Real Fantasy

clome

文字の大きさ
3 / 7
The war without ends

3

しおりを挟む

(さっきの光は何だったのだろう。疲れていたはずの体が軽くなった気がする。レベルがどうとか聞こえたよな……まさかな……………………)
「ステイタス」

〔STATUS〕

薬袋 歩

LEVEL: 3
VITAL: 正常
HP   : 15/15
MP   : 10/10

ASKILL   : 
PSKILL   : 邪悪耐性1
BLESSING : 

「嘘だろ…………開けた……」
 信じられないが二次元のキャラクターを真似して呟いた言葉は、目の前に透明なスクリーンとして現実に映し出されることとなる。そこにはステイタスと表記された画面があった。
「突然地震が来て、皆居なくなって、ゴブリンと戦って、レベルが上がった。もう、訳が分からない」
 正直、精神的に限界だ。何より人の死体を見るのがきつい。そこら中に原形をとどめていない死体があり、近づけば血の臭いにより吐き気を催もよおす。
「歩くのも疲れたし、何も見たくない」
 しかし、現実は甘くなかった。先ほど感じた悪寒をまたも感じ取る。
「まだ何かあるってのか?」
 それは直ぐに理解することとなる。何故なら、コンビニの入り口から新たなゴブリンが二匹入ってきたからだ。
「ギイ!」
「ギギイ!」 
「は、はは。見つかった」
 ゴブリン達は獲物を見つけるなり、素手で襲いかかってきた。だが身のこなしは素早く、あの長い腕の攻撃力は想像以上だろう。
 咄嗟に元ゴブリンが使っていた鉄骨を握りしめ、先に襲ってきたゴブリン目掛けて振り下ろす!
「はぁあ!」
 ボゴォ!
「グギャ」
 首の付け根に命中し、致命傷を与える。しかし、その時には後ろから来ていたゴブリンの拳が迫っていた。攻撃後の硬直があり、回避は出来ない。
 ドス!
「ぐはっ」
 見事に攻撃を喰らい、吹き飛ばされる。その拳の重さに息が詰まり、立ち上がれない。
「グギャギャギャ」
 其奴そいつは醜い顔で嗤わらう。そして、俺に跨がってきた。
 ドス!…ドス!…ドス!
 一方的に攻撃を受け。何も出来ない。余りの連打に意識が飛びかける。今度は死ぬかも知れない。死の恐怖が心を襲う。死にたくない。死にたくない死にたくない死にたくない!
 体をばたつかせ、必死に抵抗を試みる。そうしたら、右手に何か触れる感覚が有った。
「グッ?」
 ようやく連打が止まる。目を開くと、首元に手をやり、不思議な顔をしたゴブリンの顔が、直ぐ近くにあった。
 ゴブリンの首には20㎝程の硝子がらすが刺さっている。ゴブリンは何を思ったのか勢いよく硝子を引き抜いた。
 ブシャアアアア!
 勢いよく鮮血が迸る。やがて血が足りなくなったのか、血の海に倒れ込んだ。
「グゲ……」
「はぁはぁはぁはぁはぁ」
 どうやら死んだ様だ。自分の上に跨がるゴブリンを転がし、ふらふらと立ち上がる。
「はぁはぁ、死ぬかと思った………………ステイタス」

〔STATUS〕

薬袋 歩

LEVEL: 3
VITAL: 正常
HP   : 04/15
MP   : 10/10

ASKILL   : 
PSKILL   : 邪悪耐性1
BLESSING : 

「HP4か、はは。結構ギリギリってとこかな。肋骨ろっこつが痛い、何本か折れてるよな」
 最初に致命傷を与えたゴブリンに近付くと微かすかに息をしていた為止めをさす。そしてあの音が鳴る。

 〝テレッテレ~〟
 〝levelが1上がりました〟
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...