気になるのは本心だった。昔から王都には馴染みがあったが冒険者としては来たことがない。カスースの町で依頼を達成してきたフラムだが新しい町、それも大都市である王都の依頼がどんなものか気になったのだ。そして、それは他の3人も例外ではない。フラムの一言で乗り気になったアリスとフルームを連れて冒険者ギルドへと向かうのであった。
「朝だからか、やっぱり人が多いな」
冒険者ギルドへ到着するとエイシェルの言う通り人が多くいた。ちょうど朝の準備が終わり依頼を受注するにはちょうど良い時間であった為人が多いのも納得である。
「これならステラもきてるかもしれないわね……。ねぇ、受付の人にステラがきたら言伝してもらうようにお願いしてみない?」
「いい考えだと思うけどなんて伝えるの?」
「うーん……わたし達のところに来て?」
「無茶振りがすごいな……せめている場所を伝えないとだけど……まだ泊まる宿もきめてないからな」
いつ来るかもわからないステラを探すより、必ず通る受付に言伝を頼む方が確実である。問題はどのような内容にするかだが、城から真っ先に冒険者ギルドへ向かった4人はまだ今日泊まる宿すら確保できていない。宿が決まればどこに来てくれと伝えることもできるが、今はまだそれができなかった。
「じゃあ、宿を取ってからまた言伝にこよう?どうせ依頼を受けてくるんなら帰ってくるの夕方でしょ。……今は依頼見てみない?ちょっと気になるのよね。みんな依頼を受けちゃうから依頼書がどんどん剥がされてる」
「早い者勝ちだもんね。カスース町だとこんなに人いないからじっくり見れるのに……」
「どんな依頼があったのかも分からなくなるのは困るわね。見に行きましょう?」
朝だからまだたくさんの依頼書があるがこのペースだと昼前にはすかすかになってしまうだろう。それ程にどんどん依頼書が剥がされている。折角朝来れたのにこのまま帰るのは勿体ない。そう考えた4人は急いで掲示板を見に行くのだった。
掲示板はいくつか区切られていた。詳しく見てみると……
Bランク依頼
Cランク依頼(討伐)
Cランク依頼(採集)
Cランク依頼(その他)
Dランク依頼(討伐)
Dランク依頼(採集)
Dランク依頼(その他)
Eランク依頼
と、わけられている。CランクとDランクの掲示板が種類で分けられているのはそれだけそのランクの依頼があるということだ。Cランクの条件にひとりで複数の魔物を討伐できることとある。実際はそれ相当の実力があるとギルドが判断できればランクを上げられる。その為、パーティを組んで活動している冒険者でもCランクになることができ、Dランクに次いで数が多い。Dランクは依頼件数を20件こなせば自然と上がれる為、一番数が多いのは言うまでもない。
逆にBランクとEランクは冒険者の数が少ないのと、そもそも依頼自体少ない為掲示板もそれぞれ一つにまとめられている。
エイシェル達4人はAランクになった為Aランクの依頼を見たいところではあったが掲示板に肝心のAランクのスペースはなかった。
「あれ……?Aランクの依頼書を貼る場所がない?わたし達依頼受けられないの?」
折角確認しにきたのにそもそも依頼の場所すらないとアリスが不思議がる。その様子を見てたエイシェルは少し考えた後結論に達した。
「……そうか、Aランク冒険者は限られてるから張り出してもしょうがないんだ」
「なるほどね。この街にいるAランク冒険者はパパとルードスさんくらいだもんね。依頼があれば直接依頼するよね」
「そうなると、今後、私達のところにも直接依頼が来るって考えた方がいいわね」
掲示板を見て納得する4人。そもそも人が限られているのだから依頼書を貼るだけスペースの無駄であろう。エイシェル達4人はついさっきAランク冒険者になったばかりだ。そんな状態で依頼などあるはずもない。まずはアイトネが帰ってきてから相談することになりそうだ。
そうなるとしばらくはBランク以下の依頼をすることになる。4人が依頼を見てみると様々なものがあった。
Bランクの依頼は数が少なくほとんどが魔物複数体の討伐依頼であった。そのひとつひとつの依頼は報酬が高いが難易度も高い。ワイバーンの群れ撲滅なんて依頼があるが現状何匹いるか分からないと書かれている。……ワイバーンというだけでも難易度は上がるのにそれが何匹いるか分からないのだ。そんな状態の依頼を受ける側としては危険極まりない為Bランクの依頼となったのだろう。
対してCランクの依頼はウルフの群れ討伐や隣街への護衛依頼。森の奥深くに生えるキノコ収集など多岐に渡る。
Dランクの依頼もCランクに似たものになっていた。エイシェルとアリスはDランクをすっ飛ばしてCランクになった為わからなかったが、Dランクの依頼はEランク同様に条件付きのものが多くみられる。必ず複数人で受けるとか森の入り口付近で採集せよなど安全面に考慮したものばかりであった。
依頼を確認したものの特にこれといって受けようと思えるものがない。王都の依頼はどんなものか確認したかったのと、あわよくばAランクの依頼を受けられればと考えていたくらいであった為無理をして依頼を受けることはなかった。そもそもクラーケンの討伐報酬で十分すぎるほどお金はある。急いで依頼を受けなくても生活には困らないのだ。
「案外カスースにいる時と依頼の内容はあまり変わらないのね。……ワイバーンの群れ撲滅なんて恐ろしいものもあるけど……Bランクの依頼にしては難易度高すぎない?わたしできる気がしないんだけど……」
「でも、普通のワイバーンは火を吐かないんだろ?それならそんなに無茶な依頼じゃないんじゃないか?」
「エイシェルの感覚がおかしくなってる……。もし火を吐いてたあれが群れたら絶望だよね。絶対Bランク依頼でおさまらないと思うし。……難易度が高そうなのはそれくらいで後はほとんどカスースと同じかー」
「違いとして定期依頼の数は圧倒的にこっちの方が多いけどね。やっぱり王都を拠点に活動する冒険者が多いってことかしら」
4人が感想を述べる。多少難易度の違いはあれど、カスースの冒険者ギルドの依頼と比べても定期依頼の数以外に大きな差はないようだった。
ひと通り依頼を確認して満足した4人は次にどうするか考える。宿を取って言伝してもらうにも時間が早い。かといって依頼を受ける気にもなれない。4人が掲示板前で唸っているとアリスがなにやら閃いた。
「そうだ!ステラが依頼受けている場所を聞いてわたし達が行けばいいんじゃない?」
特にやることもなかった4人はアリスの案を採用することにした。そうと決まれば善は急げである。4人は依頼受付の列へと並ぶのだった。
少し並んでいると順番が回ってくる。そこそこ列が長かったと思ったが受付の数が多いのと、一人ひとりが効率よくまわしているようだ。
「お待たせしました。ご用件をどうぞ」
「ステラって冒険者がここで依頼を受けているらしくて、依頼で向かっている場所を知りたいんですけど」
「申し訳ございません。他の冒険者の情報はお伝え出来ない決まりがありまして……」
アリスが受付の人に確認するもどうやらダメらしい。よく考えれば確かにそうだ。見ず知らずの人に聞かれて答えるのはマナー違反だろう。ヘタをすると事件に繋がりかねない。
「そんなー。どうしてもダメなの?」
そんな事を思いアリスが納得しかけた時、フルームがダメ元で聞いてみる。ちょっとでもヒントが貰えればラッキーくらいに考えていたら予想外の回答が返ってきた。
「……一応、Aランク冒険者からの情報開示請求には例外的に答えられますが、他には例外はありません」
お?これはきたのでは?4人は顔を見合わせる。
「あのー、一応こんな感じなんですけど……」
アリスは控えめに自分のギルドカードを提示する。受付の人が疑問に思いながらカードを受付の水晶玉へかざすと文字が浮かび出てきた。その文字を見た受付の人は目を見開く。
ランク:A
名前:アリス
職業:魔法使い
そこにはまごう事なきランクAの文字が浮かび上がっていた。
「し、失礼しました!Aランク冒険者とはつゆ知らず申し訳ございません!」
「いえ、今朝なったばかりですから……」
何故かものすごく謝られたが結果オーライだろう。近くにいた他の冒険者に聞こえたのかざわざわし始めたが気にしない。いつかはバレることだ。
よく聞いてみるとAランク冒険者は国やギルドからの依頼を受けることがあることからかなり信頼されているらしい。変なことを考えそうな輩はそもそもギルド推薦が必要なBランクにすら上がれない為Aランクの特典の一つとして他冒険者の情報開示請求ができるようだ。
余談だが過去にBランク冒険者を不正に排出していたギルドがあった事もありBランクには情報開示請求の特典は付いていない。
「情報開示請求は誰がどの冒険者のどんな情報を聞いたか記録に残しています。トラブル防止の為ですのでご了承下さい。それで良ければお答えします」
「はい、問題ありません!お願いします!」
アリスは元気よく答えると受付の人からステラの場所を教えてもらえた。どうやら王都西側にある飲食店で害獣駆除の定期依頼を受けているようだ。
ただし、当てが外れたこともあった。定期依頼は都度受付をしなくても良いらしく、報酬を受け取る時以外は冒険者ギルドへ来る必要がないとのこと。つまり今依頼を受けているかは分からないのだ。
どうしようかと考えた4人だったが、他に当てもない為ステラの依頼場所へ向かうことにした。
落ち着いたアリスはようやくエイシェルとフラムに向き直り取り乱したことを謝る。
蚊帳の外だった2人はなんのことか分からなかったがアリスもフルームも教えるつもりは無さそうであった為、腑に落ちないが諦めて4人で歩き始めるのだった。
「さて、どこへ行こうか?やっぱり冒険者ギルドか?」
エイシェルが場の空気を変えようと率先して話を振る。するとフラムが話に乗ってきた。
「そうね。さっきお城にいたからまだアイトネさんは帰って来てないだろうし、報酬もまだ受け取れないと思うけど……もともとあの道具屋を探すのが目的だったものね。ついでに王都はどんな依頼があるのかも気になるし」
気になるのは本心だった。昔から王都には馴染みがあったが冒険者としては来たことがない。カスースの町で依頼を達成してきたフラムだが新しい町、それも大都市である王都の依頼がどんなものか気になったのだ。そして、それは他の3人も例外ではない。フラムの一言で乗り気になったアリスとフルームを連れて冒険者ギルドへと向かうのであった。
「朝だからか、やっぱり人が多いな」
冒険者ギルドへ到着するとエイシェルの言う通り人が多くいた。ちょうど朝の準備が終わり依頼を受注するにはちょうど良い時間であった為人が多いのも納得である。
「これならステラもきてるかもしれないわね……。ねぇ、受付の人にステラがきたら言伝してもらうようにお願いしてみない?」
「いい考えだと思うけどなんて伝えるの?」
「うーん……わたし達のところに来て?」
「無茶振りがすごいな……せめている場所を伝えないとだけど……まだ泊まる宿もきめてないからな」
いつ来るかもわからないステラを探すより、必ず通る受付に言伝を頼む方が確実である。問題はどのような内容にするかだが、城から真っ先に冒険者ギルドへ向かった4人はまだ今日泊まる宿すら確保できていない。宿が決まればどこに来てくれと伝えることもできるが、今はまだそれができなかった。
「じゃあ、宿を取ってからまた言伝にこよう?どうせ依頼を受けてくるんなら帰ってくるの夕方でしょ。……今は依頼見てみない?ちょっと気になるのよね。みんな依頼を受けちゃうから依頼書がどんどん剥がされてる」
「早い者勝ちだもんね。カスース町だとこんなに人いないからじっくり見れるのに……」
「どんな依頼があったのかも分からなくなるのは困るわね。見に行きましょう?」
朝だからまだたくさんの依頼書があるがこのペースだと昼前にはすかすかになってしまうだろう。それ程にどんどん依頼書が剥がされている。折角朝来れたのにこのまま帰るのは勿体ない。そう考えた4人は急いで掲示板を見に行くのだった。
掲示板はいくつか区切られていた。詳しく見てみると……
Bランク依頼
Cランク依頼(討伐)
Cランク依頼(採集)
Cランク依頼(その他)
Dランク依頼(討伐)
Dランク依頼(採集)
Dランク依頼(その他)
Eランク依頼
と、わけられている。CランクとDランクの掲示板が種類で分けられているのはそれだけそのランクの依頼があるということだ。Cランクの条件にひとりで複数の魔物を討伐できることとある。実際はそれ相当の実力があるとギルドが判断できればランクを上げられる。その為、パーティを組んで活動している冒険者でもCランクになることができ、Dランクに次いで数が多い。Dランクは依頼件数を20件こなせば自然と上がれる為、一番数が多いのは言うまでもない。
逆にBランクとEランクは冒険者の数が少ないのと、そもそも依頼自体少ない為掲示板もそれぞれ一つにまとめられている。
エイシェル達4人はAランクになった為Aランクの依頼を見たいところではあったが掲示板に肝心のAランクのスペースはなかった。
「あれ……?Aランクの依頼書を貼る場所がない?わたし達依頼受けられないの?」
折角確認しにきたのにそもそも依頼の場所すらないとアリスが不思議がる。その様子を見てたエイシェルは少し考えた後結論に達した。
「……そうか、Aランク冒険者は限られてるから張り出してもしょうがないんだ」
「なるほどね。この街にいるAランク冒険者はパパとルードスさんくらいだもんね。依頼があれば直接依頼するよね」
「そうなると、今後、私達のところにも直接依頼が来るって考えた方がいいわね」
掲示板を見て納得する4人。そもそも人が限られているのだから依頼書を貼るだけスペースの無駄であろう。エイシェル達4人はついさっきAランク冒険者になったばかりだ。そんな状態で依頼などあるはずもない。まずはアイトネが帰ってきてから相談することになりそうだ。
そうなるとしばらくはBランク以下の依頼をすることになる。4人が依頼を見てみると様々なものがあった。
Bランクの依頼は数が少なくほとんどが魔物複数体の討伐依頼であった。そのひとつひとつの依頼は報酬が高いが難易度も高い。ワイバーンの群れ撲滅なんて依頼があるが現状何匹いるか分からないと書かれている。……ワイバーンというだけでも難易度は上がるのにそれが何匹いるか分からないのだ。そんな状態の依頼を受ける側としては危険極まりない為Bランクの依頼となったのだろう。
対してCランクの依頼はウルフの群れ討伐や隣街への護衛依頼。森の奥深くに生えるキノコ収集など多岐に渡る。
Dランクの依頼もCランクに似たものになっていた。エイシェルとアリスはDランクをすっ飛ばしてCランクになった為わからなかったが、Dランクの依頼はEランク同様に条件付きのものが多くみられる。必ず複数人で受けるとか森の入り口付近で採集せよなど安全面に考慮したものばかりであった。
依頼を確認したものの特にこれといって受けようと思えるものがない。王都の依頼はどんなものか確認したかったのと、あわよくばAランクの依頼を受けられればと考えていたくらいであった為無理をして依頼を受けることはなかった。そもそもクラーケンの討伐報酬で十分すぎるほどお金はある。急いで依頼を受けなくても生活には困らないのだ。
「案外カスースにいる時と依頼の内容はあまり変わらないのね。……ワイバーンの群れ撲滅なんて恐ろしいものもあるけど……Bランクの依頼にしては難易度高すぎない?わたしできる気がしないんだけど……」
「でも、普通のワイバーンは火を吐かないんだろ?それならそんなに無茶な依頼じゃないんじゃないか?」
「エイシェルの感覚がおかしくなってる……。もし火を吐いてたあれが群れたら絶望だよね。絶対Bランク依頼でおさまらないと思うし。……難易度が高そうなのはそれくらいで後はほとんどカスースと同じかー」
「違いとして定期依頼の数は圧倒的にこっちの方が多いけどね。やっぱり王都を拠点に活動する冒険者が多いってことかしら」
4人が感想を述べる。多少難易度の違いはあれど、カスースの冒険者ギルドの依頼と比べても定期依頼の数以外に大きな差はないようだった。
ひと通り依頼を確認して満足した4人は次にどうするか考える。宿を取って言伝してもらうにも時間が早い。かといって依頼を受ける気にもなれない。4人が掲示板前で唸っているとアリスがなにやら閃いた。
「そうだ!ステラが依頼受けている場所を聞いてわたし達が行けばいいんじゃない?」
特にやることもなかった4人はアリスの案を採用することにした。そうと決まれば善は急げである。4人は依頼受付の列へと並ぶのだった。
少し並んでいると順番が回ってくる。そこそこ列が長かったと思ったが受付の数が多いのと、一人ひとりが効率よくまわしているようだ。
「お待たせしました。ご用件をどうぞ」
「ステラって冒険者がここで依頼を受けているらしくて、依頼で向かっている場所を知りたいんですけど」
「申し訳ございません。他の冒険者の情報はお伝え出来ない決まりがありまして……」
アリスが受付の人に確認するもどうやらダメらしい。よく考えれば確かにそうだ。見ず知らずの人に聞かれて答えるのはマナー違反だろう。ヘタをすると事件に繋がりかねない。
「そんなー。どうしてもダメなの?」
そんな事を思いアリスが納得しかけた時、フルームがダメ元で聞いてみる。ちょっとでもヒントが貰えればラッキーくらいに考えていたら予想外の回答が返ってきた。
「……一応、Aランク冒険者からの情報開示請求には例外的に答えられますが、他には例外はありません」
お?これはきたのでは?4人は顔を見合わせる。
「あのー、一応こんな感じなんですけど……」
アリスは控えめに自分のギルドカードを提示する。受付の人が疑問に思いながらカードを受付の水晶玉へかざすと文字が浮かび出てきた。その文字を見た受付の人は目を見開く。
ランク:A
名前:アリス
職業:魔法使い
そこにはまごう事なきランクAの文字が浮かび上がっていた。
「し、失礼しました!Aランク冒険者とはつゆ知らず申し訳ございません!」
「いえ、今朝なったばかりですから……」
何故かものすごく謝られたが結果オーライだろう。近くにいた他の冒険者に聞こえたのかざわざわし始めたが気にしない。いつかはバレることだ。
よく聞いてみるとAランク冒険者は国やギルドからの依頼を受けることがあることからかなり信頼されているらしい。変なことを考えそうな輩はそもそもギルド推薦が必要なBランクにすら上がれない為Aランクの特典の一つとして他冒険者の情報開示請求ができるようだ。
余談だが過去にBランク冒険者を不正に排出していたギルドがあった事もありBランクには情報開示請求の特典は付いていない。
「情報開示請求は誰がどの冒険者のどんな情報を聞いたか記録に残しています。トラブル防止の為ですのでご了承下さい。それで良ければお答えします」
「はい、問題ありません!お願いします!」
アリスは元気よく答えると受付の人からステラの場所を教えてもらえた。どうやら王都西側にある飲食店で害獣駆除の定期依頼を受けているようだ。
ただし、当てが外れたこともあった。定期依頼は都度受付をしなくても良いらしく、報酬を受け取る時以外は冒険者ギルドへ来る必要がないとのこと。つまり今依頼を受けているかは分からないのだ。
どうしようかと考えた4人だったが、他に当てもない為ステラの依頼場所へ向かうことにした。
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