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第Ⅲ守 遭遇戦闘民族。
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「政略は順調か?」
薄暗い空間。
紫色の炎がゆらゆらと揺れる100段にもなるであろう階段の先、真っ黒なフードを被った人物が階段を登っている人物に話しかけた。
「えぇ……順調でございます。」
その人物はダークエルフのようだった。
階段を登りながらフードの人物にそう言った。
「そうか……次の場所はどこだ?」
「戦闘民族のライガー族の村です。ライガー族の村はもうそこしか残っていません。ダイノーンを向かわせております。あいつくらいの巨体ならすぐに政略可能かと。」
階段を登っているエルフはどこからともなく厚い本を出し、ペラペラとめくった。
「ほう……よろしい、マスニエル。今回はどのような要件でここへ来た?」
エルフが階段を登りきり、フードの男の前へ来た。
「久しぶりに………転生者が現れました。アズル様。」
と、ダークエルフはニヤリと笑い、フードの男に一礼してそう言った。
「なんと……転生者か。クックック……!今度は殺されずに私のもとに来れるといいがな……!」
フードの男は不気味な笑みをフードの中からみせた。
---------------万視点-----------------
「着いた着いた!ここがうちらの村!トグローフ村や!!」
「おお!ついにか!!」
万たちは森を抜け、ついにサーリセルカの故郷の村へと到着した。
「なんか……随分と広い草原にあるんだな。」
サーリセルカの村は万が言った通り、森に囲まれた幅広い草原。しかも森から結構遠い中心にポツポツと家屋が立ち並んでいる。
「ええぇ~……結構歩いたのにまだ歩くの~?」
「大丈夫!大丈夫!さっきと違うて石造りの道やき疲れにくいはずよ!ほら、足元見て!」
サーリセルカが足元を指差す。そこには人に2人分が通れほどの石が敷き詰められた足場が村の方まで続いていた。
「おお!確かにここなら泥沼にハマるとか、罠に掛かるとかは無さそうだな!」
そう言うと、サーリセルカと万は歩き始めた。
「そう言えばなんでサーリちゃんはこっちの世界のサファリパークにいたのさ?」
「えっとね。そっちの世界に旅行しょう思うて、来たがやけんど、この姿じゃ怪しまれるかなって思うて戦闘モードに変化したが。そしたら秀映さんとおんなじような格好した人らぁに捕まってしもうて。気づいたらパーク内におったが。」
「へ~……パーク内での生活はどうだった?」
「そりゃもう最高よ!ご飯は狩りせいでも人間がくれるし、グータラしちゅーのに天敵も来ん!まさに天国!やけんど狭いが難点やったけど……」
「そうなの?じゃあ何でこっちに帰ろうと思ったの?」
そう言うとサーリセルカはうーんと悩み……
「流石に退屈すぎた。」
「あっ、そう。」
「あとオスがちっくとキモかった。」
「虎界隈にもそういうのあるんだ。」
2人が会話してるのうちに村の門へと辿り着いた。
「門……?扉付いてないし周りにも柵がない……鳥居だなこりゃ。」
万が呆れた様子で見ている門は、左右に火を付ける用の松明2本と蹴ったら折れそうな、そんな門であった。
「さてさて……ようこそ!秀映さん!うちの村、トグローフ村へ!!」
そう言うと、サーリセルカは万の前に立った。
「こっからはうちがきちんと案内するき。着いてきてね!」
サーリセルカはそう言うと、万の腕を取り、引っ張った。
「おっと……リードしてくれるのか?かっー!男の俺がリードされちまうとは!!今度デートするときは俺がリードするぜぇ??」
キランと、効果音が付きそうな少々気持ち悪い発言をした万。
「デ、デート?!」
サーリセルカは赤面になり驚きながら万の方へ振り向く。
「冗談w冗談wそんな怒ったような顔をすんなって~!」
「は、はぁ?!冗談?!びっくりした~!もう!そがなのえいき早う来てっ!まったく……」
サーリセルカは少し怒ったようすで万の手を引いて街を歩く。
「ごめん、ごめん!いや~……しかし、なんだか静かすぎやしないか?屋台?みたいなものも出てるけど誰もいなくないか?」
「確かに……門番もおらざったし、みんなあどこ行ったがじゃろう。」
町並みは田舎の村っぽさが出ているが、祭りがあるのだろうか?屋台などが結構出ている。
しかし、今の今まで人影すら無く、万達二人の足音のみが村中に聞こえるだけだった。
「もうすぐ奉納祭やのにみんなあ準備せず何しゆーがじゃろう……まぁ、お母さんに聞いたら分かるでね!着いたよ秀映さん!ここがうちの実家や!」
と、サーリセルカは一軒の家屋を指さした。
その家屋は他の家屋と変わらず、二階建ての木造建築の家となっており、唯一違うところがあるとすれば、扉の前に火縄銃の家紋のようなものが張り付いているところだ。
「へ~ここが。」
「開いちゅーかな……おっ!開いちゅー!ただいま~!お父さん、お母さん!」
サーリセルカが笑顔で扉を開けて家の中に入った……
しかし、サーリセルカの声にだれも答えず、シーンとしていた。
「あれ?おーい!お父さーん?お母さーん?サーリセルカちゃんがもんて来たよー?おらんのー?」
サーリセルカは家中に響くように言うが誰の返事もなかった。
「ロウソク付けっぱなしでどこに行っちゅーがじゃか……秀映さん上がってえいぜよ。」
「うい~。おじゃましまーす。」
中は普通の木造の部屋であった。
目の前には大きな机と4つの椅子。その右脇にはまだ火の粉が残っている暖炉。その上には鍋が吊るされている。奥の方にはキッチンだろうか。ここの空間より一段下にあり、地面が石造り、そして石窯と調理器具などが置かれている。左側には階段があり、あれが2階へ行くための階段であろうと万は悟る。
「じゃあ着替えて来るき、座って待っちょって。」
そう言うとサーリセルカは鼻歌を歌いながら階段を登っていった。
「はーい……ふい~……!歩き疲れたぜ~~~。」
万はドカッとダイニングの椅子に座った。
「しっかし、サーリちゃんのご両親ちょっと不用心過ぎないか~?暖炉の火は不始末だし、卓上のロウソクは消してない。マッチ一本火事の素だぜ~?」
万が火を消そうと手を伸ばすと、蝋の受け皿のところに紙切れがあることに気付く。
「なんだこれ?こんなとこに置いといたら燃えちまうぞ……」
万はその紙を手に取る。その紙は折りたたまれており、手紙になっていることに気付いた。
「手紙?よし。サーリちゃんの代わりに俺が読んでやろー!どれどれ~…………………ッ?!」
万はその手紙を見ると驚きの表情でその手紙を見つめた。
「ふぅ~お風呂気持ちよかった~。あっ。よかったら秀映さんも入―――――」
「お、おい!サーリちゃん!!」
「うわああああ!!な、何よ!!いきなり近づいて来て!!」
万は手紙を見せながら風呂上がりのサーリセルカに近づいた。
「こ、この手紙……!」
「こ、この手紙が何よ……」
二人に緊迫した時間が流る。
「……な、なんて読むんだ?」
「へ?」
万は焦った様子で手紙を指さした。
「た、多分異世界語で書いてあるからわからない……ちょっと音読してちょ。」
と、万はサーリセルカに手紙を渡した。
「言葉は通じるに文字がわからんらぁて不思議ね~……まぁ、読んじゃるわ。」
サーリセルカは手紙を読み始める。
『この手紙を読んでる人へ。最初に忠告します。今すぐ逃げなさい。この村はあともう少しでやつらによって破滅してしまいます。私達はどこか遠いところへ逃げます。どうかご無事で……』
という内容であった。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!!破滅ってどうゆうことだ!?てか逃げるって……お前ら戦闘民族だろ!?何があっても戦うだろ普通!!」
万がそう言う。
しかし、サーリセルカは万の言葉など届いていないかのような絶体絶命の表情。
顔は青ざめて、足は震えていた。
「お、おい?サ、サーリちゃ~ん?」
「く……くるっ!?やつらが……?もう……うちらのところへ……??」
「や、やつら?」
その途端サーリセルカがヘナッとその場で沈んでしまった。
「サ、サーリちゃん?!」
「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう……!」
サーリセルカは体をブルブルと震わせ、目がぐるぐると回ってしまっていた。
「サ、サーリちゃん!!一旦落ち着いて話そう!!ほ、ほら座ろう!!」
と、万はサーリセルカの異常な様子に恐怖を覚えながらもサーリセルカをなんとか立たせ、椅子まで移動させた。
「お、落ち着いた?よし……まずは何がこれから起こるのか聞こうかな?」
落ち込んだ様子のサーリセルカに万は質問する。
「え、えっと……あいつらが来てこの村を破壊しに来る……」
「あいつらって?」
「こ……黒滅騎士団。通称ブラック・ナイトちや……!」
「ブラック・ナイト……それは一体どんな?」
「あ、あいつらは村や街……更には王国まで潰して自分らぁの土地にしようとする第三魔王軍の精鋭隊よ……!」
「村や街を潰す?なんでそんなことを?」
「理由はわからん……けんど魔王は世界征服したいがかも……」
「世界征服?なにそのテンプレート魔王……てか、サーリちゃん達戦闘民族なんでしょ?そんなヤツらボコボコにすればいいじゃん?」
万がそう言うとサーリセルカは表情を変え、机をドンッ!と思いきっり叩いた。
「うちらもそうしたいぜよ!!ほんじゃけんど、戦力差があまりにも……それにもし勝ったとしても知らせを受けた援軍が必ず2日以内に復讐しに来る……!!」
「そ、そうか……悪かったな……」
2人に気まずい時間が流れる。
すると万はよしっ!と言い立ち上がった。
「俺に任せろ!!今めちゃくちゃいい案が浮かんだ!!」
と、親指を自分に突き立てた。
「は、はぁ?」
もちろんサーリセルカは呆れたような顔をする。
「まぁ、そんな心配そうな顔すんなよっ!絶対成功してみせる……!」
万はサーリセルカの両肩に手を置き、覚悟の意を見せつけた。
「政略は順調か?」
薄暗い空間。
紫色の炎がゆらゆらと揺れる100段にもなるであろう階段の先、真っ黒なフードを被った人物が階段を登っている人物に話しかけた。
「えぇ……順調でございます。」
その人物はダークエルフのようだった。
階段を登りながらフードの人物にそう言った。
「そうか……次の場所はどこだ?」
「戦闘民族のライガー族の村です。ライガー族の村はもうそこしか残っていません。ダイノーンを向かわせております。あいつくらいの巨体ならすぐに政略可能かと。」
階段を登っているエルフはどこからともなく厚い本を出し、ペラペラとめくった。
「ほう……よろしい、マスニエル。今回はどのような要件でここへ来た?」
エルフが階段を登りきり、フードの男の前へ来た。
「久しぶりに………転生者が現れました。アズル様。」
と、ダークエルフはニヤリと笑い、フードの男に一礼してそう言った。
「なんと……転生者か。クックック……!今度は殺されずに私のもとに来れるといいがな……!」
フードの男は不気味な笑みをフードの中からみせた。
---------------万視点-----------------
「着いた着いた!ここがうちらの村!トグローフ村や!!」
「おお!ついにか!!」
万たちは森を抜け、ついにサーリセルカの故郷の村へと到着した。
「なんか……随分と広い草原にあるんだな。」
サーリセルカの村は万が言った通り、森に囲まれた幅広い草原。しかも森から結構遠い中心にポツポツと家屋が立ち並んでいる。
「ええぇ~……結構歩いたのにまだ歩くの~?」
「大丈夫!大丈夫!さっきと違うて石造りの道やき疲れにくいはずよ!ほら、足元見て!」
サーリセルカが足元を指差す。そこには人に2人分が通れほどの石が敷き詰められた足場が村の方まで続いていた。
「おお!確かにここなら泥沼にハマるとか、罠に掛かるとかは無さそうだな!」
そう言うと、サーリセルカと万は歩き始めた。
「そう言えばなんでサーリちゃんはこっちの世界のサファリパークにいたのさ?」
「えっとね。そっちの世界に旅行しょう思うて、来たがやけんど、この姿じゃ怪しまれるかなって思うて戦闘モードに変化したが。そしたら秀映さんとおんなじような格好した人らぁに捕まってしもうて。気づいたらパーク内におったが。」
「へ~……パーク内での生活はどうだった?」
「そりゃもう最高よ!ご飯は狩りせいでも人間がくれるし、グータラしちゅーのに天敵も来ん!まさに天国!やけんど狭いが難点やったけど……」
「そうなの?じゃあ何でこっちに帰ろうと思ったの?」
そう言うとサーリセルカはうーんと悩み……
「流石に退屈すぎた。」
「あっ、そう。」
「あとオスがちっくとキモかった。」
「虎界隈にもそういうのあるんだ。」
2人が会話してるのうちに村の門へと辿り着いた。
「門……?扉付いてないし周りにも柵がない……鳥居だなこりゃ。」
万が呆れた様子で見ている門は、左右に火を付ける用の松明2本と蹴ったら折れそうな、そんな門であった。
「さてさて……ようこそ!秀映さん!うちの村、トグローフ村へ!!」
そう言うと、サーリセルカは万の前に立った。
「こっからはうちがきちんと案内するき。着いてきてね!」
サーリセルカはそう言うと、万の腕を取り、引っ張った。
「おっと……リードしてくれるのか?かっー!男の俺がリードされちまうとは!!今度デートするときは俺がリードするぜぇ??」
キランと、効果音が付きそうな少々気持ち悪い発言をした万。
「デ、デート?!」
サーリセルカは赤面になり驚きながら万の方へ振り向く。
「冗談w冗談wそんな怒ったような顔をすんなって~!」
「は、はぁ?!冗談?!びっくりした~!もう!そがなのえいき早う来てっ!まったく……」
サーリセルカは少し怒ったようすで万の手を引いて街を歩く。
「ごめん、ごめん!いや~……しかし、なんだか静かすぎやしないか?屋台?みたいなものも出てるけど誰もいなくないか?」
「確かに……門番もおらざったし、みんなあどこ行ったがじゃろう。」
町並みは田舎の村っぽさが出ているが、祭りがあるのだろうか?屋台などが結構出ている。
しかし、今の今まで人影すら無く、万達二人の足音のみが村中に聞こえるだけだった。
「もうすぐ奉納祭やのにみんなあ準備せず何しゆーがじゃろう……まぁ、お母さんに聞いたら分かるでね!着いたよ秀映さん!ここがうちの実家や!」
と、サーリセルカは一軒の家屋を指さした。
その家屋は他の家屋と変わらず、二階建ての木造建築の家となっており、唯一違うところがあるとすれば、扉の前に火縄銃の家紋のようなものが張り付いているところだ。
「へ~ここが。」
「開いちゅーかな……おっ!開いちゅー!ただいま~!お父さん、お母さん!」
サーリセルカが笑顔で扉を開けて家の中に入った……
しかし、サーリセルカの声にだれも答えず、シーンとしていた。
「あれ?おーい!お父さーん?お母さーん?サーリセルカちゃんがもんて来たよー?おらんのー?」
サーリセルカは家中に響くように言うが誰の返事もなかった。
「ロウソク付けっぱなしでどこに行っちゅーがじゃか……秀映さん上がってえいぜよ。」
「うい~。おじゃましまーす。」
中は普通の木造の部屋であった。
目の前には大きな机と4つの椅子。その右脇にはまだ火の粉が残っている暖炉。その上には鍋が吊るされている。奥の方にはキッチンだろうか。ここの空間より一段下にあり、地面が石造り、そして石窯と調理器具などが置かれている。左側には階段があり、あれが2階へ行くための階段であろうと万は悟る。
「じゃあ着替えて来るき、座って待っちょって。」
そう言うとサーリセルカは鼻歌を歌いながら階段を登っていった。
「はーい……ふい~……!歩き疲れたぜ~~~。」
万はドカッとダイニングの椅子に座った。
「しっかし、サーリちゃんのご両親ちょっと不用心過ぎないか~?暖炉の火は不始末だし、卓上のロウソクは消してない。マッチ一本火事の素だぜ~?」
万が火を消そうと手を伸ばすと、蝋の受け皿のところに紙切れがあることに気付く。
「なんだこれ?こんなとこに置いといたら燃えちまうぞ……」
万はその紙を手に取る。その紙は折りたたまれており、手紙になっていることに気付いた。
「手紙?よし。サーリちゃんの代わりに俺が読んでやろー!どれどれ~…………………ッ?!」
万はその手紙を見ると驚きの表情でその手紙を見つめた。
「ふぅ~お風呂気持ちよかった~。あっ。よかったら秀映さんも入―――――」
「お、おい!サーリちゃん!!」
「うわああああ!!な、何よ!!いきなり近づいて来て!!」
万は手紙を見せながら風呂上がりのサーリセルカに近づいた。
「こ、この手紙……!」
「こ、この手紙が何よ……」
二人に緊迫した時間が流る。
「……な、なんて読むんだ?」
「へ?」
万は焦った様子で手紙を指さした。
「た、多分異世界語で書いてあるからわからない……ちょっと音読してちょ。」
と、万はサーリセルカに手紙を渡した。
「言葉は通じるに文字がわからんらぁて不思議ね~……まぁ、読んじゃるわ。」
サーリセルカは手紙を読み始める。
『この手紙を読んでる人へ。最初に忠告します。今すぐ逃げなさい。この村はあともう少しでやつらによって破滅してしまいます。私達はどこか遠いところへ逃げます。どうかご無事で……』
という内容であった。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!!破滅ってどうゆうことだ!?てか逃げるって……お前ら戦闘民族だろ!?何があっても戦うだろ普通!!」
万がそう言う。
しかし、サーリセルカは万の言葉など届いていないかのような絶体絶命の表情。
顔は青ざめて、足は震えていた。
「お、おい?サ、サーリちゃ~ん?」
「く……くるっ!?やつらが……?もう……うちらのところへ……??」
「や、やつら?」
その途端サーリセルカがヘナッとその場で沈んでしまった。
「サ、サーリちゃん?!」
「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう……!」
サーリセルカは体をブルブルと震わせ、目がぐるぐると回ってしまっていた。
「サ、サーリちゃん!!一旦落ち着いて話そう!!ほ、ほら座ろう!!」
と、万はサーリセルカの異常な様子に恐怖を覚えながらもサーリセルカをなんとか立たせ、椅子まで移動させた。
「お、落ち着いた?よし……まずは何がこれから起こるのか聞こうかな?」
落ち込んだ様子のサーリセルカに万は質問する。
「え、えっと……あいつらが来てこの村を破壊しに来る……」
「あいつらって?」
「こ……黒滅騎士団。通称ブラック・ナイトちや……!」
「ブラック・ナイト……それは一体どんな?」
「あ、あいつらは村や街……更には王国まで潰して自分らぁの土地にしようとする第三魔王軍の精鋭隊よ……!」
「村や街を潰す?なんでそんなことを?」
「理由はわからん……けんど魔王は世界征服したいがかも……」
「世界征服?なにそのテンプレート魔王……てか、サーリちゃん達戦闘民族なんでしょ?そんなヤツらボコボコにすればいいじゃん?」
万がそう言うとサーリセルカは表情を変え、机をドンッ!と思いきっり叩いた。
「うちらもそうしたいぜよ!!ほんじゃけんど、戦力差があまりにも……それにもし勝ったとしても知らせを受けた援軍が必ず2日以内に復讐しに来る……!!」
「そ、そうか……悪かったな……」
2人に気まずい時間が流れる。
すると万はよしっ!と言い立ち上がった。
「俺に任せろ!!今めちゃくちゃいい案が浮かんだ!!」
と、親指を自分に突き立てた。
「は、はぁ?」
もちろんサーリセルカは呆れたような顔をする。
「まぁ、そんな心配そうな顔すんなよっ!絶対成功してみせる……!」
万はサーリセルカの両肩に手を置き、覚悟の意を見せつけた。
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