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41.委ねられた運命
「っ、はぁ……この城の魔族はっ、……ん……自分たちから人を襲ったりしないって……ブラッドがっ……」
「ああ、そうだ。この世界の脆弱な人間を襲撃したところで得られるものは少ない。とはいえ、俺の部下ではない客人……別の土地に居を構える魔族は、自分の領域に踏み込んだ人間ならば、たとえ害を成していなくとも捕らえて弄ぶものも多い。リスターのようにな。もっとも、捕らえられた同族を見て興奮していたお前には、それは気に留めるような事柄ではないだろうが」
「っ……あれはっ……」
脳裏に過ぎるのは、身体を石に変えられていた時に目にした男の姿。最初は抵抗していたものの、服越しに後孔に触れられただけで快楽に瞳を蕩けさせ、次に見かけたときには自分から魔族の熱をねだるようになっていた。
(確かに……彼を見て……俺は……)
石化によって焦らされ続けていたという事もあり、愛玩される事に悦びを感じているその姿を羨ましいと……そう思ってしまった。
「反論しないということは、苦しみではなく、快楽を与えるならばそれは寧ろ喜ばしいことだと……そう、捉えているという事か。成程淫乱剣士らしい」
「……っ…あっ、ぅ……んっ……ああっ……!」
開いたままの孔に、つぷと埋め込まれる指先。受け止めきれずに零れる白濁を内壁に塗り込むように、くるりと中で指先を動かされてしまえば、もう堪らず喘ぐ事しかできない。
「儀式で俺のものを咥え込み善がりながら、隷属を誓わせるとなれば……自分の肉壺を欲しがる同胞も更に増えることだろうな。なに、お前のような大罪人でもない限り、魔族に愛でられる人間というのは皆嬉しそうに喘いでいる。冒険者や盗賊、騎士などではない弱い人間……淫紋を刻むに値しない存在を攫うようなこともない」
「んぅっ……! あっ、あっ……ひゃっ、あ、んんぅ……!」
「この前の遠征で話した同族は、一目見て可愛がりたくなったとはいえ、管理している迷宮に踏み入っただけで捕らえたのは可哀想だからせめて快楽の高みに上り詰めやすくしてやったと言っていたな。今では孔の縁を軽く撫でただけで気持ちよさそうに射精するらしい」
「……あっ……! んぅっ、あっ……! ひゃっ、あっ、~~っっ……!」
ブラッドが話す内容を受け止め、言葉を返そうとしても敏感になった後孔を弄られているせいで、たちまち思考が霧散してしまう。
(んんぅ……だめだっ……ブラッドにいっぱいナカに出してもらったからっ、指だけでも余韻が……っ、あぁっ……魔族と人間のこと、話してるのにっ……でも、みんな気持ちよくしてくれてるみたいだし……俺も大罪人のはずなのに、こうやって沢山気持ちよくしてくれるし……んっ、指きゅっきゅって締め付けるのも、きもちい……)
隷属の儀式を行うことで、自分と同じように魔族に囚われ、弄ばれる冒険者が増えるかもしれない。その可能性も、今の快楽に蕩け、ナカをブラッドのものでずっぷりと満たされる感覚を教え込まれたエヴァンにとっては、喜ばしいもののように感じてしまう。
「ひぅ……あっ、ぁん……っ……ぁ……」
ナカを掻き回していた指が抜き去られ、代わりに熱く硬いものが後孔に押し当てられる。指先で丹念に捏ね回された内壁に己の形を覚え込ませるようにゆっくりと屹立が沈み込む。
「もはやかつての同族への情など無いか。薄情な」
「んぅっ、あっ、ああ……っ!? ちがっ、あぁっ……っ」
「何が違うというのだ?」
「っ……、んっ、あっ、皆きもちよくなって、うれしいからぁっ……あっ、あんっ、んっ……」
もっとしっかりと言葉を紡ぎたいのに、挿れられたまま揺さぶられてしまえばもう喘ぎ声しか出ない。
……そろそろ良い頃合いか。
素肌が透ける淫らな花嫁衣装に身を包み、幸せそうに喘ぐエヴァン。
もはや反抗的な剣士の面影など欠片もないその姿を見ながら、ブラッドは静かに目を細めた。
「んんっ……ふ、ぅ……っ、はぁ……あ、ん……!」
ブラッドの城から遠く離れた王都。中央の広場からほど近い宿屋の一室で、エヴァンは己の陰茎を扱きながら声を殺し悶えていた。
「あっ、ん……っ、ふぅ……っ…」
魔力で構成されたリボンが外されたことで、蜜に濡れた鈴口はすっかり上を向き、指先が往復するたび直接的な刺激に腰が揺れる。
「はぁ、っ……んんっ、ふぅっ、ぅっ……ぁあ……! んっ……ぅ…」
幾度目かの射精を終えても、じくじくと身体の内側を蝕む熱は未だ収まる気配を見せてはくれない。
(やっぱり、前だけじゃ足りなっ……んんっ……ぁっ……)
息を整えながら、この部屋に籠ってから一度も触れていない後孔にそっと指を這わせればその感触だけでもう感じてしまう。
「あっ、んんっ……! んっ……ブラッド……っ」
この場に居ない男の名前を呼びながら、ゆっくりと指先を沈ませ、浅いところを揉み込むように弄る。もっと欲しいとばかりに収縮する内壁を擦り上げながら指を増やせば、勃ちあがった先端からぱたぱたと白濁が零れ落ちる。
後ろへの刺激と、射精を伴った勃起。拘束や玩具が外されて己の意思で自由に達することが出来るようになっても、エヴァンの身体は切ない疼きに苛まれ続けていた。
(っ、俺はもう……)
涙に濡れた目をきゅっと閉じ、この街に転移させられる前にブラッドに告げられた言葉を思い浮かべる。
「お前が隷属の誓いを結ぶ前に、一つ選択の余地をやろう」
自ら作り出した花嫁衣装を身に纏ったまま抱かれた翌朝、寝室に現れたブラッドの言葉にエヴァンは目を瞬かせた。
「え……?」
戸惑うエヴァンを前に、ブラッドは言葉を続ける。
「淫紋を一時的に封印した上で、お前を人間の街に転移させる。場所は……散々な痴態を晒したあの噴水の前にしておくか。そこで一週間、他人と性交しなければ淫魔化を解き、人の身に戻してやる。その場合は、城に戻ることもなく、隷属の儀式もなしだ。再び肉壺に戻りたいのならば、6日目の夜0時に再び街の広場に向かえ」
「っ、何を……」
「どうした? 捕らえた時に散々抵抗し、脱出の機会を窺っていたお前には悪い話でもないだろう。ああ、勿論その装いも適当なものに変えてやる。淫乱が現れたと騒ぎになっても厄介だからな」
「なん、で……ブラッド……」
変化の布を渡された時も戸惑ったが、それ以上に意図が読めない。
「お前がかつて望んでいた通り、人間の身体に戻し、この城から解放してやる選択肢を与えただけだ。何故と問われる謂れはない」
「っ、でも……あっ、あああっ……!」
そうして有無を言わさず転移魔法の光に包まれ、気がついたときにはエヴァンは一人、この街の広場に立たされていた。
「ああ、そうだ。この世界の脆弱な人間を襲撃したところで得られるものは少ない。とはいえ、俺の部下ではない客人……別の土地に居を構える魔族は、自分の領域に踏み込んだ人間ならば、たとえ害を成していなくとも捕らえて弄ぶものも多い。リスターのようにな。もっとも、捕らえられた同族を見て興奮していたお前には、それは気に留めるような事柄ではないだろうが」
「っ……あれはっ……」
脳裏に過ぎるのは、身体を石に変えられていた時に目にした男の姿。最初は抵抗していたものの、服越しに後孔に触れられただけで快楽に瞳を蕩けさせ、次に見かけたときには自分から魔族の熱をねだるようになっていた。
(確かに……彼を見て……俺は……)
石化によって焦らされ続けていたという事もあり、愛玩される事に悦びを感じているその姿を羨ましいと……そう思ってしまった。
「反論しないということは、苦しみではなく、快楽を与えるならばそれは寧ろ喜ばしいことだと……そう、捉えているという事か。成程淫乱剣士らしい」
「……っ…あっ、ぅ……んっ……ああっ……!」
開いたままの孔に、つぷと埋め込まれる指先。受け止めきれずに零れる白濁を内壁に塗り込むように、くるりと中で指先を動かされてしまえば、もう堪らず喘ぐ事しかできない。
「儀式で俺のものを咥え込み善がりながら、隷属を誓わせるとなれば……自分の肉壺を欲しがる同胞も更に増えることだろうな。なに、お前のような大罪人でもない限り、魔族に愛でられる人間というのは皆嬉しそうに喘いでいる。冒険者や盗賊、騎士などではない弱い人間……淫紋を刻むに値しない存在を攫うようなこともない」
「んぅっ……! あっ、あっ……ひゃっ、あ、んんぅ……!」
「この前の遠征で話した同族は、一目見て可愛がりたくなったとはいえ、管理している迷宮に踏み入っただけで捕らえたのは可哀想だからせめて快楽の高みに上り詰めやすくしてやったと言っていたな。今では孔の縁を軽く撫でただけで気持ちよさそうに射精するらしい」
「……あっ……! んぅっ、あっ……! ひゃっ、あっ、~~っっ……!」
ブラッドが話す内容を受け止め、言葉を返そうとしても敏感になった後孔を弄られているせいで、たちまち思考が霧散してしまう。
(んんぅ……だめだっ……ブラッドにいっぱいナカに出してもらったからっ、指だけでも余韻が……っ、あぁっ……魔族と人間のこと、話してるのにっ……でも、みんな気持ちよくしてくれてるみたいだし……俺も大罪人のはずなのに、こうやって沢山気持ちよくしてくれるし……んっ、指きゅっきゅって締め付けるのも、きもちい……)
隷属の儀式を行うことで、自分と同じように魔族に囚われ、弄ばれる冒険者が増えるかもしれない。その可能性も、今の快楽に蕩け、ナカをブラッドのものでずっぷりと満たされる感覚を教え込まれたエヴァンにとっては、喜ばしいもののように感じてしまう。
「ひぅ……あっ、ぁん……っ……ぁ……」
ナカを掻き回していた指が抜き去られ、代わりに熱く硬いものが後孔に押し当てられる。指先で丹念に捏ね回された内壁に己の形を覚え込ませるようにゆっくりと屹立が沈み込む。
「もはやかつての同族への情など無いか。薄情な」
「んぅっ、あっ、ああ……っ!? ちがっ、あぁっ……っ」
「何が違うというのだ?」
「っ……、んっ、あっ、皆きもちよくなって、うれしいからぁっ……あっ、あんっ、んっ……」
もっとしっかりと言葉を紡ぎたいのに、挿れられたまま揺さぶられてしまえばもう喘ぎ声しか出ない。
……そろそろ良い頃合いか。
素肌が透ける淫らな花嫁衣装に身を包み、幸せそうに喘ぐエヴァン。
もはや反抗的な剣士の面影など欠片もないその姿を見ながら、ブラッドは静かに目を細めた。
「んんっ……ふ、ぅ……っ、はぁ……あ、ん……!」
ブラッドの城から遠く離れた王都。中央の広場からほど近い宿屋の一室で、エヴァンは己の陰茎を扱きながら声を殺し悶えていた。
「あっ、ん……っ、ふぅ……っ…」
魔力で構成されたリボンが外されたことで、蜜に濡れた鈴口はすっかり上を向き、指先が往復するたび直接的な刺激に腰が揺れる。
「はぁ、っ……んんっ、ふぅっ、ぅっ……ぁあ……! んっ……ぅ…」
幾度目かの射精を終えても、じくじくと身体の内側を蝕む熱は未だ収まる気配を見せてはくれない。
(やっぱり、前だけじゃ足りなっ……んんっ……ぁっ……)
息を整えながら、この部屋に籠ってから一度も触れていない後孔にそっと指を這わせればその感触だけでもう感じてしまう。
「あっ、んんっ……! んっ……ブラッド……っ」
この場に居ない男の名前を呼びながら、ゆっくりと指先を沈ませ、浅いところを揉み込むように弄る。もっと欲しいとばかりに収縮する内壁を擦り上げながら指を増やせば、勃ちあがった先端からぱたぱたと白濁が零れ落ちる。
後ろへの刺激と、射精を伴った勃起。拘束や玩具が外されて己の意思で自由に達することが出来るようになっても、エヴァンの身体は切ない疼きに苛まれ続けていた。
(っ、俺はもう……)
涙に濡れた目をきゅっと閉じ、この街に転移させられる前にブラッドに告げられた言葉を思い浮かべる。
「お前が隷属の誓いを結ぶ前に、一つ選択の余地をやろう」
自ら作り出した花嫁衣装を身に纏ったまま抱かれた翌朝、寝室に現れたブラッドの言葉にエヴァンは目を瞬かせた。
「え……?」
戸惑うエヴァンを前に、ブラッドは言葉を続ける。
「淫紋を一時的に封印した上で、お前を人間の街に転移させる。場所は……散々な痴態を晒したあの噴水の前にしておくか。そこで一週間、他人と性交しなければ淫魔化を解き、人の身に戻してやる。その場合は、城に戻ることもなく、隷属の儀式もなしだ。再び肉壺に戻りたいのならば、6日目の夜0時に再び街の広場に向かえ」
「っ、何を……」
「どうした? 捕らえた時に散々抵抗し、脱出の機会を窺っていたお前には悪い話でもないだろう。ああ、勿論その装いも適当なものに変えてやる。淫乱が現れたと騒ぎになっても厄介だからな」
「なん、で……ブラッド……」
変化の布を渡された時も戸惑ったが、それ以上に意図が読めない。
「お前がかつて望んでいた通り、人間の身体に戻し、この城から解放してやる選択肢を与えただけだ。何故と問われる謂れはない」
「っ、でも……あっ、あああっ……!」
そうして有無を言わさず転移魔法の光に包まれ、気がついたときにはエヴァンは一人、この街の広場に立たされていた。
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